見出し画像

泣いても笑っても最終日! 東部コース・3日目レポート

最終日の朝。「tsukaru」を満喫したメンバーは、足立竜太さん・志帆さんに見送られ、出発します。お二人はバスが出発しても、見えなくなるまで手を降ってくれていました。早くも、じーん。

足立竜太さん・志帆さんに見送られるメンバーたち


「三日市ラボ」で「うんなんコミュニティ財団」を知る


メンバーは、雲南市木次町にあるシェアオフィス&コワーキングスペース「三日市(みっかいち)ラボ」へ。昨日、焼き鯖寿司を食べた「おくい」の通り沿いにありました。
早速中を見学させてもらうことに。
1階がコワーキングスペースになっていて、すでにパソコンを広げて作業しているひともいます。なかには、目の前の魚屋さんで焼いている魚を買って「ここで食べてもいいかしら?」なんていう地元の方もいるんだそう(そのときの利用状況によって臨機応変に対応されています)。
2階はシェアオフィス。集中して作業したい人が月額で利用しています。

2階の固定席は月額2万円ということで、本気で利用を検討するメンバーも

この場所を運営する「うんなんコミュニティ財団」の飯間泰子さんが、説明をしてくれました。

事務局の飯間泰子さん

「うんなんコミュニティ財団は2020年に設立しました。地域のみなさんの『やってみたいな』を叶えるおさいふです。地域密着型のクラウドファンディングのサポートを主軸に、『三日市ラボ』の運営や雲南市から委託された環境調査事業などを行っています。
クラウドファンディングのサポートはたとえば、『雲南ツアー』を開催したい! という人たちがクラウドファンディングにチャレンジし12万円の資金調達に成功しました。そのプロジェクトの種『やってみたいな』からプランニング、実際にクラウドファンディングにチャレンジまでを伴走しています」

クラウドファンディングを地域で育んでいくと自治力がアップする、と飯間さんは言います。自治体の領域や分野を超えたお金が生まれ、自分たちで使い道を考える。地域の中で資金や資源が循環し、誰もがやりたいことを実現できる持続可能な地域づくりに貢献しています。

現在、「うんなんコミュニティ財団」はほかの2つの団体と連携をしています。
「おせっかい会議」という、やりたいの種を育み実際に行動するための話し合いの会。仲間づくりがキーになっています。そして、起業をサポートする「おっちラボ」(2日目にお世話になった清男さんが参加した「幸雲南塾」を主宰)。

仲間づくり・起業・資金というそれぞれの役割がしっかりとハマることを図解してもらい、一同納得

――コミュニティ財団ってほかのエリアにもあるの?
――財源はどこから?
――ヨガの講師をやってみたいのですが、どこに相談すれば?
などなど質問もたっぷりと出て、雲南市の街づくりの底力に触れたメンバーたち。


「まちのワーキングスペース オトナリ」で暮らしのイメージをつかむ


「三日市ラボ」から徒歩数分。同じ通り沿いにある「まちのワーキングスペース オトナリ」では、大塚裕樹さんが待っていました。
東京にある、オフィス移転の支援を行う「ヒトカラメディア」から出向でやってきた大塚さん。「オトナリ」の説明を受けたあと、東京から雲南へ立候補してやって来たという大塚さんご自身への質問が多く飛び交いました。

大塚裕樹さん

――東京にはない、雲南の魅力ってなんですか?
「食に対する意識の高さがぜんぜん違うことに驚きましたね。自分で畑や田んぼをされている方も多いし。ここに来てはじめて梅しごとをしました。あと、個人的には温泉もいいです」

――いずれ東京に戻られるんですか?
「ここ雲南市は、高齢化率が日本の平均の25年先をいっているという先進課題都市。ここで得た知見を、いずれ地元である葛飾に還元できればと思っています。実は、来年(2023年)1月には戻ることになっているんですよ」

――寂しくないですか?
「心情的にはとても寂しいです。ここでは会社よりも個人の名前のほうが大きいので、自身でできる幅も広かったですし。ただ、2020年にここを立ち上げる際に『5年以内に地元の人たちに引き継ぎます』という宣言をしていたんです。地元の方にも出資をしてもらってつくった『たすき株式会社』が今後は運営を引き継ぐことになります」

「オトナリ」の前で大塚さん(写真中央)と一緒に(島根県庁のナギラさんもジョイン〈写真左〉)


ローカルスーパー「グッディ」へ


「オトナリ」を後にし、バスへ戻る途中。いい香りを漂わせて魚を焼いている魚屋さんに吸い込まれてしまいました。これは買ってすぐ食べたくなるなあ!(「三日市ラボ」のほんとに目の前)

立派な焼き鯖を見せてもらった


さてお次は……? ツアー中にリクエストが出たローカルスーパー「グッディー」へ!
ここでは、雲南・奥出雲を代表する「木次牛乳」を使ったミルクせんべいやカステラ、クリームシチューの元などのオリジナル商品がゲットできるとあって、足早に売り場を探すメンバーたち。
銀座で経験を積んだ料理人が作る猪のソーセージ「KANUKA SAUSAGE」が買えるのも、ここだけ! と、ローカルスーパー好きの筆者も鼻息荒めに買い物しました。

「木次牛乳が地元の味!」はうらやましい


いよいよ、ツアー行程最後のふり返りへ……


一行は、ふたたび「つちのと舎」へ。サンベさんがお昼ごはんを作って待っていました。

食材の作り手たちの顔が見える、サンベさん作のランチプレート。これはまた食べたい……

「同じ釜の飯を食う」を3日間共にしたメンバーたち。「つちのと舎」の居心地がよく、リラックスしておしゃべり、そしてまたおしゃべり……(デザートのプリンとコーヒーも見事でした)。

「あれ? もうこんな時間だ!」と、りなぴ。唐突ではありますが、ふり返りの時間となりました。
ツアー冒頭と同様に、お一人ずつのコメントをご紹介しましょう。

クロさん「印象に残ったことは、妹尾さんの畑で人参を食べて、みんな同じ顔していたこと
(2日目レポートのメイン写真です)。自然の力を前にすると、人は誰でも“人間”になる」
アイコさん「みなさんの質問力と行動力に圧倒されました。地域のニーズが今回直接訪ねてみて
初めてわかりました。自分に何ができるのかを考えて、ご連絡します。つながります♡」
あやさん「Doよりありたい自分を見つけてみたら? というサンベさんの言葉がささりました。
ずっと何かしなきゃとプレッシャーを感じていたので、肩の荷がおりました」
アキさん「東京か島根かで選ばなくてもいいんだ。年1回、月1回でも関わることはできる。
自分ができることを活かしたいので、まずはスキルアップを。そして甘え力をつける!」
ひろみさん「子どものために島根を知りたいと思って来ましたが、自分のためになっていました。
出会った人たちが語っているときの笑顔が印象的。まずは身近な関係を大事にしたい」

スタッフのコメントも一部ご紹介します。

サンベさん「直前まで、なんか忘れ物してないか? って心配してましたが、始まったらあっという間」
りなぴ「大人の青春を感じることができた。みなさんをご案内して、雲南・奥出雲のエリアが
さらに好きになりました」


……あっという間の3日間、これにて行程はすべて終了ということに。
解散場所に向かうバスの中でも、ふり返りや未来への提案は止まりませんでした。

これにて解散! 次は12/24の西部・東部合同のふりかえり会で!

text & photo by Azusa Yamamoto


※行程中はマスクを着用し、飲食及び集合写真撮影時は外しています