五味零

ごみれい | 管理栄養士,ライター | WEBサイト「DRESS」さまにて記事掲載中。…

五味零

ごみれい | 管理栄養士,ライター | WEBサイト「DRESS」さまにて記事掲載中。Kindleでは電子書籍「有明ジャンクションで待ってる」も発売しておりますっ。

マガジン

  • 恋愛ってなんだろ、新宿

    【一時更新停止中】空席の目立つファミレスで、なぜか相席になった千木良千秋(29)と富所二郎(35)。一方は男からの返信を永遠に待っている不器用なバリキャリ、もう一方は美容室経営者の顔を持つパフェ好きの嫌味な長身野郎。毒舌多めのトークラリーで、男女のいざこざを吐くほど見てきた都会の夜に「恋愛ってなんだろ」を問いかけたくなる恋愛小説。

最近の記事

空気清浄機が暴れてる

今、はっきりと意識したんだけれど。 通常運転している空気清浄機が一定の間隔(20分に1回くらい)でシュー、ガコッガコッという音を立ている。 昨晩も子どもの夜泣きで2、3回は起こされたはずだけど、まったく気が付かなかった。 思い当たる原因はひとつ。 記憶は再び昨晩にさかのぼる。 空気清浄機が異臭を放っていたため、普段給水するときには開けない部分を開けてみるとフィルターに赤カビが生えていた。 洗って乾かして再びセットし直した。 そのセットの仕方が悪かったのか何なのか

    • わたしにとっての「服」

      服を欲しいと思うことに罪悪感がある。 おしゃれはしなくても死なない。服を買うことは人生においてただの浪費で、無意味なことなんじゃないかって思っていたりする。 必要最低限の服で過ごせる人の欲がないこと。なんて時間やお金を有効的に使える人なんだろうって(めっちゃ)憧れる。 それに引き換え、服ばかり買っているわたしは、表面だけ飾り立てて中身を充実させることにはお金をかけられない。中身スカスカのまま服のテイストだけを変えてなりたい自分になろうとした。 だけど、あれだけ欲しいと

      • 連載はじまりました!

        レシピと恋愛小説を掛け合わせた、味わう物語を書かせていただきました。 ハイヒールがローヒールになるくらいには働きすぎている40代女子。不幸自慢では誰にも負けない彼女が出会ったのは、イケメンシェフ。それも舌がバカなシェフでした。(イラストも担当しておりますっ。)

        • ゼンブノセ!!-神役も悪役もぜんぶ俺な件-【あらすじ】

          神・悪魔・死神・吸血鬼・鬼・人間の血を受け継ぐツナミは、それぞれの弱点を克服した最強の存在。そんなツナミの役割は中立的立場で人間を捌き、最もふさわしい場所へ送ること。 かつて人間界での事件をきっかけに出会った、堕天使の青羽と人間の火華とシェアハウスで楽しく暮らしていたある日、罪を犯す人間が異常な増加をみせる。原因がサタンにあると知ったツナミは、同時にサタンに誘惑され行方不明となった火華を救うため行動を起こす。 サタンは青羽の父を取り込み強大な力を得ていたため、その滅亡は2

        空気清浄機が暴れてる

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        • 恋愛ってなんだろ、新宿
          3本

        記事

          ゼンブノセ!!-神役も悪役もぜんぶ俺な件- ③

          「み、貢(みつぐ)っていいます」 コタツに当たっている3人と距離を取り、絨毯も敷かれていない床の上で正座をする少年は、そう名乗った。 ツナミと青羽が人間ではなく怪物の類だと理解した少年-貢は、取って食われやしないかとビクビクしていた。 「……はっ!」 さらに、貢はあることに気付き身を縮こめる。 着古したワインカラーのパーカーの上に羽織っていたジャージが、ツナミと同じメーカーのものだった。肩から手首にかけ、外側に白いラインが入っているのが特徴だ。 気付かれたら絶対に突

          ゼンブノセ!!-神役も悪役もぜんぶ俺な件- ③

          ゼンブノセ!!-神役も悪役もぜんぶ俺な件- ②

          ガツンッ!!!!!! コンビニを出て間も無くのことだった。1人で夜道を歩いていたツナミは、頭の後ろに強めの衝撃を覚えた。 「ぐっ」 瞬間、鼻の奥がツーンとしたかと思えば、眼圧が急激に上昇し、眼球が危うく飛び出しそうになる。すんでのところで、メガネを抑えるような要領で両目の落下を防いだため、大事には至らなかった(そんな簡単に目ん玉落ちないだろ)。 ツナミはすぐに衝撃を受けた方向-背後を振り返るも姿はもちろん、気配すら感じられなかった。 足元には大きめの石が1つ落ちている

          ゼンブノセ!!-神役も悪役もぜんぶ俺な件- ②

          ゼンブノセ!!-神役も悪役もぜんぶ俺な件- ①

          「さぁ、そろそろ時間だ」 スマホは、23:00を表示した。それの持ち主である少年は、目に掛かる鬱陶しそうな前髪の隙間で、三日月のように楽しそうに目を細める。やや癖のある黒髪は悪魔の呪いが具現化したかのように夜風に怪しくなびいた。 ここは近々取り壊されるビルの屋上。 摩訶不思議なオレンジ色に輝く大きな満月を背負った少年ー苅間ツナミ(かりまつなみ)は、176cmの身の丈と同じ長さの鎌を、音もなく振り上げる。 ツナミが動くと、今まで影になっていた右耳の、軟骨にねじ込まれたシル

          ゼンブノセ!!-神役も悪役もぜんぶ俺な件- ①

          恋愛ってなんだろ、新宿 -第3話 鶯は夜に鳴く-

          華金は、最悪オブ最悪な日だった。 朝から生卵を床に落としてラグとスーツの裾を汚したし、歯磨き粉で洗顔して洗顔料で歯磨きしちゃうし、眉毛を濃く描きすぎたし、中途で入った男の子から今日締め切りの書類ができていないと出勤中にLINEが届いたし、後輩の女の子は会議が立て込んでいる今日に限って午後休を取った。しかも彼氏とデートするとかいう、わたしにとっていま最もこの世で不愉快な理由で。 書類が未作成だったおかげで、午前中の早くから残業が確定していた。案の定残業になって、中途の男の子

          恋愛ってなんだろ、新宿 -第3話 鶯は夜に鳴く-

          【無料キャンペーンのお知らせ】Kindle電子書籍「有明ジャンクションで待ってる」が10/13 0:00〜10/17 23:56まで無料です。サクッと読める恋愛小説です。仕事の空き時間、寝る前のちょこっと読書にどうぞ。www.amazon.co.jp/dp/B0BGX9P1JZ

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          恋愛ってなんだろ、新宿 -第2話 銀座の夜は何味か-

          人の幸せを喜べる人間が、この世にどれだけいるだろう。母数に対してごくごくわずかであれ。人の幸せを喜べない寂しい人間の1人であるわたしは常に、切に、そう願っている。どちらかといえば、多数決をしたら多数派でいたいタイプだった。 今でこそ、やさぐれた女になってしまったけれど、少なくとも昔は。そう弁明しかけて、やめた。わたしに人の幸せを喜べた時代があっただろうか。白亜紀まで記憶をさかのぼろうとも、そんな明るいエピソードは見当たらなかった。 iPadで後輩からのメールをチェックしな

          恋愛ってなんだろ、新宿 -第2話 銀座の夜は何味か-

          恋愛ってなんだろ、新宿 -第1話 千と二郎の相席ファミレス-

          PM21:00。幸せそうな恋人たちから目を背けたくなる秋がやってきた、新宿歌舞伎町にて。カードローン会社の隣にあるファミレスで、わたしの目はたぶん血走っていた。 退勤したその足でここへ来て、PM18:30からスマホ画面を眺めたまま、1歩たりとも動かずにいた。いや、嘘だ。盛った。何度かドリンクバーに飲み物を取りに席を立ったり、注文したドリアを5口ぐらいで食べ終えたりした。ついさっきなんて、季節限定のスイーツを追加で完食もした。 彼氏の種田慎司(たねだしんじ)-通称たねくんか

          恋愛ってなんだろ、新宿 -第1話 千と二郎の相席ファミレス-

          Kindleで発売中の電子書籍 「有明ジャンクションで待ってる」www.amazon.co.jp/dp/B0BGX9P1JZ

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