「革命の月」2023年9月〜専門的に解説〜
みなさまこんにちは、
東京陰陽寮のいづみです。
突然ですがみなさん、
2023年9月は「革命」の月です!
なのでなにか大きな決断をするかもしれません!
というのも今月は「辛酉」しんゆう、かのととり、しんきんのとり、と呼ばれる月。
辛酉の辛は陰の金性、酉も陰の金性で陰の金性がMAXになる月なのです。
毎年、毎月、毎日と巡ってくる干支にはその年その月を象徴する出来事を読み解くヒントが隠されています。
せっかくなので陰陽道を学ぶ者として、この辛酉を専門的に解説してみたいと思います。
1 辛の字義
辛は鋭い刃物を描いた象形文字です。
刃物でぴりっと刺すことで感じる鋭い痛み、味で言えばぴりっと舌を刺すようからみ、また人ごとではつらい、むごい、ひどい、きびしいという苦痛を伴う出来事を表す時に、辛苦とか辛酸とか辛いというように使われる字です。
「史記」という書物に「辛は万物の辛生(新生)を言う」とあり、辛は新の「新しい」という字の代わりに使われることもあります。新しくなにかを生み出すには産みの苦しみがあり、そこには痛みや苦痛を伴うことが多いので、新を辛で表してもいいよね、っという解釈です。
また「脱文解字」という漢字のロジックを説明した本には「干上為辛」とあり「上を侵すのを辛という」とかかれています。上(天)に反抗する悪いやつには辛い罰が待ってるぞ!という意味になります。
そのことから「辛」には、
・新しくなにかを生み出すにはそれ相当の苦しみがある。
・天という自然な流れに反抗すれば辛いいばらの道が待ってるぞ!
という意味のある辛の月、といえるのです。
2 酉の字義
辛に対して酉というのは、酒を貯蔵する器の象形文字です。そこから成る、老いる、飽きるという意味がある字になります。季節でいうところの秋であり、時間だと午後5時から7時をさします。冬に向けて収穫をする時期ですし、一日でいうと仕事が終わってプシューと一杯の時間ですね!
またお酒が成るということですから、麹の発酵が終わり、お酒は飲み頃だということになります。飲み頃を逃してしまうと発酵が進み貯蔵樽は「ボン!」と爆発してしまうかもしれませんね。
そのことからこの酉には
・熟して熟して熟したものが完成して今が「ベストな時期ですよ」という意味
・これ以上熟したら爆発しますよ
という意味のある月といえます。
3 辛酉の意義
総じて辛いくむごい状態に耐えられなくなって新しいなにかをはじめたくなる。しかしそこには産みの苦しみが伴うし、下手したら罰っせられる(淘汰)おそれもありますと。
しかし酉のことも考えると、機は熟してるしやるなら今しかない!今やらなければ爆発して大変なことが起こるぞ。辛いし無傷では終われないかもしれないがやるしかないのだ!「革命」を起こすしかないぞ!
というのが、この辛酉の月に起こるかもしれない出来事というわけです。
4 歴史上の辛酉
辛酉の年は辛いむごい「革命」の年に起こった歴史的な出来事として、醍醐天皇の昌泰三年、この翌年が辛酉の年で革命の年だと知っていた漢詩文の翻訳家「三善清行」は警告のための革命勘文を作り献上している。これを知って用心してくれと当時天皇に仕える右大臣をしていた「藤原道真」に意見書まで提出していた。しかしその警告も虚しく「宇多上皇を欺き、醍醐天皇を廃立して娘婿を上位に就かせようとしている!」と密告されて、道真は左還させられた。この原因となったのは、道真に反感を持っていた多くの貴族たちと道真を慕っていた時平という男の陰謀だと言われています。またむごことに子供たち4人も島流しにあったという。
また同じ辛酉が回った月が2018年9月でした。その時みなさんにはどんなことが起こりましたか?思い出せたら是非参考にしてもらいたいと思います。
5 辛酉を使いこなすには
辛酉を知るとちょっと怖くなってしまいますよね。もしもこれまであなたが反感を買うような行いをしていたなら、道真さんと同じような事が起こるかもがしれませんが、現代人でいう革命が何かを考察してみれば「決断」することがあるんではないかと考えます。
ここで動かなければ機は熟して大変なことになるので、辛いかもしれないけどやるしかない!という決断をしやすいといえます。
ですから2023年9月、何か決断を迫られることになるでしょう。それは大きな人もいれば些細なことの人もいることでしょう。しかし決断をしなくては機は熟し今後の人生に影響を及ぼす可能性も秘めているのです。
まずは今後のご自身にとって「脅威」となるものを見つけてみてください。それを解決するにはどうしたらよいのか、そのためにできる決断を今、是非してみてください。
ということで重要な辛酉の月、これをチャンスと捉えて動いてみましょう!
東京陰陽寮のいづみでした。拝🙏
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