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知的の特別支援学校の進路【選択肢と働くためのスキル5選】

みなさん、こんにちは。

特別支援教諭のしんちゃん先生です。

今回は、特別支援学校(知的障害部門)の高等部卒業後の進路、就労に必要な5つのスキルをお伝えします。

また、こちらは有料記事になります。
教育公務員特例法第17条『教職員の兼業』において、県教委の認可を得ています。

この記事を書くキッカケは、担任する子の保護者から
「うちの子どもの将来が不安です。」や「卒業してから働けますか?」など子どもの将来について相談を受けたことです。

就労については、勤務校の就労コーディネーター進路指導主事など、就労を専門とする部署の担当と情報共有して、保護者からの質問に答えてきました。

今回の記事も、これら専門部署から頂いたアドバイスや企業見学等から得た知見を書いていきます。
なので、かなり専門的な知見が含まれていきます。

そして、一番の難関である会社に就職するためのスキル5選については最後にお伝えしていきます。
こちらも、専門部署や企業に勤める方からの意見も踏まえた具体的なスキルを書いていきます。

はじめに、簡単に自己紹介させてください。

↑この他にも、保健体育主任や情報教育主任の経験があります。

では、以下の目次で書いていきます。
まずは、特別支援学校(知的障害部門)の主な進路先を説明していきながら、会社で働くための具体的なスキルを書いていきます。


特別支援学校(知的)卒業時の選択肢

特別支援学校を卒業した時の選択肢として、主がこちらです。
①一般企業へ就職
②高等技術専門校や大学へ進学
③就労移行支援へ入所
④就労継続支援(A型、B型)へ入所
⑤生活介護
⑥施設入所
※①の就職が人数が少なく、難関ではあります。


高等技術専門校や大学への進学



障害者高等技術専門校は、障害のある方が就労を目指して働くスキルを身につける専門学校です。
各自治体に校舎があり、校舎にとって入学選考の内容が異なりますので、興味のある方はHPをご覧になってください。

YouTubeでも、私が技専を見学した動画をあげていますので、よろしければご覧になってください。


大学進学については、少しケースが異なります。

というのも、特別支援学校は一般的な高等部の学校とは異なり、「高校卒業」の資格を与えられるものではありません。
そのため、特別支援学校高等部を卒業した生徒は中卒資格しか持ち合わせていないことになります。

そのため、高卒の学歴はもらえなくても、大学受験資格を得ることは可能なので、実際に特別支援学校高等部を卒業して大学や短大に進学する人もいます。

ただし、大学入学資格はあっても大学受験資格があるかどうかは、大学側が定めることとなっています。

就労移行支援事業所


障害のある方の就労移行支援事業所は、ここ最近ホットなワードになってきて、かなり人気になっていると専門部署の担当が話していました。

就労移行支援事業所とは、学校のように通いながら、障害のある方が就職に向けたサポートを受けることができる場所です。

個別の支援計画に沿って、他の利用者と一緒に就職に役立つ知識や必要なスキルを学ぶこと、就職の準備をすること、就労支援員に就職や体調に関する相談することなど、必要なサポートを受けることができます。

私が見学した移行支援事業所は、2年間(延長1年間)通って就労スキルを身につけていくとのことでした。

主な作業内容としては、PC操作や工場勤務のような仕分け、パン作り等をしていました。

事業所によっては、働きながら給料がもらえるところもあります。

就労移行支援に通ってスキルを身につけ、会社に就職した卒業生も多いようです。仮に、会社で上手くいかなくて退職したとしても、再度移行支援に入所してスキルを磨き直す人もいるようです。

障害者の働くを支援・応援する事業所です。

参考になる資料を見つけましたので、リンクを貼ります。↓


就労継続支援(A型、B型)作業所

就労継続支援とは、障害や難病などのために一般就労が困難な人を対象とした障害福祉サービスのことです。

障害による困りごとや体調に合わせて、自分のペースで働く準備をしたり、就労の経験を積んだりすることができます。

先ほどの移行支援事業所と違う点としては、どちらのサービスも障害のある人の働きたい気持ちをサポートするという点は同じです。

就労移行支援は「一般就労で働くために必要なスキルを身につける」ことを主な目的としているのに対して、就労継続支援は「実際に働く機会を得る」ことが主な目的であり、働きたくても働けない人に、その機会を提供する事業所になります。

その中で、作業所(A型とB型)に分かれるのですが、この2つの違いとしては、「雇用契約を結んで働くかどうか」「対象年齢」です。

また、働く内容はもちろんのこと
雇用契約を結ぶA型では給料B型は工賃と呼んでいます。

簡単ですが表にしてみました。

就労継続支援でも、移行支援事業所と同じように働く気持ちが求められてきます。
現在、作業所も大変人気になってきて枠も少なくなってきているのが現実です。働きたくても働けない障害者が増えてきているということです。


生活介護

特別支援学校を卒業するにあたり、どうしても希望通りにならないことは多々あります。
先ほども述べたように、働きたくても働けない現実があるということです。

その中でも、障害者生活介護とは、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの一種で、障害のある人の自立支援を行うサービスです。

生活介護では、次のサービスを提供しています↓

  • 食事・入浴・排泄・移乗などの身体介護

  • 調理・洗濯・掃除などの生活援助

  • 金銭管理などの生活における相談やアドバイス

  • 生産活動や趣味活動の機会提供

  • 身体機能を向上させるための援助

生活介護のサービス提供者は、障害者支援施設や生活介護事業所です。
主に生活支援員が介護や日常生活上の支援、看護職員が健康管理を行います。また、理学療法士や作業療法士によって機能訓練が行われる場合もあります。

生活介護の目的は、利用者の自立を促進し、生活面での改善を図り、身体機能の維持向上を目指すことです。

参考資料を添付いたします↓


施設入所

24時間体制の施設に入所する障害者に付いて、主に夜間において、入浴・排せつ・食事等の介護や、生活に関する相談・助言、その他必要な日常生活上の支援を行う、障がい福祉サービスの1つです。

どの施設も、定員が最低でも30名ほどで、多い施設では80、100名という大所帯で集団生活がメインとなる障害者施設でのサービスの事を指すことが多いです。

自立訓練または就労移行支援を受けている方であって、入所しながら訓練等を実施する事が必要かつ効果的であると認められる方もいます。

地域におけるサービス提供体制の状況や、やむを得ない事情で通所による訓練を受けることが困難な方が対象となります。

日中活動である生活介護と併せて、こうした夜間等におけるサービスを提供することで、障がいのある方の日常生活を全面的にバックアップする事ができるサービスです。


会社に就職するために必要なスキル5選

知的障害部門の特別支援学校で一番の難関は、会社に就職することです。

私の勤務校では、例年ですと高等部の約1割が会社に就職しています。

全国調査では…
平成30年度のデータでは、特別支援学校高等部卒業者21,657人に対し、就職者は6,760人(31.2%)となっています。

就労後の1年定着率で見ていくと、障害者雇用(作業所など)が約7割(70.4%)、一般求人の障害者雇用枠が約5割(49.9%)、一般求人(障害非開示)が約3割(30.8%)と調査で分かりました。

また、企業には障害者を一定率雇わなければいけないという法律があります。(障害者雇用促進法43条第1項)

従業員が一定数以上の規模の事業主は、従業員に占める身体障害者・知的障害者・精神障害者の割合を「法定雇用率」以上にする義務があります。

民間企業の法定雇用率は2.3%です。 従業員を43.5人以上雇用している事業主は、障害者を1人以上雇用しなければなりません。

ただ、勤務校の専門部署によると、法定雇用率を守らない企業も多々あるよです。障害者を雇うよりも罰金を払うリスクをとるということです。

では、企業は特別支援学校の生徒にどのようなスキルを求めるのでしょうか。主なスキルを表にしてみました↓

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