体重が上げ止まらないが70kgまではOKらしい。

 彼氏と付き合い始めてから体重の増加が止まらない。離婚して減った分を取り返して、なおも増えている。デートするたびに「太った!?」と訊かれ、しぶしぶ肯定している。

 彼氏は「no stressだから、デショ?」とか「ビールいっぱい飲むからダヨ」とか言うけれど、本当の理由はよく分からない。ただの加齢かもしれない。

 しかし、確かに高ストレス状態下では、体重はぐんぐん減る。離婚後は食べても食べても減った。肉がげっそり落ち、ブラのカップが2カップ下がった。

 警察に逃げ、実家に戻り、ハイスピードで決着をつけた離婚だったが、それでも揺り戻しは来た。バカな男は可愛いので、それこそ「これでDVでさえなかったらなあ」と思ったし、思い出のある曲を聴いては涙した。DVの勉強会に出て「DVやる人は大体治りません」という講師の言葉を聞いて、(まじか……治らないのか……)と衝撃を受け、また涙した。しかも、離婚したはいいけれど、元夫に借金の担保を提供していたし、連帯保証人にも2件なっていた。

 この担保と連帯保証人、離婚直後から解消するため話し合いをしていたが、元夫は調子のいいことを言ってはふらりふらりと解決を先送りする。結局は、嘘の常習なのだ。これもまた酷いストレスの元だった。

 そのままずるずると半年が経ち、業をにやして公正証書を作ろうと署名押印を求めると、「入院したので家にはいない」との返事。病院に病室を問い合わせると「そのような方は入院されていません」。元夫の店に電話をかけると本人が出た。

 電話を切った後に追いかけて元夫から言い訳のメールが矢継ぎ早に届くが、その中に「離婚後そばにいてくれた人とじき入籍する」との文言が。

 元妻に借金の担保やら連帯保証人やら残したままで次の結婚とか理解できないし、このタイミングで言い出す訳が分からないし、そもそもそんな情報提供は、いらない。しかも小さな手がかりをつなぎ合わせてみると、相手はわたしと一緒に働いていたパート従業員らしい。

 ショックで車をぶつけた。最悪の日だった。

 この件については、後に調停を起こした。

 このあたりがわたしの体重受難期で、自己最低体重を経験した。

 その1か月後くらいに彼氏と再会し、初デートをするのだが、彼氏はわたしを見て「君、小さくなった!?」と驚いた。彼氏は初めて会った時わたしの頬っぺたが可愛いと思ったそうなのだが、その頬っぺたすらなくなっていたらしい。

「痩せすぎだよ、もっと太りまショー」と言われ、そこから立ち直り体重も持ち直し、よかったよかったと思っていたら、今の体たらく。願わくは、あと2、3kgは少なくていい。

「何kg?」と訊かれるので、もしょもしょと現体重を教えると、彼氏は言う。「あ、それならダイジョーブ」。彼氏が73kgくらいなので、70kgくらいまではOKなのだそうだ。

 であるが、120kgを越えたら箱に詰めて実家に送り返すそうなので、120kgはオーバーしないように精進したいと思います。

 

アマゾンギフト券を使わないので、どうぞサポートはおやめいただくか、或いは1,000円以上で応援くださいませ。我が儘恐縮です。