お顔を、上げてごらんよ。
ほら、
うつむいてばかりいないで、
お顔をあげてごらん。
ほら、──────── 。
みんなの笑顔にかこまれてるよ。
────── ね。─────
歳のせいかしら。
あのぉ、なんだか私も「ぼやき」が多くなった気がするの。
んー。歳のせいかしらぁ。やっぱり。
一つだけ、一つだけでいいの。
この老耄の「ぼやき」をきいてやってもらえますか?
あのね、駅のホームや電車の中、バス停でスマートフォンを使ってらっしゃる女の子たちを見ていると、背中を丸めてうつむいてるの。
でね、ずーっとうつむいたままでいると、アゴの下に " うつむきジワ " といって、深いシワとなり、定着しちゃうことがあるの。
ほんとよ ───── 。
鏡で見ている自分の顔は、正面顔だけ。
自分では気づいていない " 隠れジワ " になっちゃうの。
最高の贅沢は、「若さ」なのよ。
歳を重ねていくうちに、深いシワはもどらない。
もうひらきなおって「シワの数は幸せの数」
なんて前向きに思うしかないのぉ……
だけどね、
身のシワはどうしようもなくとも、心にまでシワを作ることないと思うの。
だからね、あなたもうつむいたままでいないで、お顔をあげてごらんよ。
うつむいてたままだと、いつか空に描いた夢、みえないよ。
空にかかる虹に気づかないよ。
あらまぁ、こんなところにも、うつむいてる子がいるじゃないの。
花の少ない冬の庭でうつむきかげんに咲く、ロマンチックな容姿がどことなく労ってあげたい気もする。
群れて咲く豪華な姿も、ひっそりと咲く一輪の姿も絵になる美しさ。
花言葉は " 私の不安をやわらげて "
クリスマスの時期にバラのように美しい花を咲かせることが花名の由来。
かわいらしい花びらから冬の花束にもよく使われています。
" クリスマスローズ " が何だか申し訳なさそうに、お花を咲かせおります。
クリスマスローズの花名より、クリスマスに花咲くお花だと思ってしまいますが、多くはクリスマスには咲かず、1月になってから開花します。
街路樹がイルミネーションで美しく輝く12月のクリスマスの時期に開花し始める早咲きも稀にはありますが、1月から三寒四温の早春までが開花期となっております。
かわいらしい花名をもちながらも、
「ちょっとだけ咲き遅れて申し訳ございません」
とばかりに、うつむいているのかしら?
──── 私の不安をやわらげて ──── 。
この花言葉には、クリスマスローズが心の奥底に秘められた苦悩を訴えているかように、小首を傾け、うつむき花弁を密やかに開く様子が伺えます。
うつむかないで ───── 。
隣の芝は青く見えていいじゃない。
枯れてるよりずっといい。
わたしの「ふつう」と、あなたの「ふつう」はちがう。
それを、わたしたちの「ふつう」にしようよ。
もっと、もっと堂々っとしていいの。
だからほら、お顔をあげてごらん。
あなたがバラのように美しく咲き誇るように、顔を上げてまわりを見渡せば、
今まで気づかなかったバラ色の世界がそこにあるはず。
ほら、まわりのお友達も笑顔で春を待ちわびているよ。
笑えない?
笑えない、ことばっかりだから、笑うのよ。
顔を上げたあなたの笑顔。
それだけで " ギフト " なの。
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