花火
きっと ぼくらは知っていた
あの日々に 終わりがあること
だから 笑った わざと大声で
制服の下に バツを隠して
教室の窓 限られた空
鉛筆が作る 光の輪
ルーズリーフに 書いた手紙
渡せないまま つのってゆく
恋を 知りたくて 分からなくて
待ち合わせした 夕暮れの夏
花火 あがる音 一面に 染まる空
隣で見上げる きみの 横顔
ぱち ぱち はぜる きもち
花火 とまる音 儚く落ちる しずく
恋じゃないなら なんて呼ぶの
きみに 会いたい 側にいたい
いっしょに大人 なれるかな
なれないような 気がしてた
だから あの日 手紙に書いた
いっしょに 大人になろう
頼りない手を そっと 差し出し
きみの手と つないだ
ぼくの手 みたいだ
恋を知りかけて 震えて うつむく
待ち合わせした サヨナラの春
花火 あがる音 きっと忘れない
壊れそうで 守りたくて
あんまり きれいで
花火 とまる音 泣かないって 決めたのに
恋じゃなかった 友達になろう
君は笑って 思い出になる
2020年6月16日、初めてサポートを頂きました!ふるふると感動しています! サポートを頂いたら、大切に貯めて、いつか一冊の本にしたい、と思っておりましたが、 ①10%を、地球と子供のために寄付する ②10%を、note内の他の方の記事購入に充てる 残りを貯めていく、とします!