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自作短歌集『ディアフォニア』

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2023年11月の短歌

2023年11月の短歌

Twitterに投稿した短歌の記録※特定のどなたかに差し上げた一首
いちごつみ等の共作は記載しません

太陽を迎える使徒のごと園を踏み鳴らしゆけセネクスたちよ

戦争も発展もないこの国のプエルお前はアリスを探せ

コンビニで渾名をもらう生き物が吸い込まれてく地下鉄の駅(RIUMさん「コンビニで」)

肉餡に白布まとって着飾った美丽的谎言が人类みたい

ちゃんとしてなくっていいよみなだってちゃんとを

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2023年10月の短歌

2023年10月の短歌

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はてしなく広がる空に落ちてゆく墓場としての肉体を捨て

最終のバスを見送りお互いの恋人役を「ここで降ります」
(頂いた言葉「リミックス」より)

身をけずる日々の隨に磨かれたきれいな星の名前は言葉
(頂いた言葉「箒星」より)

悔恨と虚しさだけで作られた「いつかきっと」を迎えに来ました
(頂いた言葉「墾田永年私財法

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2023年8月の短歌

2023年8月の短歌

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詰め込んだ鞄のような幸せを旅立つ朝の清い別れを
(RIUMさん初句「詰め込んだ」)

おめでとう何でもない日 誰かには死ねなかった日生きたかった日
(RIUMさん連想短歌「今日」NGワード「今日」)

意図的な茶髪と無下に決められた個性を黒く塗り潰されて
(うたの日さん「茶」)

紅葉は嫋やかなる死 誰一人傷付けず

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2023年9月の短歌

2023年9月の短歌

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七十と九億の愚痴与えられ独りで踊る孤独な地球

クリフトのザラキくらいに頼りない月が綺麗を聞いててあげる

ちゃんとっておとなになると難しいよく眠ったり仕事をしたり

この部屋の何処にもいない君がまた笑って見せる 夏は嫌いだ

思っても言えないことば種のごと飲み干し今日も花を吐き出す

さあ今日はどいつを被り生きよ

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2023年7月の短歌

2023年7月の短歌

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気付かねば幸せでした(記録とは他者の心を抉る行為と)
(RIUMさん画像詠)

忘却に選ばれ過去は砂の中なみぶなみぶと泣くのだそうだ

諦めを隠した文の語尾にただ足掻きのようにつける疑問符

オープンザセサミ世界を焼き払えランプの精は元よりあらじ

簡単にお話し出来る悲しみの手持ちがなくて おやすみなさい

かわた

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連作集「はきだめ」

連作集「はきだめ」

#2022年の自選五首を呟く

煙草の害について

ともだちのうた

C'est la vie

Could I get some painkillers for

Super Sensitive Society

Dyingly daily diary

Not Simple

たらればでも

ハヤシライス

If you don't live for something, you will d

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2023年6月の短歌

2023年6月の短歌

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幻肢痛 あり得たはずの過去達に未来を裂かせ自分を責める(RIUMさん「追憶」)

沢山の生命継ぎ接ぎ生きている 他者は皮でも荷が重過ぎる(RIUMさん画像詠)

今度から次を乞わずに生きていく矛盾は人の特権だからRIUMさん(「今度から」)

今までの罪を隠して生い茂る緑の中に這う虫が吾(RIUMさん「今までの」)

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2023年5月の短歌

2023年5月の短歌

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逆位置のカードを破り戸を開ける 自分の道は自分で拓く
今月は忙しい事が確実だったので
朝のニュースの占いすら鬱陶しく感じた。

「いつか」とか「きっと」を叫ぶ歳は去り今日が死ぬには一番良い日
「程々にしろ」と自ら書き足したタスクリストに救われている
タスクリストは自分を鼓舞するためのものだけれど
たまに「もうこの

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