年末のご挨拶と御礼


2020年は新型コロナウイルスに振り回された大変な年でしたね。皆様お疲れ様今年も色々な人に支えられて何とか大晦日に辿りつきました。
ありがとうございました。


大学
私にとっては4月から始まったリモート講義で動画講義を録画するのが大変でした。最初は1、2ヶ月で終わると思っていたのですが、結局1年間を通して動画配信中心の講義になりました。秋学期からは一部の講義がハイブリッド(リモートと対面の同時進行)でさらに大変になりました。当初は慣れずに学生の皆さんにも迷惑をかけることが多かったと思います。ハイブリッドの講義がある日は朝からソワソワ落ち着かず機材の点検とか何度もしていました。今も色々トラブルはありますが、当初よりはマシになったと思います。自分にとっては、講義の変化が一番負担が大きく、講義の準備や講義後のリアクションペーパーの整理などで例年より倍以上の時間を講義にかけざるをえなかったと思います。正直、講義の変化により年間の予定が全て変化してしまいました。一般の人の中には大学教員は普段より楽しているとか思っているようなメデイアやツイッター情報も伝わってきて現場を知らない人が好き勝手言っているなという感じ。文科省も半分以上を対面で行わない大学名を公表するとか呆れるような方針を出したりして失望することになりました。
 オンライン講義の準備は大変でしたが、オンライン講義の良さがあることもわかりました。


よこはま発達クリニック・よこはま発達相談室
 これについては別にご挨拶しています。新型コロナウイルスの影響は明らかで、緊急事態宣言の時はキャンセルが続出でどうなることかと思いましたが、おかげさまでなんとか無事に年末を迎えられました。
 クリニックと相談室を基盤にして臨床活動を進めていくことと発達障害の支援者養成、理解者を増やしていくのが元々の目標でした。本当に小さなクリニック・相談室ですが個性豊かなスタッフが揃っていますので、少数精鋭でそれぞれの持ち味を生かして日本の発達障害臨床にささやかでも継続して貢献できればと思っています。


福島臨床
 人生の不思議な偶然で関わることになった福島の臨床。震災から来年は10年になりますが、私の中では福島の臨床の比重はむしろ高まりつつあります。浜通り(いわき、南相馬、富岡など)と会津、福島市、郡山などに行きますが、最近は避難指示の解除地区が増えたこともあり、いわき、双葉郡に行くことが増えています。新型コロナで生じている問題は、原発災害後に感じたことと私の中ではシンクロします。不安や葛藤の高まりと寛容度が低下し、いじめや差別がじわじわ広がっている状況は9年前と似ています。モヤモヤして言いたいことが溜まってきていたのですが、なかなかそれを文章化することができませんでした。幸い機会を頂いて小さな論文を書きました。まあ、査読で落とされるかもしれないので掲載が決まったらお知らせします。
 福島県や県内の市町村の担当者の方とはウマがあう人が多く現在に至るまで楽しく仕事をさせてもらっています。
 朝ドラは楽しみに見てました。今年の紅白は福島関連が多かったですね。見ながら、色々思い出してしまいました。

研究
 いくつかの研究に関わらせて頂いていますが、ありがたいことに、若手の優秀な研究者の方に支えられて少しずつでも進めることができています。研究活動を通じて他分野の先生と知己になることも楽しいことです。
自閉症協会
 自閉症協会の仕事もさせてもらっていますが、私は全英自閉症協会(NAS)の活動に強い感銘を受けたので、日本の実情に合わせてNASのような活動ができると良いなと思っています。少しでも実現できるように頑張りたいです。
あ、「自閉症とともに」のDVDは日本自閉症協会まで申し込んで下さいね。

http://www.autism.or.jp/book05/dvd-2.htm


JDDネット
 JDDネットの仕事もさせてもらっていますが、このような組織があってこそ、行政も耳を傾けてくれるので、発達障害に関連した団体の集合体であるJDDの存在を大事にして活動をして行きたいと思います。


TEACCHプログラム研究会とTEACCH部
 この研究会も、そろそろ世代交代した方が良いと思ってはいるのですが。ノースカロライナ大学のTEACCH部とも継続して連携をしたいと思っています。コロナが本格的になる前に カラ・ヒューム先生をお呼びしてセミナーができたのはラッキーでした。現在のディレクターであるクリンガー先生も新型コロナで今までのように日本に行けないのは残念だけど、早く再開したいとおっしゃっています。

DISCOと英国

 DISCOセミナーは故ウイング先生の考えを伝えるツールとしても優れているので、続けて行きます。時代の流れに合わせて色々と改変をして行くかもしれませんが、基本の考えは不変です。ウイング先生の後継者のグールド先生やリーカム先生との情報交換を続けて行きます。
バース大学
 英国バース大学自閉症応用研究センターとのコラボレーションも続けています。今年は初めて大正大学を中心にバース大学と共同して新入生サポートプログラムをオンラインで実施しました。手応えが非常に良かったので来年も続けていきます。
その他にもバース大学関係者と一緒にやりたいことがいくつかありますので追々紹介していきます


私事
 大学も来年度で定年になります。若い時と違うことは、「あと何年」を意識することが増えたことです。竹内まりやの「人生の扉」に感動したのはだいぶ前ですが、本当にしみじみ実感します。とは言うものの、主観的には、ものの感じ方とか思考能力は中学時代と変わっていないと思う自分もいて、ややこしいですね。幼児期から小学低学年くらいまでにあって、しばらく意識していなかった感覚過敏が60台から再度目立ったきたのは新しい発見でした。
今年は人生で2回目の入院と言う事態がありました。1回目は10歳の時の虫垂炎。たぶん、新型コロナの影響で生活スタイルが変わり車の通勤が増えたことと、PCに向かっての動画講義の時間が激増したことが影響しています。労災にしてくれないかな。良い病院でしたが入院して患者側から見ると、これまで気づかなったことも色々ありました。
 車通勤が増えたことや入院したことで音楽を聴く機会が増えたりしました。


ネット
 思い返せば、ニフティサーブのFEDHAN時代からネット書き込みを開始し、現在に至っています。
 基本的に発信は好きみたいなので、これからも続けようと思います。
長文お付き合い頂き、ありがとうございました。
今年もお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。

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