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フォトグラファーアシスタント戦略

これまで、プロのフォトグラファーになるにはどのようなキャリアを辿るのがよいか主に下記マガジンで書いてきました。

僕がアシスタントをしていた時代よりも、今は更に写真の仕事の細分化が進んでいます。

撮影ジャンルが細分化しているというよりも、広告やサービスのあり方が多種多様になっているため、それに合わせるように、写真ビジネスのあり方も変わっているというのが実感です。

どういうフォトグラファーになるかというのは、どんなアシスタント時代を過ごすかで決まると思います。

最も、今はアシスタント時代を過ごさずにフォトグラファーとして活躍できるフィールドもあります。しかし写真業界はフィールドにより仕事の方法論や収益が変わる構造になっており、その垣根を超えることは基本的にできません。

厳しいように聞こえるかもしれませんが、それが現実です。

アーティストとして成功した一部の人(荒木経惟さんや蜷川実花さん)なら、雑誌でエディトリアルを撮って、ボッテガ・ヴェネタのアジアンキャンペーンを撮って、広告を撮って、写真集を作って、店を持って、プリントや雑貨を販売するということができますが、それは彼らがまずアーティストとして成功をおさめているという大前提があります。

昨年から、写真業界の雰囲気も少し変わってきました。

アシスタント戦略を考えること。それはアシスタントだけでなく、私たちフォトグラファーにも実質的に影響のあることだと思うのです。

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