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音楽と映画と執筆

今回のテーマ:自己紹介

by 河野 洋

愛知県名古屋市に生まれ育ち、12歳でロックに目覚め、ギターを始め、バンドマンに憧れ、海外に憧れ、22歳の時に欧米一人旅に出て海外を体験、1992年にニューヨークに移住し、2003年にはレコード会社「Mar Creation, Inc.」を設立し、現在に至る。

音楽人なのかと言われれば、そうなのだけれど、音楽は仕事よりも心の友という存在で、決してビジネスの枠だけに収まりきらない。もともと、会社を立ち上げた理由は自作自演のアルバムを発表する為のレコードレーベルが必要だったからだし、ビッグになってやる、などという野望など全くなかった。純粋に音楽が大好きで、音楽に与えてもらった喜びや感動を、他の人にも体験して欲しいという気持ちからのスタートだった。それは今でも変わっていない。

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そして、ソロアルバムを作った理由は、長女が生まれたきっかけに親として何か残してあげたいという気持ちが生まれたことがきっかけで、その時の気持ちを作詞作曲という形で表現し、そして、次女にも曲を書き下ろし、それ以外の1つ1つの思いを曲にしていったら、アルバム一枚分くらいの曲が溜まったからというものだった。その後も曲を書き続け、セカンドアルバムを制作、発表し、次に友達や知り合いのアーティストのアルバムをリリースしたりしていたのだが、ビジネスのことも知らずにビジネスを始めたので、ビジネスプランなくして、CDなんて簡単に売れるはずもなく在庫が増える一方となった。これでは埒が明かないということに気がつき、レコード制作から複製できないライブイベントに着眼し、イベント・プロダクションに業務を移行していったのだった。

イベントは人と人を結ぶ貴重な機会と場所を作るもの。様々な人たちとの出会いを提供してくれ、次第に人に興味を持ち、人が好きになり、音楽だけでなく、映画、ダンス、演劇とジャンルの垣根を超えて、地域もニューヨークだけでなく東海岸、西海岸と全米に広がり、日本との文化交流、架け橋、そんな、大きなテーマで活動するようになっていった。その中で一番大きくなったのが映画祭だった。

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レコード会社もゼロから始めたが、映画祭も何の情報も知識もないところから、映画監督、俳優の2人の仲間と「ニューヨーク・ジャパン・シネフェスト(NYJCF)」というインディペンデント日本短編映画祭を設立した。映画祭に関しては全くの素人の3人だったが、映画に対する情熱やこだわりは人一倍強く、その粘りが継続につながり、NYJCFは今年で10年目を迎える。また同映画祭は2015年からニューヨーク以外の都市を周る巡業型となり、ボストン、ワシントンD.C.、サンフランシスコなど米国各都市で開催され、イェール大学やマサチューセッツ工科大学などでも上映されるようになった。

昨年からパンデミックで映画祭がオンライン開催されるようになったこともあり、今年5月にはシカゴ日本映画祭という2つ目の映画祭を設立、他にはボストン日本映画祭、ブルックリンSciFi映画祭の運営にも携わり、日本では大阪の門真国際映画祭で顧問、東京神田神保町映画祭で審査員も務めている。審査をしていることもあり、今年は長・短編映画を424本視聴しているが、何作品観ても映画に飽きることは全くない。

最後にもう1つ自己紹介に付け加えることとして、2012年の暮から始まったライター(執筆リスト)という肩書きがある。ただ、これも全くライター経験がない自分に、某新聞社の編集長が音楽記事を書いてみないかと誘ってくれたが故に始まったことなのだが、最近では新聞に月一回のペースでエッセーを寄稿し、その流れもあり、ここ「ニューヨーク、ときどきDIARY」でもライターの一人として参加させてもらっている。また、今年の夏からはトルコ在住の絵描きアーティストと「AYA-MARC.」というアートユニットを結成して、詩を書き始めた。それまで詩を書いたことすらなかったが、今ではインスタグラムなどで、写真や絵に添える詩を書いては毎日投稿している。

つまり、自分は何もないところから、何かを始めてしまうタイプの人で、好奇心が旺盛すぎるが故、休むことができない性格なのである。

写真上:City Wineryのバックステージにて、ザ・キンクスのギタリスト、デイブ・デイビスとインタビュー掲載記事を手に記念撮影

写真中:ギタリストとして演奏した時の、The Bowery Electric (NYC) のステージで(左から筆者、木村良介、上村悠、上村直樹)

写真下:日本情報文化センター(在ワシントンDC日本大使館)で上映されたニューヨーク・ジャパン・シネフェストにて(山崎エマ監督、大鷹正人 元広報文化班公使、NYJCF共同設立者 鈴木やす)

2021年11月7日

[プロフィール]
河野洋、名古屋市出身、'92年にNYへ移住、'03年「Mar Creation」設立、'12年「New York Japan CineFest」'21年に「Chicago Japan Film Collective」という日本映画祭を設立。米国日系新聞などでエッセー、音楽、映画記事を執筆。現在はアートコラボで詩も手がける。


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