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【二重整形】ただ鏡を普通に見たかった《前編》


自分の容姿にコンプレックスを抱くようになったのは中学1年生の頃から。母親によく似た、腫れぼったい一重まぶたが大嫌いだった。


(※私が二重切開と瞼の脂肪取りをするまでの過程です。腫れぼったい一重がコンプレックスに感じる人間の記事です。自分の一重が好き、誰かの一重が好きという方はおすすめしません。)







私の地元はとても田舎だ。小学校は1学年=1クラス、10~20人くらいの少人数。そのせいもあってか、可愛い女の子は居るには居たが、そんなに比べたりすることはなかった。みんなわりと仲がよかった。

が、中学に入ると1学年=200人超え、小学校の全校生徒の2倍以上の人数で圧倒された。まず思ったのが、「こんなに可愛い子がいっぱいいるなんて!」ということだった。この頃から他人と自分を比較するようになる。そして本格的に容姿にコンプレックスを抱くようになる。

高校3年生の頃、当時好きだった友人(女の子)に2次元のコスプレを誘われる。初めてのメイクがコスメイクとなる。夏休み最終日のイベントに向けて、毎日メイクを特訓しては失敗して自棄を起こしそうになりながらもなんとか形になりイベント参加。

高校卒業後、就職するもメイクはほぼせず。BBクリームとアイブロウだけで済ます。

↓記事の出来事をきっかけに本格的にメイクを練習するけれど、どうしても目の小ささが嫌だった。


何か目を大きくする方法はないかと調べまくった。

目を大きくする為にしたこと
①カラーコンタクト

まず眼科に行った。度なしのカラーコンタクトを試す為だ。いきなり市販品を買って自分でつけるのは躊躇われた。黒目が大きく見えれば目の印象が変わる(大きく見える)と知って期待していた。

が、感覚的に30分くらいかかってもコンタクトがハマらない。瞬きする度にズレる。奇跡的に1度だけハマったのを確認してやっと帰してくれたが、自宅で練習するもやっぱりハマることは二度となかった。多分 眼球のカーブが合ってないんだろう。先生ちゃんと見てくれたんじゃなかったのか。3種類も買ったけど断念。全て破棄。

②つけまつ毛

これはコスメイクである程度慣れてた。普段メイク向けのナチュラルなものをつけて2年くらい過ごす。休日だけ付けて慣れてきて職場でも付ける様になるが、仕事中1日3回くらい取れる。休日は恋人とのデート中にまで取れてトイレで直す日々。こりゃダメだと諦める。

③アイプチ、メザイク

どれも接着剤でボロボロになり白いカスまみれ。二重の線どころかヨボヨボのおばあちゃんみたいなシワまみれに。練習を繰り返してもダメだった。そして瞼が荒れそうなくらい落とすのに苦労した。これは成功しても長くは続かないなと諦める。

④皮膜式アイプチ

「折式」と「ルドゥーブル」。この2つには大変お世話になった。普通の接着式と呼ばれるアイプチとは違い、接着剤の後が残らず綺麗に乾いて透明になる。

なりたい二重幅に合わせて筆ですっとなぞり、乾かして付属の三又で少し食い込ませるだけ。閉じた瞼をゆっくり開けるだけでもいける。それだけで1日中キープできる。1番二重メイクで成功した逸品。

ただし、二重幅が左右で違ったり、失敗すると それまでにしてきたアイメイク全てを取らなければやり直しできないという欠点が。朝にそんな時間はない。成功するか否かはある意味ギャンブルだった。成功するとホッとし、失敗すると朝からめちゃくちゃ憂鬱で仕事に出かけた。デート前なら急いでクレンジングして全メイクやり直してざっとした仕上がりのまま挑んだ。

⑤アイテープ、絆創膏

細いシールを伸ばして瞼に食い込ませる方法。食い込ませて最後に手で持ってた部分(端っこ)を切り落とす。が、手を離すと全く食い込まず、ただ瞼にシール貼ってるだけの状態。あまりにも瞼が分厚いから弾いてしまうようだ。同様に、節約の為 絆創膏の端を切ってアイテープ代わりにする方法もダメだった。


⑥開き直ってデカ目に見える一重メイク


もう二重は諦めて、一重でもデカ目に見えるメイクを頑張ろうと思ってYouTubeで調べまくった。けど、ノーメイクよりはマシかな、程度だった。

やっぱり ぱっちりお目目の二重の大きさには到底叶わない。

最終手段、整形を考える

①鏡を見る憂鬱


毎朝 鏡を見る度に思う。ブサイクだな。どうしてこんなにブサイクなんだろう。まぁ遺伝だから仕方ない。母のことは好きだけど、せめて父に似れば一重でも薄い瞼でいられただろうにと思ってしまった。そんな自分に嫌気がさした。

そして地味に恐ろしい単純すぎる事実に気づく。

「ただ可愛くなりたいだけなのにどうしてこんなに難しいんだろう?」

あ、ブスだからか。


25歳。転職先の職場は、トイレの手洗い場だけではなく、1日何回も乗るエレベーターの正面に鏡があった。これによって鏡を見る頻度が格段に上がった。

「憂鬱になるくらいなら鏡見るなよ。」というのが最もだと思うが、これはもう悪習慣になってしまっていて直らなかった。病的なまでに美醜に囚われていた。外出先で、たまたまガラスに映る自分の顔を見てしまっただけでもへこんだ。予想外のタイミングで自分の顔を見てしまうことに怯えた。


②ネットに蔓延る二重マウントと反論


ネットで二重やデカ目になる方法を調べてると、必ずといっていいほどコメントや掲示板で二重の人のマウントがある。それ自体も不愉快なのだが、それに対する一重の人の

「一重でも可愛いアイドルや女優さんはいっぱいいる!」という反論の方がげんなりした。

「一重」ではなく「一重でも

微妙なニュアンスの違いのようだけど確実に違う。最初からもう二重の人より劣っていると言ってしまってるように聞こえた。少なくとも私には。そして実際、一重の有名人で素敵な方はたくさんいらっしゃるけども、私が憧れるなりたい雰囲気とは大きく違った。

③ギャンブル化している二重メイク

メイクに目覚めて目の小ささに悩むようになってから約6年の月日が経った。美醜に執着してると薄々自覚してきた頃である。「もう整形してしまいたい」と本気で思うようになる。

当時28歳。色々あって本気で結婚を考えるようになり、お見合いをしようと思った。とはいえ今のまま毎日ギャンブルのように二重が成功するか失敗するかヒヤヒヤするのも、メイクに毎朝1時間かかって出勤前やデート前に既にぐったり、なんていうのにも大分疲れていた。

メイクに時間がかかる=それだけ大嫌いな自分の顔を見続けるということでもあるのだ。


④顔の印象問題


私はたまに、「黙ってると怖い」「無表情だと怖い」と言われていた。そんなことはなかろうと、母に聞いてみると「まぁたまに怖い時あるな。」と、まさかの母まで納得してしまった。これはショックだった。

多分だけど、一重だと目を覆う皮膚が多い分、二重だと見えるはずの目の光が隠れて見えないのだ。だから目つきが悪く見えるんじゃないかと。そんな目のまま胸を張ってお見合いなんて出来ない。

二重メイクに終止符を

もうほんとにマイナス要素しかないなと思い、整形の種類と病院と医者を調べを始める。You tube、ネットのまとめ記事、2ch、病院の公式サイト、ビフォーアフターの写真付きの整形レビューアプリ。

結構カオスだった。いくら調べても、マイナスレビューが一切無い病院と医者は無い。だいたいどこも、絶賛とボロカスのレビューの両方があるのだ。

ネットでは何を信じていいか本当に分からなくなり、整形のレビューアプリを3個使ってビフォーアフターの写真とレビューを見る。写真がないと投稿できないから、これなら やらせや 嘘はつけない。

自分好みの二重になってる人、元の顔が自分と近い人のレビューを参考にし、病院を3ヶ所くらいに絞る。あとは実際に赴いてカウンセリングの丁寧さで決めるしかないと腹をくくった。

この段階で仲のいい人に整形しようと思うということを伝えていく。その内の1人に、「なら医者の友達いるから、良い美容整形外科の先生がいないか聞いてみようか?」と、予想外の提案を受け お願いすると本当に腕が良い先生がいた。医者の友達の、大学の後輩が美容整形外科で働いてるとのこと。

結局さんざん調べあげた病院と先生ではなく、紹介されたところでカウンセリングを受け、良かったのでそこで手術することに。(※実際はできるだけたくさんの病院でカウンセリング受けた方がいいです。)


いよいよ施術


手術前、クリニックがあるビルに入る直前に最後の自撮りをする。手術前なのでノーメイクでがっつり一重。これでこの目を見るのも最後かと思えば感慨深かった。

手術自体は1時間半くらい。目を閉じてる間、何をどうされてるのか もちろん見えない。ただ、それでも強い光を受けてて、瞼の何かが動いてるのは分かった。未知の感覚だった。麻酔をしてるので痛くはなかったけど、数十分後急に痛みを感じて麻酔を増やしてもらう。施術中、看護師さんが手を握ってくれると聞いたことがあったが、本当に握ってくれて安心した。

終了後

先生「お疲れ様!ついでに瞼の脂肪も取っておいたよ☆見る?」

私「えっ」

二重切開だけじゃなく、脂肪取りもだと普通別料金になるだろうけど いいんだろうか、と思いながら私の悩みの元凶である瞼の脂肪を見る。

こんなのが瞼に入ってたのか!と驚くほど大きかった。そりゃアイテープ弾くわ。見た目はそんににグロテスクではないけど、決して綺麗なもんじゃなかった。

手術自体はあっという間で、自分は寝てるだけなので苦労はしなくて楽なものだった。勇気はいるけど。

が、本当に大変なのはこれからである。


後編に続く。


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