見出し画像

視蓋脊髄路について

みなさんこんばんわ。
今回の記事では視蓋脊髄路についてお伝えしていきます。

――――――――――――――――――――――――――
ご報告
――――――――――――――――――――――――――

東海BiNI研究会の運営をしています
理学療法士 松井陽祐が…
【認定理学療法士(脳卒中)】
を取得することができました。

取得の過程で学んだことなども含めて、皆様に今まで以上に、明日からの臨床の一助となることをお伝えできたらと思いますので、引き続き東海BiNI研究会に興味を持って頂き、応援して頂けたらと思います!

――――――――――――――――――――――――――
視蓋脊髄路とは?
――――――――――――――――――――――――――

視蓋脊髄路も過去にお伝えした…
”網様体脊髄路”や”前庭脊髄路”と同様に腹内側系に含まれる下行路となります。

視蓋とは、中脳にある上丘という場所を指します。

視蓋脊髄路は、中脳の上丘(視蓋)という場所から起始し、視蓋交叉後に対側の脊髄(頚髄)に下行していきます。

端的にいうと、視覚情報をもとに、頸部筋の運動を調整する下行路となります。

前回お伝えした”視覚情報について”の中であったように視覚情報は、前庭神経核に入力し、前庭脊髄路を興奮させます。

しかし、それだけなく皆さんご存知のように視覚情報(網膜からの情報)は…

・一次体性視覚野
・中脳の上丘(視蓋)

にも入力していきます。

なので、視蓋脊髄路も視覚情報に応じて活動を示す下行路となります。

主に…

・眼球運動や頭頚部の協調的な運動
・姿勢や体位の維持や運動

に寄与すると言われています。

また、上肢機能にも影響を及ぼし

・対象注視(Regard)
・到達(Reach)
・把握動作(Grasp)

にも関与すると言われています。

視蓋脊髄路の活動のおかげで…

・視界に何かが写った時に、その方向を向ぬ
・何か物が飛んできた時に、反応する
・適切に物を理解し、上肢操作を行う

などのことができています!

また、視蓋脊髄路が眼球や頸部の運動を調整しているため…
眼球と頸部の運動は密接な関係になります。

つまり…
眼球の動きが低下していれば、頸部の動きも低下しやすかったり…
頸部の動きが低下していれば、眼球の動きも低下する…
ということが高い確率で起きると考えられます。

そのため、前回お伝えしたように眼球の動きを評価・介入することも大事ですが、加えて頸部の動きがどの程度得られるか。
も、評価していくことも大事になります。

是非、明日から臨床では、視覚情報の調整や眼球の動きだけでなく、頸部の動きも確認して頂けたらと思います。

では、また。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?