孤独を求め辿り着いた先は?(徘徊者の手記)【NORAオートバイ8】
普段デスクワークなので、休みの日はせめて歩こうとしています。
しかし東京に住んでいると、長距離を歩く場所ってなかなかありません。市民権を得ているジョギングと違い、ウォーキングはいわば徘徊ですから、下手すると通報されかねず(被害妄想)。
そこで考えついたのが、オートバイで出かけた先でついでにウォーキングしてみようという一石二鳥の作戦。
なので、出かける際はいつも、3つの要素を満たせる場所を探しています。
・あまり車(と人)がいない
・到着地で長距離を歩ける
・オートバイを停められる
そして、半径70~100キロくらいを走り回ってみて探し当てたのが、
埼玉・秩父近くの峠道、冬の湘南や新木場、荒川河川敷などです。
荒川沿いの遊歩道は、ほったらかしなのが最高のスポットです。2mを越すセイタカアワダチソウが密集し、マムシ注意という看板があったり。一応サッカーや野球のグラウンドがあり、土日には小中学生が試合をやっています。
グラウンドは一応予約が必要のようで、クリケットをやっていたインド人?のお兄さんたちが警官に退去させられていました。
ここは歩こうと思えばいくらでも歩けます。河口までは15キロくらい(往復で30キロ)あるみたいです。
夏の湘南はとんでもなく混雑しますが、シーズンが終わるとエリアによってはすぐに閑散とします。寒い時期にはサーファーか地元の人くらいしかおらず、江の島を眺めながら延々と歩くことができます。ただ風が強いので、真冬に長時間歩くには帽子やフードが必須です。
新木場のとある場所は、コースによっては2時間くらい、ほぼ人のいない場所を徘徊することができる、都内とは思えない地の果てスポットです。景色もなかなかすごく、葛西臨海公園の観覧車やディズニー・シーのプロメテウス火山なんかも遠目に見えます。
埼玉の正〇峠は、途中に鹿や猿がいますし、ガードレールは欠損していますし、アスファルトはえぐれたままで、ほぼ林道に近い狭い道です。
とある走り屋のマンガで有名になったらしいですが、私はそんなことを知らずのこのこと出かけて行き、突然チューニングしまくった車に追われてびっくりしたことがありました。よくもまあ、こんな狭い場所で飛ばすもんです。
走り屋に追いかけられた私はさらに奥の山のK峠へ。そこまで行くと、1時間に1台くらいしか車には会いません。
峠にオートバイを泊めて、ハイキング用の道を歩いてみます。この辺りは山しかないのでその気になればどこまでも歩けますが、クマが出没すると注意喚起されていますし、方向を見失うとすぐにプチ遭難するので、それなりの装備と覚悟は必要です。
勝手にロケハン
ところがこれらのスポットにはロケに使われるという共通点があることを最近知りました。
たとえば、足立・葛飾区の荒川エリアは新旧様々な映像作品で使われています。たいていは死体が見つかったりホームレスが住んでいたりする場所として。
それから、ティーバーで「水曜日のダウンタウン」を眺めていたら、深夜のK峠が芸人を怖がらせるドッキリの撮影に使われていました。ここは心霊スポットでもあるらしいですから、こういう企画にはちょうどいいかもしれません。
さらに、先日新木場を久しぶりにたずねたらテレビクルーが集まって道をふさいでいました。見ると、女性タレントが東京湾+観覧車をバックにカメラの前でなにやら話しています。
湘南は言うに及ばずでしょう。この間はバンドがプロモーションビデオの撮影か何かをやっていました。
つまり、3つの条件を満たす場所とは、ロケができる場所でもあったわけで、
なんのことはない、私は単にロケ場所を探すアシスタントディレクターの真似事をしていたのでした。
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