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英国での教会生活。


私の通う英国国教会には、クワイヤーという伝統的な聖歌隊がいる。今日はその歌声を紹介しておきたい。


キリスト教音楽に興味のある方、興味はなくても今日一日お疲れの方、ぜひお聴きください。教会堂に響き渡る歌声とパイプオルガンの音。昇天し、また地上に戻りたれ。

Magnificat and Nunc dimittis: Noble in B minor



昨日の話を少し。3月24日、キリスト教ではPalm Sundayというイエスキリストがエルサレムに入り、人々に王として迎えられたことを讃える礼拝がもたれた。この日の朝10時の礼拝は、教会から50メートルくらい歩いたところの緑の芝生が整えられているクリケット場から始まる。商店街と教会を結ぶその小道は少なくとも300年の歴史がある狭い歩道で、その街に住む人たちに親しまれている。そこに聖職者が赤色のローブをはおい、クワイヤーたちもおそろいのローブ、白いローブを着たサーバー/アコライト(ロウソクを持つ二人)とクルーシファー(重い木で作られた3メートル位ある十字架をもつ人)。そのローブ軍団に続いて人々が讃美歌を高々と歌いながら一緒に歩いて教会に入る。その行列にばったり合ってしまった犬の散歩をしていた人などは、静かに道をあけて見守ってくれる。
それが朝の礼拝で、参加者は150人程度。上の録音は夕方の礼拝の一部で、聴衆も20人程度の瞑想の静けさと強さをあわせ持つ礼拝。

説明が長くなったが、この日曜から始まる一週間は「受難週」英語ではHoly weekと呼ばれ、木曜の洗足日、金曜の受難日すなわち十字架にかけられる日、そして日曜に死からの復活を祝うイースターとなる。喜びと苦しみが入り交じる一週間である。

イースターの日曜日には、私達の教会ではDawn Serviceという朝六時半に火を焚いてはじまる礼拝がもたれる。暗闇から夜明け、苦しみから希望をみなで分かち合う、心にずっと残るほど美しい礼拝だ。またそこで、その喜びを現す音楽に教会堂が満たされそして包まれる。


朝陽に照らされた水仙の花

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