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12人の優しい日本人を読む会

あの東京サンシャインボーイズが集結して、名作「12人の優しい日本人」をライブでオンライン配信するという夢のような企画でした。

このご時勢に演劇界の大ニュースとして、この後アフターコロナの時代にこの作品が演劇界にどの様な影響を与えているのか、自分への記録として残しておきたいという意味で記しておきます。画像1

12人の優しい日本人は実は映画版でしか観ていませんでした。東京サンシャインボーイズに興味を持ったのは・・・というか、私が演劇を始めた頃にはもうサンシャインは解散直前だったと思います。
生でのサンシャインボーイズには間に合ってないのです。

当時の稽古場に「シナリオ」のバックナンバーが置いてありまして、そこにこの作品がフルで載っていました。
みんなで何度も読み合わせしてたこともありました。
観終わって思い出しました。
なんでこんなにセリフ憶えてるんだろうと思ったら、読んでたからでした。映画観ただけなのに不思議だー、と思ったらぜんぜん不思議じゃない。



サンシャインボーイズほぼ集結しての、オリジナルキャストに近い状態での生配信。朗読だというふれこみでしたが、もうほとんど芝居でした舞台でした。


そしてまたこの脚本が、zoomの常に全員ドアップ12分割にばっちりハマってまして、舞台版も映画版も知らない人がこれを始めてみたら、このための作品だと思ってしまうのではないかと感じました。

約16000人が無料で視聴したこの作品。演劇関係者はみなさん感じてると思いますが、この後の有料での配信、ましてや朗読劇なんてとてもじゃないけど競合できたもんじゃありません。
この豪華メンバーで、この三谷作品を、このクオリティで、無料で、ライブ配信です。
ファンとしては只管嬉しい出来事ですが、演劇界の端っこに居るひとりとしては、相当困っております。

ただおかげ様で劇作家・演出家としては燃え上がってありまして、新作作りたくて仕方ない状態です。
良い作品を観れたおかげです。
新しい形態とか、オンラインとか、そういうことではないです。
普通に舞台上でお客さんに生で観てもらう演劇での話しです。
その日が来るまで、徹底的に力を蓄えたいと思っております。
今は劇場以前に稽古場に行きたいです。
稽古場できゃっきゃしたい。わいわいガヤガヤしたいです。

もう東京サンシャインボーイズは解散してしまってますが、やっぱり劇団は良いなぁとしみじみ思いました。
プロデュース公演とはまったく違う、劇団の空気がありました。
俺も劇団やってて良かった。

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