見出し画像

どこかへ 2009年5月のモスクワ、パリ

2009年の5月にモスクワとパリに行きました。
建設の途中でいくつかの問題があり遅れていたモスクワの事業所の新しい建物の竣工式に参加するためでした。
その後、パリの事務所で打ち合わせして帰ってきました。
冒頭の写真は、今は見ることの難しいシベリアの蛇行した川です。おそらく凍っているんでしょう。早く紛争(ロシアのウクライナへの侵攻)が終わりロシア上空を飛べるようになることを願ってます。

この時はGF670を連れて行きました。出張には手軽なコンパクトカメラが良いと考えてGRデジタルを連れていくことが多かったんですが、気の緩みというか、比較的軽い案件の出張だったので、フィルムカメラを連れていくことにしました。
GF670は2008年に手にいれたフジフィルムの中判(6X7)カメラです。レンズが蛇腹式で折り畳めるので、中判のカメラの中では軽くてコンパクトに収納できます。
ここに掲載した写真はEpson GT980Xでフィルムスキャンし、LRで補正、サイズ調整したものです。

海外出張ではANA系(スターアライアンス)を使うことが多かったんですが、この時は竣工式に参加する役員と同行するので直行便のあるJALになりました。

JALで成田からモスクワへ
モスクワの空港、かなり古い機体が空港の端に並んで置かれてました

この時のホテルはメトロポールでした。役員と同行したので、とても立派なホテルです。ボリショイ(大きな)劇場も近かったんですが、当時は長い改修の期間中で入ることはできませんでした。
メトロポールは由緒あるホテルで外観も内装もとても立派です。廊下の壁にはモスクワの歴史を物語る写真も飾られていました。階段ホールのステンドグラスも見事で、明るい雰囲気を作っています。暗い冬にはもっとありがたみを感じるでしょう。
部屋からは灯りの滲む夜景も撮れました。GF670を窓枠に押し当てて数秒の露光で撮影しました。

メトロポールのステンドグラス
メトロポールの部屋の窓から(夜景)

この出張では現地の出向者のスペシャルサービスで、トレチャコフ美術館に連れて行ってくれました。宗教画を含む古いロシアの絵画が多かったと記憶しています。僕はもっぱらカンディンスキーの作品に集中して鑑賞していましたが。
美術館の傍を流れるモスクワ川には噴水もあって、新緑の美しい5月でした。

トレチャコフ美術館の近く モスクワ側の噴水
5月のパリ郊外、空港の辺り 黄色は菜の花だと思う

パリのホテルは事務所に近いPereireの辺りだったと思います。
ホテルの周辺で撮った数枚だけが残っていました。
一応仕事ですから、事務所での打ち合わせ中はGF670はホテルの部屋でお留守番でした。

17区Pereireの辺り
17区Pereireの辺り
CDGを発って帰路に、黄色と緑のコントラストがキレイ

何年も前に手放して今はもう手元にないGF670ですが、残しておけばと少し残念に思うこともあります。
ハッセルブラッドに比べれば随分携帯性に優れていますし、当時の写真を見返してみても中判らしい繊細な写りをしているなと思います。
しかし昨今のフィルムの供給と価格を考えると、デジタル移行は僕にとっては止むを得ないことだったんでしょう。フィルムカメラは503CXとSinnar f2、Nikon F2、Horizonだけが手元に残っています。
長く使ったカメラは手放しがたいものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?