心宮
細雪に情けなく腕を震わして
遠雷と聞き違うほど
深い産声を上げる哀しみに
「何かあったのかい」
クジラの大質量に掻き消されていく
調律の狂った行進曲のまま
「僕が支えるさ」
そう言って笑えば
それだけでいいだろうか
教会に神が寄り付かないように、
僕から君は離れていって
その内に僕の中でも教義が分かれて
あぁ これは これこそが祈りで
軽く灰に染められたクジラたちが
星の心臓に炭素を投げつけて
酷く 重く 冷たく 暗い 深層海流
ここはこころの生まれた場所
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