鵫巣和徳(とうのすかずのり)

コーチング✖ドラッカー 「強みを発見し活用しよう」米Gallup社認定ストレングスコー…

鵫巣和徳(とうのすかずのり)

コーチング✖ドラッカー 「強みを発見し活用しよう」米Gallup社認定ストレングスコーチ NPO法人ドラッカー学会会員 「ドラッカーを学んでストレスフリーに生きていこう」40年間のビジネスマン生活を卒業し、社会に少しでも貢献できたら幸せです。

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    ひとりごとです。表舞台で大きな声で言うほどのことではありませんが、勝手につぶやいています。

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ドラッカー教授が発明した「マネジメント」の根底にある思想とは

私が所属しているドラッカー学会は、今年度から「NPO法人ドラッカー学会」として新たにスタートすることになりました。 ご興味がありドラッカーをもっと深く知りたい、学びたいとお考えの方は、ドラッカー学会のHPから入会の手続きをしてください。 様々な分科会活動があり、みなさまのご参加をお待ちしております。 私は会社勤めをしていたころ、周囲の人たちにドラッカーの話題を持ち出そうにも、ほぼすべての人がドラッカーを知らない、あるいは名前すらまったく聞いたことがないといった職場環境にいて

    • 人の成長に手を貸すことで、自分自身も成長できる

      部下の育成と自分自身の自己啓発について考えてみたいと思います。 ドラッカーは『マネジメント 課題・責任・実践(中)』の第33章で、マネジメント教育について詳しく述べています。 思い当たることがたくさんあります(笑) どうしてこの人は部下たちをこれほどまでにくじけさせることを言うのだろう、とか、弱みを見つける天才だよね、という上司というのは、どの会社にも多かれ少なかれ存在するのではないでしょうか。 ドラッカーは、そもそも自己啓発というものは、その名の通り自分で行うもので

      • 「明日の組織のモデルはオーケストラである」P.F.ドラッカー

        ドラッカーは『マネジメント 課題、責任、実践(中)』(1973年)において、実に124ページを使って組織について論じています。 それほど、組織の構造については、マネジメントの世界において、古くから最も深く研究されてきました。 でも、組織の構造については唯一絶対の解答はありません。 そのうえでドラッカーは組織のモデルについて大切なことをいくつか教えています。 組織にはいろいろな形がありますが、共通しているのはひとつの目的に集中して組織されていなければならないということで

        • 成功の鍵は、「責任」であるという教え

          またまた、責任についてのお話です。 ドラッカーは「自分で責任をもて」という当たり前のことを、ことさら強く教えています。 少し長くなりますが、今日は『プロフェッショナルの条件』(ダイヤモンド社)から引用し、この教えをどのように感じ取り、活用できるか、考えてみたいと思います。 目標管理も自己開発のための勉強も、その会社で勤め続けるか辞めるかの判断も、すべて自らが最大の成果をあげるためにどうしたらいいかを自らの責任で決めなさいと教えています。 みなさんの会社にも、この春から

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          3本

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          リーダーと普通の人たちとの距離は一定、だからリーダーが基準をあげると普通だった人たちの基準も上がる

          企業や自治体、病院や学校など、多くの組織には内部にいくつかのチームがあります。 そして皆さんもお気づきの通り、チームによって社員のエンゲージメントやモチベーション、そして実際の成果に大きな差があるということはどこの組織にもあるものです。 ある大企業の人事担当の方と先日お話ししたところ、社員は毎年、多数の応募者の中から厳選して採用していて、配属もその時々のバランスを考えて行っているにもかかわらず、チームによるエンゲージメントレベルの差が大きいことがサーベイによって確認される

          リーダーと普通の人たちとの距離は一定、だからリーダーが基準をあげると普通だった人たちの基準も上がる

          「社員の自己啓発と配属の責任は本人にある」というドラッカーの教え

          ドラッカーは長いコンサルタント経験の中で出会った数多くの「成果をあげる人びと」を観察し、次のように語っています。 このことは、「プロフェッショナルの条件」という本の中でも、成功をした人々に、何が彼らに成功をもたらしたかを聞き出した結果、以下のように語っています。 その「いくつか」の中で、その前提となるもっとも重要なこととして「成果をあげ続け、成長と自己変革を続けるには、自らの啓発と配属に自らが責任をもつこと」だと教えています。 「自らの啓発」と聞くと、かつて多くの企業で

          「社員の自己啓発と配属の責任は本人にある」というドラッカーの教え

          「自分はどのような貢献を期待されるべきなのか」からスタートしないと失敗するかも・・

          ドラッカーの著書の中でもバイブル的な本として有名な『経営者の条件』には、エグゼクティブが成果をあげるために身につけるべき5つの習慣について詳しく書かれています。 1.自分の時間が何に使われているかを知り、体系的に管理すること 2.貢献に焦点を合わせること 3.人の強みを生かすこと 4.重要なことに集中すること 5.効果的な意思決定をすること その2番目の習慣が、この本の第3章に「どのような貢献ができるか」と題して書かれています。 この章は全部で22ページにわたってエッセ

          「自分はどのような貢献を期待されるべきなのか」からスタートしないと失敗するかも・・

          本の中にあるのは単なる情報、実践してみなければ知識にはならない

          このところ読者の皆様から、このnoteに書いてあるドラッカーの教えを実践してみましたと言うお知らせを、メッセンジャーやメールでいただくことがあり、とてもうれしく感じています。 例えば、5月8日投稿の「『汝の時間を知れ』というドラッカーの教え」で書いた以下のことを実践していますというご連絡。 「成果をあげる者は時間からスタートする。自分の時間が何に使われているかを記録し、無駄を排除して整理し、自由になる時間を大きくまとめよ」 実際に毎日自分の時間を分単位で記録し、それを1

          本の中にあるのは単なる情報、実践してみなければ知識にはならない

          「組織の中に成果は存在しない。すべての成果は外にある。」というドラッカー教授の教え

          ドラッカーの本を読んでいると、極めて頻繁に「成果」という単語が出てきます。 どうも原文を読むと「Effectiveness」とか「Results」と言った単語を、訳者はまとめて「成果」と訳しているようです。 ドラッカーを学ぶときに最初につまずくのが、この「成果」を言う単語についてではないでしょうか。 私たちは「成果」というと、当初立てた目標を達成したことや売上予算をクリアしたこと、または今までにない新しい試みが実を結んだことなどをイメージします。 オックスフォード辞書

          「組織の中に成果は存在しない。すべての成果は外にある。」というドラッカー教授の教え

          いつも昨日の問題解決ばかりしていませんか?

          今年のゴールデンウィーク期間中に政府・日銀が繰り返し為替市場に介入し、円安を阻止する動きを見せと言われています。 そのことについては様々な解説や評論がありましたが、その中で私が注目したのは、元大蔵官僚で「ミスター円」と言われた榊原英資さんの次のようなコメントでした。 榊原氏の言う「それなりの理由」とは、他の報道を参考に見てみると、「日米の金利差」を指しているものと思われますが、それはその通りだと思いつつ、「日米の経済状況の対比」って、何も金利差だけではないはずで、私はすぐ

          いつも昨日の問題解決ばかりしていませんか?

          「汝の時間を知れ」というドラッカーの教え

          現在、あるプライベートコミュニティ内で『経営者の条件』というドラッカーの著書の読書会を、月に一回開催しています。 今週日曜日に開催したときの参加者は私含め12名、課題個所はこの本の第2章「汝の時間を知れ」というところでした。 ドラッカーの本は一人で読むビジネス書という捉え方よりも、何人かと共に勉強する「教科書」だと考えた方がより理解が進むと思います。 この章は次のような文から始まっています。 まず何をやるにしても、自分の時間が何にとられているかを観察し、非生産的に使っ

          「汝の時間を知れ」というドラッカーの教え

          中小企業こそ外部の意見を聞くために、社外取締役をおくべきだというドラッカーの教え

          ドラッカーは1954年に『現代の経営』という本を出版し、そこで初めて「マネジメント」という概念を披露し、そこを起点に「マネジメントはドラッカーの発明である」と言われるようになりました。 1954年と言えば昭和29年のこと、日本では初のプロレス中継が行われ、街頭テレビで力道山やシャープ兄弟に人々の人気が集中していたころです。 この本は私の「座右の書」でもあり、上下巻とも赤線や書き込みでクタクタになっていますが、今でも色褪せない古典ですので、是非皆さんにも一読をお薦めいたしま

          中小企業こそ外部の意見を聞くために、社外取締役をおくべきだというドラッカーの教え

          働く人々の愛社精神は要求するものではなく勝ち取るべきもの

          ドラッカーは有名な『マネジメント』という本の冒頭に、マネジメントの役割について次の3つを挙げています。 1.自らの組織に特有の目的とミッションを果たす 2.仕事を生産的なものとし、働く人たちに成果をあげさせる 3.自らが社会に与えるインパクトを処理するとともに、社会的貢献を行う この3つのうち、今日は3番目の「企業の社会的責任」について、考えてみたいと思います。 企業のみならず、病院にしろ学校にしろ、いかなる組織も社会のコミュニティから隔絶して存在することはできません。

          働く人々の愛社精神は要求するものではなく勝ち取るべきもの

          組織の文化をつくるリーダーの資質と役割とは

          組織におけるミッションの重要性については多くの情報があり、私も何度かnoteで取り上げてきました。 ミッションとは、その組織の社会的な役割、使命を表したもので、そこで働く人々にとっても重要なものです。 目的も知らずに成果を出すことはできません。 そして、それはどんなに全社員が完璧に暗唱していても、社員の行動に表れていなければ、単なる「情報」でしかありません。 実践して初めて価値を生むものです。 ドラッカーを敬愛していた『ビジョナリーカンパニー』の著者ジム・コリンズは

          組織の文化をつくるリーダーの資質と役割とは

          マネジメントの基本的な5つの仕事

          この春からマネジメントの職に就かれた方が大勢いらっしゃると思い、今日はドラッカーが教える「マネジメントの仕事」についてお伝えします。 といっても、このことだけで『マネジメント 課題、責任、実践』(ダイヤモンド社)で、上・中・下の三部作を書いているほど膨大なボリュームになるのですが、その「中」に簡潔に記述したある箇所があります。 マネジメントの仕事には次の5つの基本的なものがあって、それらの5つの仕事が相まって、活気にあふれた成長する組織を生み出すと教えています。 1.目

          マネジメントの基本的な5つの仕事

          人を育成し、組織の成果に貢献するために、チームのメンバーに質問すべきこと

          今日から新年度がスタートするという方が大勢いらっしゃると思います。 新年度のスタートにあたって、ドラッカー教授のとても大切な教えについて、是非皆さんに考えていただき、そして実践していただけたらきっと素晴らしいことが起きるだろうと思われることをお伝えします。 組織の成果に対して責任をもっている方が、真っ先に自問しなければならないこと、それは「自分はどのような貢献ができるか」ということです。 ドラッカー教授は会社での立場が上になればなるほど、「どのようにしてこの会社の成果に

          人を育成し、組織の成果に貢献するために、チームのメンバーに質問すべきこと