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多くの自転車販売店が『対面販売』を基本とする理由◎2024年06月15日更新

広島県広島市にある『動く自転車屋』『自転車の便利屋』サイクルサービストグトのnoteをご覧いただきありがとうございます。

まだ『グラベルロードバイク』があまり出回っていなかった時代に、29ERマウンテンバイクをブルホーン+ロード系コンポ仕様にして快適性と軽快感を手に入れたことがある快適長持ち系自転車安全整備士のノーリー(店長)です。
結局は目的に応じた車種選びとポジション(乗車姿勢)が大切であり、車体価格の『高い』『安い』よりも重要だと思います。
例えばある程度楽に速く走るなら安い車体でも目的とポジションが合っていればそれなりに走れますが、高い車体でもポジションが合っていないと無駄な出費になるかもしれません。


■自転車関連のご注文・ご依頼等はメールか公式LINEでお気軽にどうぞ↓

当店は出張修理等が多いため、決まった店休日や営業時間という概念がありません。
他店様が営業していない時間帯でも予約制にてご依頼等を承ります。
また、当店にて自転車の販売(防犯登録含む)も行っておりますが、他店様にてお買い上げの自転車の組立や点検及び調整、修理やカスタマイズ、オーバーホール等のアフターケアも大歓迎です。

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※あくまでも対面での販売がメインであり、掲載情報にタイムラグが生じる場合もあります。

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■スポーツ車に限った話ではなく軽快車でも

同じ身長・同じ体重の人でも手足の長さは異なります。
同じ車種・同じサイズの自転車でも乗り手によって感じ方が異なります。
すでに皆さんがご存じの通り、『自転車』は人間がエンジンでもあり、操縦するのも人間です。
電動アシスト自転車も結局は人間の動力も必要となります。
となると、ユーザーさんそれぞれの脚力を伝えやすいポジション、ユーザーさんそれぞれが操作しやすいように各部の微調整も必要ということです。

スポーツタイプの自転車だと納車時に無料でブレーキレバーの初期位置調整(リーチアジャスト)をしてくれるショップもあります。

手が小さい人だと、ハンドルを握ったままブレーキをかけようとした時にブレーキレバーが遠く感じる場合もあるかもしれません。
そのため、ユーザーさんそれぞれの手の大きさに合わせて調整する前提で、多くのブレーキレバーにはリーチアジャスト機能が付いていています。
一部、リーチアジャスト機能が無いブレーキレバーもありますが…。
先日、あるユーザーさんから軽快車(ママチャリ)のブレーキレバーが遠く、ブレーキをかける時にしんどいので何とかできる方法が無いかと相談を受けました。
リーチアジャスト機能が付いているレバーだったので、その場ですぐに調整すると、
「え!?
ブレーキがめっちゃ握りやすくなった!」
と喜んでいただけました。
ついでにサドル高を少し上げてみることを提案して実践してみると、
「おお!
前より乗りやすくなった!」
と喜んでいただけました。

聞けば通販で購入し、ご自身でなんとなく最終組立をして、なんとなく乗り続けてきたそうです。
まともなショップから対面販売にて購入されていたら、それまでのようにブレーキをかける度に手に余計な力を入れたり、乗る度に少し膝や太ももがしんどくなる思いをせずに済んだかもしれません。

当店にてお買い上げいただいた車体の場合、納車時にユーザーさんに合わせた各部の調整を無料で行います。

■通販で自転車を買うリスク

前述の『各部の微調整』がされず、またはできずに乗り続けると、車体のポテンシャルは高くても残念なことになりかせんません。

また、通販で自転車を購入する場合は販売価格と送料を抑えるために、車体の残り10%~30%はユーザーさんか別のプロが組立整備作業をしなければなりません。
実はメーカーさんや問屋さんから販売店に自転車が入荷する場合も同じです。
ある程度組まれた状態で入荷し、残りを職人の手で組み立てます。
当店は残りを組み立てる…その前に分解から始めるため、たぶん参考になりません。

通販で自転車を購入した場合にユーザーさんがやる作業の例として、ハンドルの取り付けです。
「ハンドルくらい自分で取り付けできる!」
というユーザーさんもいるでしょう。
フロントフォークが逆向きで付いていたり、ブレーキワイヤー類がぐちゃぐちゃに絡まったまま取り付けられていたりします。
ハンドルバーの角度や高さで乗りやすさが大きく変わるのに、『なんとなく』組んだままになっていて、車体のポテンシャルを引き出せないどころか危険な乗り物になってしまっている場合も多いです。
そして恐ろしいことに、そういう危険な状態であることを自覚せずに公道で運転し、他人を死なせてしまうこともあります。
腕に自信があるユーザーさんでも、自転車を組み上げたらすぐに、プロによる点検を受けるべきでしょう。
むしろ、
「プロじゃないのによくここまで組めましたね。」
とプロを感心させてやればいいんです。
それくらいの自信が無いなら通販で車体を購入するのはやめておくか、通販で車体を購入する前に任せられるプロを先に見つけておきましょう。

■通販で自転車を買う理由

結果はともかく、『自分で組める』という自信があったから。
近くに取り扱い店が無い。
メーカー直販しか入手方法が無い。
…等々、自転車を専門の販売店からではなく、通販で買う理由はこういうところでしょうか。
また、既存店で買うより『表面上の』価格が安いから、というのもあるようです。
ただし、表面上の安さに釣られて通販で自転車を買う人は、リスクのことを忘れてしまっている場合が多いように感じます。

■自転車を通販しない販売店の考え

前述したユーザーさんそれぞれに最適化した調整が行えないというのが、車体の通販を行わない理由のひとつでもあります。
また、販売店で最終的にキッチリ組立をしても、輸送中のちょっとした衝撃で調整が狂うことがあるのも理由です。
軽快車ではチェーンケースやドロヨケ(フェンダー)が歪んでしまって異音の原因になったり、スポーツ車ではブレーキフィーリングや変速で狂いが生じることもあります。
あまり知られていないのか、忘れられているだけなのかはわかりませんが、自転車という乗り物はけっこう繊細です。

また、中には本当にプロとしても通用するレベルの組立技術を持つユーザーさんもいるかもしれませんが、それは販売店(面識の無い他人)にはわかりません。
販売店にある在庫品(車体)を、
「自分で組めるので自宅まで配送して下さい。」
と言われても、そのお客さんがどの程度の知識・技術・設備を持っているかわからないので、安易に応じてトラブル発生に繋がるリスクをさけるのは販売店としては当然です。
製品保証の問題も出てきます。
多くのショップはイジワルで通販をしないのではありません。
むしろ売れるなら通販でも車体を売りたいハズです。
実はメーカーさんや問屋さんから通販禁止と言われている場合もあります。
ですが何より、真剣にユーザーさんのことを考えているからこそ、車体だけは通販しないというショップが多いのではないでしょうか。

■メーカー直接販売はどうなのか?

ユーザーさんがメーカーさんから直接購入できる場合もあります。
『メー直販』ってやつです。
メー直販しかしないブランドもあり、有名なところでは【CANYON】(キャニオン)や【ELVES】(エルヴス)等でしょう。

また、販売店を通しているブランドでも、メー直販を並行で実施しているところもあります。
当店でも取り扱いがあり、メー直販も実施しているのが【ROCKBIKES】(ロックバイクス)や【WINSPACE】(ウィンスペース)、【YOELEO】(ヨーレオ)等です。
公式サイトから購入する場合も、当店にて購入する場合も販売価格に差はありません。
しかし、当店にてお買い上げの場合は品質の面で大きなメリットがあります。
それは当店が分解からの組立をしているからです。
実質値下げと同じなので『ステルス値下げ』と言います。

近所にショップが無い人、任せられるプロがいない人にとってはメー直販は便利かもしれません。
特に【ROCKBIKES】(ロックバイクス)は購入後のサポートもしっかりと考えられています。
それでも通販購入だと前述したリスクは排除しきれません。
なので、販売店で購入できるなら販売店で組み立てられたものを購入するのがベストでしょう。

■シメ

当店でも現時点では車体やフレームセットについては、原則として対面でしか販売しておりません。
場合によっては配送も行いますが、それは私が組み立てた車体を私がクルマで運び、納車場所で最終調整・確認を行うからこそできることです。

通販で自転車を購入することが必ずしも悪いというわけではありませんが、それは本当に最終手段であるというくらいに考えておく方が無難だと思います。
そしてご自身に合うように各部を微調整することも本当に大切です。
本当は通販で購入する前に当店へ相談してただくのがベストですが、購入後のポジションの悩みや車体の点検・修理・メンテナンス等もお気軽にご相談下さい。

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