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【説明用】パンク修理について詳しく解説します(Q&A的なやつ)■2023年07月04日更新

広島県広島市にある『動く』自転車屋【サイクルサービストグト】のnoteをご覧いただきありがとうございます。

『快適長持ち系自転車安全整備士』ノーリー(店長)です。
自転車で最も多いアクシデントのひとつ、タイヤ(チューブ)のパンクについての説明記事です。
作業の解説というより、修理依頼をしたい場合に役立つ解説記事となっています。

■パンク修理でぼったくられた?

自転車屋をやっていると、よくある話です。
パンク修理に出したのにタイヤを交換されて料金も高くなったと。
ショップ側がどのようにユーザーさんへ説明しているかによって印象も変わると思いますが、物理的に無理なことってあるわけです。
きちんと事前に説明すれば『ボッタクリ』なんて言われることは無いハズですが、中には質の悪いショップやユーザーさんもいます。
当店ではできるだけ事前に考え得る可能性をユーザーさんに説明し、部品交換が必要な場合は現物をユーザーさんに見せてから理由も説明しているので、変なトラブルは今のところはありません。
何事も説明って大切ですよね。

■必要な情報が無いとこうなる

例えば当店へ修理のご相談をいただくとしましょう。
「うちの自転車がパンクしているので直してほしいと考えています。
修理代はいくらですか?」
という文章だけが届いた場合、
車輪1本あたり¥1,100-~¥15,000-の間になると思われます。」
と答えざるを得ません。
何も知らないユーザーさんとしては、
「なんでこんなに差があるの!?
ぼったくるつもりか!?」
と言いたくなると思います。
しかし、上記のような相談の文章だけだと、前輪だけのパンクなのか、後輪だけのパンクなのか、両方なのかがわかりません。
三輪タイプの自転車や四輪タイプの自転車も存在します。
こちらとしてもパンクしている車輪のタイヤ・チューブの状態がわからないため、部品交換になった場合の可能性を考慮してお伝えせざるを得ないわけです。
また、車種やタイヤサイズ、選ぶグレードや装着方式によっても部品代が大きく異なります
少なくとも当店では、
「¥1,650-で直せますよ。」
とだけお伝えしておいて、
「結局タイヤも交換したから¥10,000-です。」
なんて、後になって請求するような商売はしていません
なるべく想定できる状況を考え、誠実にお答えしているつもりです。
もちろん、作業に取りかかってみてイレギュラーに気付いたらその時点でユーザーさんへ報告し、作業方針の相談・再お見積もりもします。
その分、やり取りが増えたり長文になったりなるのはやむを得ません…。

◆必要な情報

自転車のメーカー(ブランド)名と車種名がわかればある程度は必要な情報も絞れますが、製造時期や年式で異なるケースもあります。
また、新車購入時から交換履歴がある場合はサイズが変わっていたり、仕様が変わっていたりすることもあるので油断はできません

必要な情報というのは
①タイヤサイズ(直径と幅)
②バルブが3種類のうちのどれなのか
③リムの深さ
④車輪の固定方式
⑤ブレーキ方式
です。
この①~⑤を完璧に答えられない場合は、まずはプロに診断してもらうことをオススメします。
そしてこの5つの項目を完璧に答えられるユーザーさんになら、
①パッチ貼りで済みそうな場合の料金
②チューブ・タイヤ・リムフラップ(リムテープ)を交換しなければならない場合の料金をある程度絞って回答可能です。

また、出張が必要な場合は、お住いのエリア(相談時点では町名までで、番地は不要です)をお知らせいただければ出張費をご案内できます。

■最も確実に料金をお伝えできる方法

当店では虫ゴム交換も含めてパンク調査作業の料金は¥1,100-です。
(※2023年07月03日時点)

チューブド・クリンチャータイプの場合、一旦チューブを抜き取って、

このように水につけて調べる方法等があります。
気泡が出てきた所に穴が開いているというわけです。

この例だと、↑の〇部分に穴が開いています。
イギリス式バルブの場合、虫ゴムと呼ばれる部品が使われていることも多いです。

↑これが虫ゴムです。
この虫ゴムが劣化していると、そこから空気が漏れてしまうので、交換しなければなりません。

このように当店(担当者)に実車を見せていただき、『パンク調査作業』をさせていただければ正確な修理金額をご案内できます。
当然ながら、結果がどうであれこの調査作業をするだけでも工賃は必要です。
ただしこの時点で当店にてパッチ貼り(応急処置)作業やタイヤ・チューブ・リムテープ(リムフラップ)交換作業をされる場合は、パンク調査作業の料金は全額ご返金します。
いただくのはその後の作業工賃と部品代です。

■あくまでも応急処置でしかないパッチ貼り

実はパッチを正しくキレイに貼るのにも高度な技術が必要であり、自転車業界内ではパッチ貼り作業をしない店が増えてきました。
理由としては、根本的な解決ではないということや手間の割にリスクが大きいこと等も考えられます。
パンク防止剤が入っているものも増え、一層手間がかかるケースも少なくありません。
中にはパンク防止剤入りのチューブはパッチ貼り作業お断りの店もあります。

とは言え、おそらく多くのユーザーさんがイメージされる『パンク修理』といえばパッチ貼り作業でしょう。

チューブに開いた穴の周りを紙ヤスリ等で削り、

ゴムのりを塗り、

乾燥させて、

パッチを貼る。

たしかにこれで穴はふさがりますが、またすぐパンクしてしまうリスクもあります。
忘れていませんか?
パッチを貼るためにチューブを削ったことを。
チューブを削ったということは、その部分は薄く脆くなっているということです。

確率としては低いですが、↑のような事例もあります。

↑こちらもパッチ貼り作業の関連記事ですね。

とにかく一時的にでも修理代を抑えたい場合はアリですが、リスクはずっとついてくるということを忘れてはいけません。

■パッチ貼り作業で解決できないパターン

仮にタイヤは明らかにダメージが無かったとしましょう。
しかし、チューブが↓のような状態なら、パッチ貼り作業は無駄になりかねません。

写真の一番左にあるのがチューブで、ハチの巣みたいになっています。
これは空気圧が足りない状態で乗り続けたことや、チューブの経年劣化等が原因です。
現時点で穴が開いていなくても、これらは『穴予備軍』です。
パッチが何枚あっても足りません。
なので、これは少なくともチューブは要交換です。
↑の写真の場合、タイヤも明らかに要交換状態だとわかります。

↑このようにパンクというか、もはやバーストしてしまったものはパッチではどうしようもありません。
チューブ全体的には劣化していなくても、このチューブは残念ながら要交換です。

また、チューブにはそもそもパッチを貼れない場所もあります。

↑の〇部分、バルブの根元付近ですね。
また、バルブそのものが破損することあり、そうなるとチューブを交換するしかありません。

■タイヤもチューブも要交換のパターン

パンク修理ができない場合について、理由をYouTubeにてショート動画(1分以内の短い動画)を投稿してみました。

↑画質悪くて申し訳ありません。
極端にすり減ったタイヤは、どこかで部分的に避けてしまっていることも多いです。
そうなると、チューブにパッチを貼って応急処置しても意味がありません。
パッチ貼り作業の時間と工賃の無駄遣いです。
ユーザーさんには全くといっていいほど、デメリットしかありません。

↑のようにひび割れているタイヤも危険です。

案の定、完全に避けている部分がありました。

■見落としがちな消耗品

例外もありますが、チューブドクリンチャータイプのホイールにはリムフラップ(リムバンド)またはリムテープと呼ばれるものが付いています。

↑こういうやつで、ホイール(正確にはリムベッド)にあるスポーク用の穴やニップルにチューブが直接当たらないようにするためのプロテクターです。
これはタイヤをはがしてチューブを抜き出してチェックしないとわかりません。

■タイヤサイズの見方

100種類以上はあるとされている自転車用タイヤのサイズ。
ここではキリが無いので、見方の例をご紹介しましょう。

↑の写真をよくご覧下さい。
(37-504) 24×1 3/8
と表示されています。
これがタイヤサイズです。
基本的に自転車のタイヤサイズは
直径(呼び)×幅
で表示されます。
さらに()で表示されているものは
幅-(ハイフン)直径
です。
これを覚えておくと、修理のお問い合わせで役に立ちます。
自転車のタイヤサイズの表記方法はいろいろありますので、ややこしいかもしれません。
何かのタイミングでお早めに愛車のタイヤサイズは把握しておくことがオススメです。
車種によっては前後でタイヤサイズが異なるものもあります。

■まとめ

大前提として、当店を初めてのご利用の際は全体点検を強くオススメします。
不具合はパンクだけだと思ったら、他に深刻な症状が出ていることも多いからです。
その上でユーザーさんがなるべく損をしないようにするために、どういう修理をするか等のアドバイスもさせていただきます。
例えば今お手元にある愛車が前輪だけパンクしているとしても、スポークが折れていたり、後輪もいつパンクしてもおかしくない状態だったり、ブレーキワイヤーの寿命が過ぎていたり…等々。
お金のことだけを考えれば修理よりも車体買い換えの方が安上がりになることもあります。
愛車を見ながらユーザーさんの思い描く自転車生活をお聞かせいただければ、より良いご提案が可能です。
もちろん、必ずしもアドバイス通りにしないといけないわけではありません。

とりあえず愛車のタイヤ(チューブ)がパンクしている場合は、次の5点を参考にしてみて下さい。

①パンク修理の場合、パッチ貼りでの応急処置ではなく部品交換が必要になる場合が多いです。
②タイヤのサイズやグレード、車輪の固定方式やブレーキ方式によっても部品代&工賃が異なります。
③わからなければ写真をメールか公式LINEチャットで当店へ送ってみて下さい。
④出張費はエリアによって出張費が異なります。
⑤当店へお持ち込みができるなら、それも大歓迎です。

当店へのご相談は24時間いつでもお気軽にどうぞ。
堅苦しい挨拶は省略していただいても結構です。
できればお名前(ニックネームでもOK)くらいは名乗っていただけると助かります。

■自転車関連のご注文・ご依頼等はメールか公式LINEでお気軽にどうぞ↓

当店は出張修理等が多いため、決まった店休日や営業時間という概念がありません。
他店様が営業していない時間帯でも予約制にてご依頼等を承ります。
また、当店にて自転車の販売(防犯登録含む)も行っておりますが、他店様にてお買い上げの自転車の組立や点検及び調整、修理やカスタマイズ、オーバーホール等のアフターケアも大歓迎です。

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