詳細紹介!ロックバイクスのジェラシーがピスト初心者にもオススメな理由を、完全にバラして組み直したので語ります■2023年09月20日更新
広島県広島市にある『動く』自転車屋【サイクルサービストグト】のnoteをご覧いただきありがとうございます。
かなり久しぶりに立ちゴケしてしまった『快適長持ち系自転車安全整備士』ノーリー(店長)です。
立ちゴケって肉体的なダメージはほぼありません。
ただし、精神的ダメージはかなり大きいです。
当店常設試乗車(私の愛車でもある)を組み上げて浮かれて油断してしまいました。
気を取り直して、ストリートピストバイクの新星を詳しくご紹介します。
たぶん、現時点でここまで詳しい情報はまだ出回っていないでしょう。
■初心者にこそオススメしたい理由等
【ROCKBIKES】(ロックバイクス)のJEALOUSY(ジェラシー)は、ピスト初心者にこそオススメしたいピストバイク(シングルスピードバイク)です。
動画でもいろいろと紹介しています↓
当然ながらメリットやデメリット、リスクもあります。
下記のトピックも参考にしてみて下さい。
◆デザインがイケている
トップチューブが前下がりになっているパシュートスタイルはとても人気があります。
ただしその設計上、身長が低いとなかなか乗れません。
JEALOUSYはSサイズ(530mm)なら身長160cmくらいから乗れます。
トップチューブ長を水平換算で500mmのフレームでパシュートデザインのものは非常にレアです。
また、シートチューブとシートステーの形状も特徴的で、このデザインは他ではそうそうお目にかかれません。
◆整備性もいい!
リアブレーキケーブルはトップチューブの内部を通りますが、専用のトンネルが入っています。
このおかげで、フルアウターのままワイヤーを完全に引っこ抜いても、また通し直す時にとても楽です。
他も独自規格やマイナー規格を採用していないので、カスタマイズも楽しみやすくなっています。
◆固定ギアもフリーギアも使える
シングルスピードバイクというひとつのカテゴリーの中に、フリーギアと固定ギアがあります。
とくに固定ギアを採用したものをピストバイクと呼びますが、特徴がハッキリしているので慣れも必要です。
JEALOUSYは購入時点でフリーギアも固定ギアも付いているので、慣れるまではフリーギアで使うこともできます。
もちろん、慣れた後もそのままフリーギアで乗り続けるユーザーさんもいるので、好み次第です。
この選択ができるというのも初心者には大きな魅力のひとつだと言えます。
◆お買い得である
フレームは頑丈なクロモリ(スチール)素材で、フロントフォークはコラムまでカーボン素材を採用しています。
前述した内容とスペックを考えると、お買い得としか言いようがありません。
ペダルやペダルストラップも付属しているので、あとは空気入れとカギ、ベルとライトを用意すればOKです。
ハンドルバーの仕様によって価格が少し異なりますが、これでライザーバー仕様なら¥126,500-(10%消費税込み)で購入できます。
※価格は2023年08月30日時点。
※2023年09月30日まで、さらにお安くなるセールを実施中!
◆実は太いタイヤも使える
入荷時点の状態からわざわざ分解し、組み直したからこそわかりましたが、700×32Cのタイヤが使えます。
入荷時点では28C(幅約28mm)が付いていますが、乗り心地を良くしたいなら32C(幅約32mm)にすると良いでしょう。
組立ての様子もこの記事で紹介しているので、ぜひこのまま読み進めてみてください。
■当店の組立
◆まずは分解から
メーカー公式サイトからでもユーザーさんが直接購入することはできますが、当店へご注文いただいた場合は最初の組立が大きく違います。
ここまで分解してから各部を長持ち処理したりして組み直すので、同じ車種でも品質に大きな違いが出てくるわけです。
◆下処理をしっかりやる
後々のことを考えると、下処理はとにかく早めにやっておくのがベストです。
BB(ボトムブラケット)シェルのネジの精度を上げることで後々のカスタマイズや修理がやりやすくなります。
同じ理由でフェイシングもしておきます。
これは平面度を高める作業です。
アウトボードタイプのBBに変える時にも、カスタマイズしやすくなります。
さらに、フレーム内部のサビ発生を軽減するため、パイプの穴から内部全体に行き渡るように防錆油を注入します。
フレームを上下左右に傾けながら、全体に馴染ませるのがポイントです。
いつかはサビが表に出てくるでしょう。
しかし、最初の手間でサビの発生を遅らせることはできます。
写真の写りが悪いですが、シートチューブの上端(フチ)もしっかり下処理済みです。
これでシートポストを上げ下げしてもキズが付きにくくなります。
◆車輪
リムベッドに製造段階で発生するバリ等の異物が残っていないかチェックします。
必要に応じてヤスリで整えたり、リムウォールに入り込んでいる異物を可能な限り取り除きます。
金属片が出てきました。
スポークを通すための穴を空ける時に生じたのでしょう。
某高級ホイールでもよくあることです。
詳しくは↑の動画をご覧下さい。
リムフラップを外したついでに専用テープで補強します。
元々付いていたリムフラップにも下処理をしてから装着し直しました。
振れ取り作業も忘れません。
ハブにはシールベアリングが採用されています。
シールを慎重かつ丁寧にめくり…
グリスを注入し直し…
シールを戻します。
この時にシールのロゴをバルブホールの位置に合わせています。
性能には全く関係ありませんが、せっかく当店が組むならできるだけ美しく仕上げたいものです。
ほぼ見えない部分ですが。
いきなりのカスタマイズということで、タイヤは【CST】のSENSAMO FIRENZE(700×32C)を採用してみました。
広島の街中は路面電車も多く、道路状況はあまり良くないです。
街乗りで使うなら、タイヤは太めの方がメリットは多いと思います。
ギアは装着前に下処理しておかないと後で大変です。
片方はフリーギア、
反対側は固定ギアです。
車輪の作業が一通り済んだら、スポークの馴染み出し→振れ取り→馴染み出し→振れ取りを繰り返します。
◆フレーム&フォーク等
せっかく完全分解してみたので実測重量も公開しましょう。
Sサイズです。
フレームはヘッドカップも抜いて、BB周りの下処理済みで実測重量2405g。
フロントフォークはコラム未カット、クラウン&エキスパンダー無しで実測重量340gでした。
フォークはコラムまでフルカーボンなので、やはり軽いですね!
※重量は製造個体差があります。
まずはフォーククラウンを装着し直します。
フレームにはヘッドカップ(上ワンと下ワン)を圧入し直します。
事前に雨にも強いグリスを塗布済みです。
ヘッドカップにはロゴが入っているので、上下を意識するのはもちろん、ロゴのセンターも合わせます。
ベアリングにもグリスを注入し直して、ヘッドカップに組み込みました。
プレッシャーアンカー(エキスパンダー)も一旦分解し、固着防止のためにグリスを塗布済みです。
トップカバーのロゴの位置と
トップキャップのロゴの位置も合わせます。
このあたりは性能に関係無いし、好みで合わせればいいでしょう。
今回はフォークの『6』の文字にが側面にあるので、他も側面に来るように合わせてみました。
元々はライザーバーでしたが、ロード用のドロップハンドルに替えました。
ステムは入荷時点では上向きだったのを、下向きに変更しています。
シートクランプを装着し、シートポストを装着します。
サドルの角度や前後位置は後で微調整するので、とりあえず仮組みです。
◆駆動系
標準装備のままです。
チェーンリングナットには全て下処理をしています。
BCD(PCD)は144mmです。
これならチェーンリングの交換をする時に選択肢がたくさんあります。
BBはJISの68mm規格対応で、標準装備のものは軸長110.5mmのスクエアテーパータイプです。
BBシェルには特殊なグリスを使ってBBをしっかりと組み付け、クランクセットもしっかりと組み付けています。
◆ブレーキまわり等
ヴィジュアル的にもスマートなブレーキ本体が標準装備されています。
しかもシューはカートリッジタイプです。
安いピストバイクにありがちな、
「法律上しょーがないから『とりあえず』ブレーキ付けときましたよ。」
という安かろう悪かろうなものではありません。
このあたりも【ROCKBIKES】ブランドの姿勢が伺えるポイントです。
ライザーハンドルバー仕様からドロップハンドルバー仕様に変更するので、ハンドルバーの他にブレーキレバーとケーブル類が必要になります。
今回はタイヤを32C(太いもの)に替えたので、ブレーキレバーは【TEKTRO】のRL340を採用しました。
ブレーキレバー側にもワイヤーの解放機能が付いているのが高ポイントです。
リアはブレーキアウターケーブルが途切れることなくトップチューブ内を通ります。
トップチューブにブレーキアウターケーブル専用のトンネルが通っているので、ケーブル交換作業はとても簡単です。
整備性が高いのはメカニックとしては嬉しいですが、ユーザーさんにもメリットがあります。
特に自走でクリテリウム(レース)会場へ行き、レース中はブレーキを外すでしょう。
そしてレースが終わればブレーキを付けて公道を走って帰る…。
そんな時に作業が素早くできるのは嬉しいポイントですよね。
バーテープをどこまで巻くかは使用環境や目的、好みもあると思います。
今回はハンドルバーのデザインも活かすため、こんな感じで巻き上げました。
バーテープはホログラムカラーを採用しています。
■デモバイク、一旦完成!
私の愛車でもありますが、当店常設試乗車として、カスタマイズ例としても活躍してもらいます。
そのため、きちんとストリートリーガル(公道対応)仕様です。
コックピット(ハンドル)周りは最低限のものをとりあえず付けただけの状態です。
ベルはコラムスペーサーに巻き付けています。
標準装備のタイヤは700×28Cでしたが、700×32Cにサイズアップしてみました。
気分次第でまた28Cに戻したり、場合によっては25Cにするかもしれません。
グロッシーブラックは高級感のあるカラーですね。
バリアスコートも施工済みなので、フレーム全体が輝いています。
車名である『JEALOUSY』は日本語で『嫉妬』。
特徴的なフレームデザインは多くの嫉妬を集めるでしょう。
写真がブレてしまいました。
ペダルストラップは標準装備です。
もちろん外すこともできます。
インナーワイヤーのエンド処理をする前に撮影してしまいました。
リアも同様です。
今この後ちゃんと当店独自技術『MEF』で仕上げ処理しています。
道路交通法に常時適合させやすくするため、リアリフレクターは付けっぱなしです。
シートポストではなくシートチューブに取り付けたかったので、付属品のものではなく別のものを付けています。
その上には【BIKEGUY】の星型テールライトを装着してみました。
試乗車なのでサドルの高さを変える機会も多くなると思うので、リアライトの位置はたぶん変えます。
サドルの前後位置は真ん中に合わせ、写真では伝わりにくいですが、角度は水平にしています。
現状のデフォルトは固定ギアです。
フリップフロップハブなので、左右反転すればフリーギアが使えます。
全体的にブラックとシルバーが多いのでバーテープはホログラムカラーを採用しています。
当店のユーザーさんはロードバイク乗りが多く、私自身もロード用のドロップハンドルに慣れていたので、ハンドルはロード用のものを採用しました。
ブレーキレバーもロードバイクっぽいものを採用しています。
フロントホイールのスポークはラジアルで軽快感を演出し、
リアホイールはJIS組みになっています。
700×32Cでもまだ余裕はありますね。
そしてブレーキが本当に優秀です。
チェーンリングは厚歯用です。
接続方法はクリップタイプとなっています。
特徴的なのはここですね。
トップチューブの途中とシートステーがくっついていますが…
シートチューブとシートステーはくっついていません。
【ROCKBIKES】だからこそできたデザインと言えるのではないでしょうか。
ステムは流通量の多い1 1/8インチ規格のアヘッドタイプです。
現代ではロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイク等でも圧倒的多数派の規格と言えます。
ロゴの位置をビシッと合わせると気持ちがいいですね。
ロゴ入りパーツを使って美しく車体を組むのは気を使いますが、メカニックのウデの見せ所とも言われています。
せっかく当店で買うなら、できるだけ美しい仕上げで納車したいものですね。
ケーブル内装(内通)タイプというトレンドも押さえつつ、整備性も犠牲にしない仕様は、多くの人に喜ばれるでしょう。
■今がお得なチャンス!
適合身長目安160cm~という設計でありながら、前後とも入手性の高いタイヤサイズ700Cを採用しているのは非常に高いポイントです。
【ROCKBIKES】(ロックバイクス)のJEALOUSY(ジェラシー)は
「嫉妬をするのではない。
させようではないか。」
と言わんばかりの洗練された美しさも持っています。
このフレームデザインはなかなか他にありません。
しかも2023年09月30日まで、まさかのセール(お買い得キャンペーン)実施中!
今後もいろいろとカスタマイズしていきますが、当店常設試乗車(そして私の愛車)として、広島では極めて少ない『実車を見て触って、跨いで乗れるチャンス』です。
当店へご注文いただければ、現状では追加料金無しで極上の組立で納車させていただきます。
【ROCKBIKES】のお求めも当店へお気軽にご相談下さいませ。
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当店は出張修理等が多いため、決まった店休日や営業時間という概念がありません。
他店様が営業していない時間帯でも予約制にてご依頼等を承ります。
また、当店にて自転車の販売(防犯登録含む)も行っておりますが、他店様にてお買い上げの自転車の組立や点検及び調整、修理やカスタマイズ、オーバーホール等のアフターケアも大歓迎です。
【トグトに注文・依頼するには?】
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