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アートセラピー合宿のこと(2)おいしいごはん

こんにちは、こんばんは。toga.shiです。
前回までのあらすじ
アートへのやる気が低いまま、知人の先生とのつき合いでアートセラピー合宿に参加してしまった私だったが、水彩絵の具をじっくり時間をかけて描いていくベールペインティングにはまっていき、静かな時間に心が満たされていくのであった。

ベールペインティングは、瞑想の絵とも言われるらしく、絵の具が乾くのを待つ時間はとても静かで、いつまでも色を見ていたくなる。頭の中で考えていたことが、薄くなって消えていく気がするのでした。

で、夢中で描いているとお昼ごはんの時間になりました。参加者のお二人は、遠くからいらしていて、地元でとれた野菜や、自家製のパンや、フルーツやお菓子を差し入れしてくださいました。先生は料理が苦手なので、「野菜は買っておいたから、自分たちで好きに台所を使ってお昼ごはんを作っていいですよ」ということになっていたのです。
参加者のAさんが、サラダとスープをぱぱっと作ってくださった。Aさんは島で野菜や味噌を作っていて、自給自足みたいな暮らしをしているそうです。でも、そういうのを主張するわけでもなく、味付けはシンプルで、素材の味がしておいしかった。単純に、料理への真面目さというか、優しさが伝わってくる味でした。
私は手ぶらだったし、コンビニでサンドイッチでも買ってくればいいや、と思っていたのに、そのご飯を食べると全然、そんな気持ちはどこか行ってしまったのでした。

私は恥ずかしくなったのと、私もおいしいものを差し入れしよう、という気持ちが生まれました。

(1日目の夜、スーパーに行ったら美味しそうな枝豆が売っていたので、これを明日差し入れしよう、と思いました。朝、枝豆をゆでて、お昼に冷えた枝豆が食べられるよう、冷蔵庫にいれておきました。こんな気持ちで、誰かに美味しいもの食べてもらいたいと思って料理することが久しぶりでした。すっかり、そんな気持ちを忘れていたのでした。そんな風に作る料理は丁寧になり、優しい雰囲気をまとうものですね)

1日目は夕方には絵を描き終えて、少し外を散歩しました。咲き始めの紫陽花がきれいでした。

参加者の二人は先生の家に泊まりましたが、私は家がわりと近いので夜は帰ってきました。
夜は皆さんのライフヒストリーを話す時間だったそうです。
私は過去を振り返るのはしばらくいいや、エネルギーもつかうし、、それに私は、自分のインナーチャイルドとけっこう仲良くなっているし、と思って、枝豆を買って、静かな気持ちで眠りました。

つづく

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