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カリーノケールのサラダ

JR奈良駅にある店「奈良うまいものプラザ」
そこは、知らないお野菜パラダイスである。

奈良漬けや鮎の甘露煮など奈良名産の品々を扱う店なのだが、
問題は店頭の野菜が並べてある一角。

ちょっと覗いてみれば、

「サラダなす」
「カリーノケール」
「ひもとうがらし」

とある。なにそれなに。
1つとして知っているものがない。

前回はそのコーナーでもひときわ目をひいた「ぬるっぱ」を紹介したが、
なんせ知らない食材に目がない私。
実は他のやつらも全部買っているのであった。

今回はその中から、こちら。

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「カリーノケール」で何か作ってみることにしよう。

ケールの一種だろうか。
やや大ぶりの葉野菜。
葉の端がパセリのようにクリクリと縮れている。
調べてみると、ケールよりも苦味や青臭さが少なく、
生のままサラダでモリモリいけるとのこと。
なるほど袋にも「サラダや炒め物に」とある。

未知の食材は、まずはシンプルに味わいたい。

てなわけで今回は「カリーノケールのサラダ」のご紹介である。

ただのサラダでは、今回もレシピとしては見応えがないかもしれない。
だがここは食材自体のレポートと思って、ひとつご容赦いただきたい。

ではさっそく作っていこう。

まず、鳥もも肉に下味の塩をしておく。

フライパンに油を熱し、フェヌグリークとクミンシードを炒めて香りを出す。

そこにみじん切りのにんにくとしょうが。
色づいてきたらタマネギを加え、軽めに炒める。
色鮮やかに仕上げたいので、飴色まで炒めないのがポイント。

トマトを加えてさらに炒め、水分をしっかり飛ばす。
コリアンダー、ターメリック、カイエンペッパーを加え、全体を馴染ませる。

ここで別の鍋で軽く茹でておいたカリーノケールとカシューナッツを加え、
ミキサーで滑らかになるまでしっかり攪拌する。

塩をしておいた鶏肉から出た水分を拭き、フライパンで焼く。
そこに先ほどミキサーにかけたペーストを加えて軽く煮込む。

最後に塩とバター(なのだけど今回はなかったので余ってたココナッツミルク入れた)で味を整え、
一枚だけ残しておいたカリーノケールをトースターで焼いてトッピングすれば、

完成! カリーノケールのサラダ……

い、いやまて……!

私は今までいったいなにを……!?

ほうれん草の代わりにカリーノケールを使ったサグチキンカレーに、
カリカリに焼かれたカリーノケールがトッピングされている……!

こ、こいつは、

「カリカリカリーノケールのカリーノケールカリー」ではないか!!

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いやー、いかんいかん。
またもつい身体が勝手に。

ん、なに、ただのオヤジギャグとな?
馬鹿言っちゃいかんよきみ。
お料理冒険家たるこの私が、単なるダジャレでレシピを考えるとても言うのかね。

サグカレーって美味いんだけども、
ほうれん草のクセが強くわりと好みが分かれるところ。
そこにクセ少なめながら旨味は強いカリーノケールを使う。
さらに、いつもはペースト状で単調になりがちな食感。
そのアクセントに、カリカリのトッピングを乗せる。
この必然性に導かれた一皿をつかまえて、
オヤジギャグとは、きみ。

そもそもオヤジギャグとは、
冒険をしなくなって、感性の磨かれなくなった人の放つギャグのことではないかね。

たしかに私も年齢的にはオヤジではある。
だが、常に新たな冒険に身を置き、感性を磨き続けている。
仮にダジャレを言おうとも、そこには私の瑞々しいセンスが滲み出ようというもの。
まったく、おかしな言いがかりはやめてほしいものだよ。

おっと、そんな話に気を取られておったら、
ペース配分をまちがえて、カリーよりもご飯が余ってしまったではないか。

だが、心配無用。
明日も食べれるように、ちょっと多めに作ってあるのだよ。

どれ、私は余ったご飯にもう少し、

えー、おっほん、
私は余ったご飯にもう少し、

カリー乗っけーるとしようかな。ふっふふ。
さてさて。よっこいしょういち。

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知らない食材を買ったり、知らない美味しいものを食べたりしております。ありがとうございます。