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とりあえず数をこなして顔をだしておくのがコミュニティに入っていくには大事

セントビンセントに来て3か月ほどになる。

知り合いの数も徐々にだけれど増え、なんとなくこの国の人がどういう人たちなのか、国民性のようなものが見えてきた。

まず思ったのは、ここの人たちは人見知りが激しい。

ぼく自身人見知りだし、日本でも人見知りの人たちとそれなりに会ってきたはずだけれど、それでも「あれ?初見で嫌われてる?ひょっとしてアジア人嫌い?」と思うほど、話しかけても返事してくれないとかスルーされることが多かった。完全に不審者認定されてる感じだった。

けれど、多くの場合それは初日だけで2日目や2回目からは他人から知り合いになり笑顔を見せてくれるようになった。外国人と交流したことがない人というか慣れていない人はもう少し時間がかかる印象があるけれど、それでもみんな友好的になった。2か月くらいかかった。

たぶん島国だからよそ者との交流の機会ってそんなにないからだろうと思う。見た目も異なるし、かなり異質に感じるのかもしれない。

いわゆる島国根性というやつだ。

ぼくも淡路島という田舎出身だから気持ちはわからなくもない。

島国根性はマダガスカルでもあるらしい。あれだけ大きな島でもあるということは、町と町の人の往来が少ないということかもしれない。

以前知り合ったセントビンセント人で、オレ日本人の友達いるよ、たかしって聞いたことない?と言われたことがあるけれど、島国根性の極みだなと思った。

面食らった。

知らんがなと。

同業者だとして、せめて何をやってるたかしか教えてくれないと見当もつかない。

日本の人口は1億2,000万人だ。セントビンセントの人口10万人とは規模が違う。

びっくりし過ぎて初対面だけど鼻で笑ってしまった。

島から出たことがないから広い世界というのを想像できないんだろうと思う。良いとか悪いとかではなくて単純な事実として。

少し話が逸れてしまった。

それで、その島国根性を乗り越えるためには、危ないやつではないですよとということを示すことが大事で、ローカルフードの話をしたりとか観光地のことを聞いたりしている。

最近とくに目的もなく、ちょくちょくバーという名の小汚い掘っ立て小屋にビールを買いに行く。たいてい陽気なおじさんたちが呑んでる。昼間から。どこにそんなお金があるのか知らないけれど。

やあ、調子はどうだい?とその場のおじさんたちに挨拶をして、ビール1本を飲む間少し話をしている。

たいてい訛りがキツ過ぎてまともな会話ができないか、日本人アピールをして終わるのだけれど、先日、聞き取りやすいブリティッシュイングリッシュを話すおじさんに出会った。

聞けば、日本から中古車を仕入れているディーラーらしい。日本には行ったことないけれどロンドンにはこの前行ったよと写真を見せてくれた。

こういうの日本っぽいというかアジアっぽい。

日本でも金持ちはコンビニ行くし、服はユニクロだしファーストフードでご飯食べるように、ここセントビンセントでも風が吹けば飛ぶようなオンボロのバーにそこそこ金持ってる人も立ち寄るんだなと思った。

ぼくの見た感じ、平均年収は40万~60万円でもあくまでそれは平均で中央値ではない。格差は思っているより大きい。バーテンダーが月4万円ほど、専門学校の先生の給料が月10万円くらいと聞いてそう思った。深い溝があるなと。

けれど、外からはそれは見えない。

もちろんラグジュアリーなレストランは主に外国人向けであるし、地元の富裕層もちょくちょくパーティーを開いているようだけれど、それでも普段利用するところはみんなと変わらないんだなと思った。

そういえば、ぼくのボスも相当もらっているはずだけれど、わりに庶民派の食堂でギネスを飲んでる。

どうだろう、掘っ立て小屋に見えるそれも都市部にあればそれは地方の零細農家にとっては立派なバーに見えるのかもしれない。

けど、イチ外国人として、住む家は差があるけれど、生活圏で利用する店が庶民も中間層も変わらないというのは悪いことではないと思う。

利用するサービスのクオリティがいちいち差がある欧米と違って、ここは金があればプラスαでなにか楽しめる利用できる、というなふうになっているっぽい。

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