見出し画像

オウンドメディアなんのためにやってるんだっけ問題

企業なんかのオウンドメディアを運営したことがある人ならわかるであろう、「あれ、これなんのためにやってるんだっけ?」問題に直面している。

ぼくは青年海外協力隊としてセントビンセントという誰も知らない国の視覚障害者協会でマーケティング隊員として協会のPRであったり、視覚障害者の方への社会の認識を変えようとしている。

「見られる」ということに無頓着なのか、メディア戦略もなにもなかったから、どこかのメディアが取り上げてくれるのは待つだけじゃだめだと、ウェブサイトとFacebookページとインスタのアカウントも作った。

アカウント開設してから1カ月で150くらいのフォロワーがついた。思ったより増えなくてショックだったけれど、セントルシアの視覚障害者協会のアカウントはのフォロワーは40に満たないのをみるとそれほど悪くないのかなと思う。

数字上は。

で、今日のタイトルの「オウンドメディアってなんのためにやってるんだっけ問題」にぶちあたる。

フォロワーとかインプレッションとか数字で表すことができると客観的に評価し易い。ほかの活動が見た目で評価が難しい分、評価し易い方に力を入れたくなる。

でも、そもそも100人以上のフォロワーはセントビンセントの人ではない。大半はアメリカかイギリスの人たちだ。

これは、まずぼくはEasy Win Firstだと思っていたので、ぼくたちのアップする写真を評価してくれやすい人たちにフォローしてもらって、箔がついてからセントビンセント国内のフォロワーを獲得していこうという戦略を取ったからだ。

なので、欧米人にウケるような写真を撮りコメントを付した。

それで、ある程度フォロワーが増えて、フォロー数<フォロワー数で「お、注目アカウントなのかな?私もフォローしとくか」と思えるようになってからセントビンセント国内の人たち向けにもアピールを始めたわけだけど、これが思ったより難航した。

だって人口10万人の途上国でいったいどれだけの人がインスタのアカウント持っているんだという話だ。

でもそれは、フォロワーが増えにくいことは、最初からわかっていた。それでも少数の人でも、そしてインスタを使う層ということはおそらく裕福な人たち、ぼくたちの活動について目についてもらったり、ポストを読んでもらって、どんな活動をしているか、目が見えなくてもどんなことができるのか、というようなことを知ってもらう機会として、草の根的にやる意義はあると判断した。

けど、これって評価しにくい。フォロワー増のペースは減ってるから。たとえば、これで期末が近くなって「査定にかかわる!」となればまた欧米アカウントを獲得にかかってしまうと思う。ほかの活動で成果が乏しければ。そしてそれはいくらかはワークする。

数字上はフォロワーも増えて良い。けど、その中身はどうなのよ?となると大きな疑問がよぎる。

だって、欧米の人に協会の活動や視覚障害者理解につながるポストを見てもらっても寄付を集めてるわけじゃないから(ほんとは集めたいけれどシステム的に難度が非常に高い)、まったく意味ない。

だって、理解してほしいのはセントビンセントの人たちなんだもの。

オウンドメディアって本来の事業に対してなにか付加価値があれば意味があるんだけど、いまぼくたちの事業やPRに効果があるかと問われると、結構キツい。

意味なくはない。だって、知る機会を提供するというのでどこかに資料的に置いておく、それがネットであれどこであれアクセスできて知ることができるのであれば意味はある。

けれど、それがベストな戦略かと問われると、たぶんNO。

たぶん、新聞にクオーターごとにでも取り上げてもらった方が、国内の多くの人にリーチする。そうやってクオーターごとでも継続的に新聞に載ることができるというのがベストだと思う。オウンドメディアである必要はまったくない。

でも、実際問題として新聞に取り上げてもらうには何か話題が必要なわけで、その話題づくりをなんとかしようとこの半年ああだこうだやっててイマイチな現状がある。

最近ようやくインスタのフォロワーが200を超えたけれど、外面は良いけど、これほんとに意味あるんかという疑問は常に感じている。

どの数字を上げて、その数字が見た目の成果としてパッとしなくてもきちんと評価してくれるかと言われると結構きびしいものがあると思う。

それでも、なにか客観的に評価し易いものを成果として持っておくという意味で、協会のためというより、ぼくの評価のためにはなってくれる。そのためにアカウント運用していると言っても過言ではない。

いやぁ、ほんとなんのためにやってるんだろうな。

ほんとに正直なところを言うと、もう少しフォロワーが増えれば新聞に協会の新しい試みとして取り上げてもらうようにアプローチするつもりなんだけれど。

なんというか、なんとか意味を見出そうとしてるし、今のところそれは協会の利益と合致してると思うけれど、それがアカウント運用を続けることが目的化しだすと危ないよなと思う。

常に冷静にいないと。

サポートはいつでもだれでも大歓迎です! もっと勉強して、得た知識をどんどんシェアしたいと思います。