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はじめての大学院留学をめぐるアレコレ

今秋、イギリスの大学院に応募する予定で準備を進めているということになっているけれど、実際はほとんど何もやっていない。例のウイルスの影響で止まっているということにしている。実に情けない。

日本に一時帰国したことで、日本でIELTS受験できるじゃないか!ラッキー!と気が緩んですっかり先延ばしにしてしまっている。カリブにいた時は最寄りのIELTS試験場がNYだったから。渡航費とか渡航許可とか取るのを考えたら一発勝負の意味合いが強かったから。

それで、帰国後1カ月経ってさすがにそろそろ英語の勉強しないとまずいでしょとスイッチが入ってきた。(スイッチを入れるためにこの記事を書いてるのもある。)

以前、「俺、やっぱ英国大学院留学したいってよ」の記事の中でも書いたけれど、こういう状況ではあるけれど、ぼくは留学する気でいる。

学生時代からいつか国際協力の仕事をできれば良いなと一途に思い続けているし、挑戦できるときにしなかった後悔は2年前のJETROの開発スクールの閉鎖の件で十分すぎるほど味わったし、あの思いはもうしたくない。やるだけのことやってダメだったら諦めもつくし、次の道へ進めるとも思っている。

で、実際に留学準備をすすめていくと、ふわふわした抽象的だったものが具体的になってくる。なんの勉強するんだとか、どこの学校に行くのか、どれくらいのお金がかかるのか…などなど。

例のウイルスが来年ぼくが留学するころにどれだけ影響してくるのかも気になり始めている。まだ志望校すら決めていないのに(エージェントからは6月末までに決めてねと言われている)。

目下の懸念事項は留学費用とオンライン講義なんだけど、下記の記事によると今年の秋も欧米留学予定者の40%の人が予定変更を考えているらしい。そのうちの半分の人は留学延期するつもりらしい。

留学延期は若ければずらすこともできるだろうけど―フィールドでの経験を先積んでおくとか―、それよりも、合格というか既にオファーもらってる人が今年の留学を延期して来年に入学をずらすとかなら、来年のそのコースの枠はどうなるわけ?減るの?競争率上がるの?とか気になってしまう。

そうでなくてもFTの記事によるとイギリスの大学は資金難に陥っていて政府に支援を求めたけど無視されたらしいし、これはたぶん現在も毎年値上げされてる授業料がさらに跳ね上がったりするんだろうし、ひょっとしたら統廃合もあるかもしれない(10年くらい前、平和構築で有名なブラッドフォード大学は平和構築の学部を国際関係に縮小して統合した)。マイナーなコースは消えてしまうかもしれない。ぼくが興味あるのはマイナーなコースかもしれない。

それで、留学資金について、だ。

もともとイギリスの大学院を志望したのは1年で修士が取れる=アメリカよりお金がかからないから。アメリカならなんだかんだで年間7~800万円かかる。それが2年。

運よく奨学金を取れれば良いけど、学部成績が悪く、出身大学のネームバリューもないぼくには見込みが限りなく薄い。頼みの綱にしていた世界銀行の日本人枠(昨年は定員割れしてたらしい)も要件を見てみると開発業界での3年の実務経験がないので不適。

ということは、事実上ない。私費のみ。

ぼくはアメリカの大学院を私費(教育ローン)で行った人を知っているけれど、その人は「教育ローンの返済のことがまず頭にあるから、仕事選びもどうしたって収入が良い職がプライオリティ高くなってしまって、自分がほんとにやりたいことは後回しになる、やりたいことがあって大学院に行ったのにね」と言っていた。

公庫を調べてみたけど、450万円くらいは借りれそうだけれど、1,500万円くらいはさすがに借りれない。ぼくには無理だ。

そんなわけで、みんなが(アメリカに比べれば)安いと言ってたイギリスを志望してるわけだけど、それにしたって渡航費含めて全部で500万円くらいかかる

ないよ、そんなお金。

20代の日本人の平均貯蓄額(総資産)知ってるかと。

180万円くらい。これ平均だから、少数の人が事業で一発当てて何億と持ってたりする。中央値はゼロ円なんだそうだ。

ぼくは大企業に勤めていたわけでもないから収入も多くなかったし、以前は東京に住んでたからますますお金ない。

ほぼゼロですわ。はっきり言って。なぞに毎年海外旅行行ってたし。

だから公庫からお金を借りないといけない。

で、その公庫もウェブサイトを見ると簡単に貸してくれそうな雰囲気があるんだけれど、このウィルス起因による景気悪化という情勢下でも同じように敷居低く来るもの拒まずで貸してくれるのかというとちょっと疑問だったりする。企業にもたくさん緊急融資するだろうから。

まあ、受かってから考えろよという話でもあるけれど。

そしてもう一つの懸念。

オンライン講義ってどうなの?

大学院ってぼくは、学位だけでなくネットワーキングの意味合いも大きいと思っている。

よくMBAの人の話を聞いたり読んでだりしてると、新しい事業を始めたりするようなとき、その同級生だったり、そのツテからアポ取ったりしてるし場合によっては仕事も取ってるから。

ずっと言ってるけど、オンライン講義だけでその関係を築くことができるのか問題。

オンラインでもグループワークみたいなのもあるようだけれど、それにしたって限られた人たちとしか交流できないんじゃないかとか疑問は多々ある。

せっかく修士取っても希望の職に就けなかったら意味ないわけで(というか平時でも修士取ってから数年は下積みがあると思ってる)、ただでさえ競争激しいからネットワーキングやったり情報交換するのに、それ不十分だったら他の世代の修士取得者と比べてディスアドバンテージじゃない?って。高いお金払う意味なくない?って。何百万円も借金して使い切って、希望する仕事にはつけないわ、その足掛かりも得られないわって悲惨じゃない?借金しか残らないじゃん…ってダウンサイドリスクばっかりに目が行きがちになる。

あと、単純にリアルタイムじゃなくて、リーディングリストをこなして週1くらいの録画動画を見るレベルだったら、ついていける気がしない。オンライン講義(録画)で対応できる人って、ある研究によると上位10%くらいの成績優秀者しかきちんと毎週できないらしい。きちん自制心あって自習できる人ってことなのかな。

ぼくは数年前、同じく通信講座で弁理士を取ろうとして見事に失敗した過去を持つのである程度の強制力的なものが必要。自習できないタイプの人間なのだ。

だから、できればオンライン講義は避けたい。

けれど、ボストン大学は既に来年の秋までオンライン講義は決定してるようだし、欧米ではオンラインが主流というか普通になるのかもなとも思っている。

一方で、対策が上手くいってる、いきそうなニュージーランドやオーストラリア、シンガポールなどは、いわゆるグリーンゾーンと呼ばれたりして、以前と変わらない生活ができそうなこともあり、なんだったらそのエリアに留学するのもありなんじゃないかとも思っている。日本から渡航するなら2週間の隔離後の入国になるだろうけど、そんなもの1年の留学に比べればぜんぜん大した問題じゃないし。

さてどうしたものかと考えているけれど、たぶん結局英国に行くことにするんだと思う。アプライするんだと思う。それがやっぱり基本路線だと思う。よりよい選択肢があればそれに飛び乗るつもりではあるけれど。

自分に与えられた制約の中で、その時々でベターな選択をし続けるしかないんだから。そうやってこれまでもやってきたし、やってこれたんだから。

たぶん大丈夫。ぼくはうまいことやれる。根拠はないけれど、そんな気がしている。

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