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ルールが価値観を決める要因になるのかなと思った話

台湾の大使館の人たちと立ち話をしていたとき、Kが電子タバコを喫っているのを見て、「電子タバコは健康に良くないから、普通のタバコにした方が良いんじゃないか」とその大使館の人は言った。

ぼくたちの認識とはずいぶんと違うんだなぁと思った。

ぼくはタバコの類いは一切やらないから詳しくは知らないけれど、日本だと、タバコからIQOSに変える人がずいぶんいた。IQOSも健康にはよろしくないと思うのだけど、タバコよりはマシなのだそうだ。そして、IQOSに変えるとタバコの臭さに気づいてもう戻れないのだそうだ。

台湾は電子タバコの類いは全て禁止になっていて持ち込みもできない。

入国時に見つかると没収される。だからメーカーで働いていたとき、ぼくは日本から技術者やお客さんを連れて台湾に行くとき必ず注意していた。

それまでぼくは電子タバコを未承認薬のようなものだと思ってて安全が確認されるまでは禁止という処置をしているのだと思っていた。

少し余談だけれど、従兄弟がハワイで結婚式を挙げるとき、相手方の父がアメリカで未承認の薬を服用しているとして入国できなかったことがあって、以来、税関を通れないのはそれが悪だと決まったわけではないと思っている。

それで、電子タバコは健康に悪影響を及ぼすのか否かについてはいろんな論があるし、肺に煙を入れる入れない、どの成分のことを言っているのかもよくわからなかったりしてどちらが優勢なのかは知らない。日本でしか普及していないとかもどこまでほんとかほんとかは知らない。

けれど、事実として日本人はタバコより良いものとして捉えているし、喫煙者は積極的に切り替えているように思う。(ぼくの父はIQOSからタバコにもどったけれど)

けれど、冒頭の通り台湾の人たちは電子タバコを悪いものとして捉えているようだった。ちなみに台湾の喫煙率は日本とそれほど変わらない。

Kはタバコを止めるために最近電子タバコにしたんだよ、ニコチン入ってないよと言っていたけれど、あまり理解されていないようだった。

そのやりとりを横で見ていて、これは日本でいうところのマリファナのようなものなのかなと思った。

台湾で電子タバコを使用・所持すると刑事罰があるのかどうかは知らないけれど、反応が似たようなものだった。

断っておくけれど、ぼくは別に大麻合法化賛成派とかいうわけではなく、物事をフラットに見たいと思っているだけだ。

ぼくが見聞きしたり公開されたデータからイメージするに、欧米ではマリファナというのはアルコールのようなものとして捉えているようだ。依存性もそこまで高くない。ただ、それより強い麻薬に手を出すきっかけになるから危ないもの、という認識。反抗期に誰しも1度は試す類のもののようだ。

(だからといって、文化的背景が異なる日本でも解禁すべきというのは論理が飛躍し過ぎていると思う。)

それで、ぼくは特にこっちに来てから、マリファナはどういう位置づけでみんなはどう捉えているのかが知りたくて色んな人に聞いたり、ポッドキャストで取り上げたりしてるけれど、日本人には評判というか反応がよろしくない。

日本では法律で禁止されているからか、ダメなものという前提で扱われていて、マリファナという言葉がでた時点でシャットアウトされている感があって、なんで今世界では大麻解禁に向かっているのかの話ができないでいる。

ぼくはそれを喫うことにも食べることにも興味はないのに。ただ、どういう背景があるのか知りたいだけなのに。

こういうのって、プロパガンダとは違うはずなのに不思議だなぁと思う。

例えば、今はどうかは知らないけれど10年くらい前のシンガポールだと、現地の人と「このあとマレーシアでゆっくりしてから帰る」なんて話をすると、「え、そんな危ないとこ行くの?」ってちょっと引かれたりしていた。それはシンガポール政府が人口流出を防ぐために、マレーシアのネガティブキャンペーンを公教育かなにかで行っていると、まことしやかに噂されていていた。

たしかにタバコとか麻薬の健康被害云々の啓蒙は義務教育で受けたけど。

認識の中で麻薬とひとくくりにされているのかな。

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