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組織としては成功、個人的にはほろ苦い結果になったTVインタビュー

ほんとに取材してくれるのか確証がなかったからnoteでも紹介していなかったけれど、視覚障害者協会の取り組みや仕事を特集するTVの収録があった。

これは控えめに言って完全に120%ぼくの功績。マーケティングとPRの仕事で1年目としては及第点をもらって良いと思う、まじで。だってメディアになんとか注目してもらおうとここ数カ月あれこれ話題づくりに取り組んできたんだから。

すごい面白いことやってるんですね、それって取材してTVで流しても大丈夫ですか?

そんなことを言われたのは先週、現地の知人と立ち話をしていたときだった。ぼくはその人が何の仕事をしてるのかも知らなかったんだけど、よくよく聞くとテレビ局に勤めているとのことだった。

なんてこった、こんな身近にぼくの活動を左右するキーパーソンがいたなんて。ぼくは彼女にパーティーに行けば必ず遭遇する遊び人と思われていたに違いない。だって、その話をしたのも台湾の建国記念日を祝うパーティー会場だったのだから。カクテルパーティー野郎、シャンパン・ソーシャリストが板についてきた。まあぼくは意識の高い裕福な上流階級の表面的リベラルでもなんでもないわけだけど。

ともかく、彼女は協会の特集を組みたいと言い、メディアに取り上げてもらうためにインスタで視覚障害者の人たちのいろんな側面をアピールしたり、ペーパーバスケットを作っていたわけだから、ようやく日の目をみたということになる。

それで、事前にどんな撮影をするのかというやり取りを少ししたのだけど、彼女が興味を持ったのがペーパーバスケットボックス。撮影もそれ中心といくつかのインタビューという構成だった。

けれど、多くの人が籐の家具の修理を非常に興味深く見ていたのだから彼女もそれに絶対に興味を持つと思った。けれど、あれもこれもとこちらからリクエストするのはどうかと思った(主導権は彼女にあって、彼女のやる気をほんの少しでも削ぎたくはなかった)ので彼女のクリエイティビティを刺激する程度に、他にもいろんなことやってるよとInstagramのアカウントを紹介するにとどめた。ちょっと迷ったけど、相手に気持ちよく働いてもらうことを優先した。

彼女が優秀ならさっとでも取材対象者のことなのだからInstagramに目を通す。目を通せば、彼女は個人的に孤児院を支援しているということをぼくは知っていたから、絶対興味を持ってくれるし、しっかり特集してくれる。そしてそれは、こちらからのゴリ押しではなく、彼女から発露した極めて能動的なものなので、かなり好意的でなんなら足りないところは後からたっぷり補足される編集がなされるだろうと読んだ。

Instagramにはすべてが書いてある。我々視覚障害者がどんな人たちで、日々どんな仕事をしているか、なにを変えたいと思っているのか。

この作戦が功を奏したのかどうかはわからないけれど、かなり感銘を受けてくれたようで、インタビューでもInstagramのポストに関する質問がでたり、モップも籐の家具もたくさん撮影してくれて、これが放送されれば良い広告になると思う。

放送日は未定だけれど、あの撮影の感じなら大成功。

ぼくも日本人ボランティアとしてインタビューをしてくれて、「こういうプロダクトを通して視覚障害者に対する世間の偏見や見方を変えたいんだ」とはなんとか言えたけど、もっと言いたいことあったんだけどすっかりとんでしまって言いたいことの半分も言えなかった。

ほんとだったら、目が見えないと何もできないと思っている人たちが多い中で、こういうクラフトの商品を作って売ることで、目が見えなくてもできる、働けるという証明になる…みたいなことを言おうと思ってたんだけど。

あんまりスピーチ向いてない。せっかくポッドキャストで喋る練習してきたのに…て思ったけど、よく考えたらポッドキャストでぼくは笑ってるか相槌しかしてない。さもありなんな結果といえる。

次はもっとうまくやりたい。

とりあえず、TVに露出はできるから次は新聞を狙わないと。

あとは、実際に売り上げとして数字がでてくれれば。

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