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公共事業費の未消化、そんなに増えているの?

今朝(7月18日)の日経朝刊1面で興味深い記事が出てました。政府が公共事業の予算を計画通り消化できておらず、2020年度の未消化は10年で2.5倍になったというのです。さらに、19年度、20年度と過去最高を記録したといいます。

未消化の定義が違うのかもしれませんが、一般会計と特別会計の純計額(会計間のやり取りを調整したうえで両会計を合計したもの)の決算見込み額と決算額の差を見ると、金額が大きいとはいえ、まだ東日本大震災後の2012年度には及んでいません。

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記事が書くように、当初予算より、補正予算などを加えた後の決算見込み額が上回る傾向はありますが、それは昔からと言ってもいいのかもしれません。私は2012年度のGDP統計において、公的固定資本形成(公共投資)の増加率が速報から確報(現在は年次推計と呼ばれる)にかけて13.5ポイントも下方修正されて以来、この公共投資の当初予算、決算見込み、決算の推移を毎年追い続けています。

この決算見込みには、その年に補正予算で追加された額だけでなく、過去の繰り越し額が加わっているようです。そのためか、決算見込みから決算を引いた額は少ないときでも2兆円前後あります。ここ2年間は補正で追加された部分が多かったのかもしれませんが、2011~12年度の推移に似ているとも言えます。

ちなみに、2021年度の当初予算の公共事業費は6.4兆円。決算見込みでは12.9兆円と2倍近くになっています。決算の詳細資料が出たら、決算見込みと決算の差額を見てみたいと思います。

#日経COMEMO #NIKKEI

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