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デザインの視点で見てみよう【第5回 好きな色を着て、あなた自身を伝えよう。『どの色すき』】

ちょっとした美術・デザイン解説の視点で戸田デザイン研究室の作品を紹介する連載「デザインの視点で見てみてよう」。

今回は色の美しさを伝える作品の中から『どの色すき』を紹介します。


戸田デザイン研究室には、色の美しさを伝える作品が数点あります。
どの作品も色の魅力、奥深さが十分に伝わるように考え抜かれたデザインが特徴です。

その中からファッション=装うことを通じで、色の美しさ、楽しさを伝えるのが『どの色すき』です。

表紙からは淡いトーンの柔らかい作品というイメージが漂いますが、色が織り成すポエジーとファッションが持つ力に溢れた実にパワフルな作品!
ファッション誌を眺めるような楽しさもあります。


まずは、コーディネートに対する投げかけから始まります。色はもちろん、ことばの美しさにもご注目ください。なんて詩的なんでしょう…。

“トマトのような、まっかなスカート”に似合うのは…


“秋の おちばのきせつ”に しっくりとくるセーター。


さらにコーディネートは小物づかいにまで及んできます。(しかも傘とは!ファッション上級者!)

大人も欲しくなるデザイン!


色、ファッションを楽しむ心に性別も年齢もありません。


次第に子どもたちのファッション熱もヒートアップ。ここまでくるともう、やるしかありません…。

そう「ファッションショー」の時間です!

これがまた大人も参考になるようなコーディネート満載。愛犬とのリンクコーデまで披露され みんな自信に溢れた堂々のウォーキングです。

見事なカメラ目線!ほとばしるランウェイ感。


自然の造形や美術作品など、色の美しさは様々な所で感じることができます。もちろんファッションもそのひとつ。

そもそもファッション=装うことは、自分を表現すること。
贅沢を味わうためや周りの人と比較するためではなく、パーソナリティーを伝え 自信を持って楽しく過ごすための素敵な表現方法です。

そして色の美しさや組合せの効果、季節にあわせた色の選び方…。
色に対する豊かな感覚を持っていると、自分のスタイルを探す助けにもなり ファッションはもっと楽しくなります。

色彩感覚を大切にし、身につけるものにも自分なりのこだわりがあったと言う 作者とだこうしろう。

作品の中で繰り返し用いられる「どの色すき?」のフレーズには、色を楽しみ 自分らしい装いを見つけて欲しい…。そんな願いが込められているようにも思います。