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プラスクラスの評価制度を作りましたの記録(前編)

はじめに

 こんにちは、じんじのとださん( @hr_no_toda_san ) です。以前のnote でも書きましたが、2020年5月に転職し、現在株式会社プラスクラスとプラスクラス・スポーツ・インキュベーション株式会社で人事をしています。入社時のミッションのひとつに「評価制度をつくること」がありました。

 あくまで評価制度というのは作って終わり!ではなく、運用が本番で、なんなら改善し続けるものだと思っていますので、本noteは完成した報告ではないです。タイトルにある通り「作りましたの記録」です。それを前提に読んでいただけると嬉しいです。

 また、先日代表の平地が評価制度に関するnoteを公開しておりましたので、こちらはこちらでぜひ合わせて読んでいただけると嬉しいです。こういう考え/想いをもとに、担当者はこういうことをやりました!というアンサーのつもりでこのnoteを書いています。

0. 評価制度を導入する目的を言語化する

 評価制度の導入はスタートアップから組織拡大していく上で、必要か否かの議論が出てくることが多いかと思います。プラスクラスグループもまさにそのフェーズで、当時社員数が20名を超え、30名も見えてきたくらい。所謂30人の壁が間近に迫っている状況でした。
 また、メンバーの退職や社内でのキャリアップの不透明性など、組織課題も浮き彫りとなってきており、これらの組織課題の解決が評価制度にあるのでは、と当たりをつけていたような時期。私が入社したのはそんな時期でした。

 とは言え、評価制度を導入することはリスクを伴います。給与と大きな関わりがある評価制度はメンバーの不満の種になります。また、自由な社風であったプラスクラスグループをガラッと変えてしまう恐れもありました。
 「他人に評価される」ということ自体、反発心を抱いてしまうことでもあると考えます。自分が正しいと思ってやっていたことに「それは良くないよ」と悪いフィードバックを受ける可能性もあります。なのでそれはもう入ったばかりの自分が進めていくことがめちゃくちゃ怖かったです。

 そこで、まずは経営陣でプラスクラスグループで大事にしていることって何ですか?ということをとことん議論してもらいました。そして完コピできるくらい、脳みそを経営陣に近づけるべく、もはや自分も経営メンバーだと思い込むくらいのレベルを目指しました。

 議論で出てきたアウトプットを読み込み、「なんでそう思ったんですか?」「例えるとどういうことですか?」などと問いを重ね、自分の会社理解を深めていきました。多分失礼な質問もたくさんした気がしますが、全部の問いにきちんと向き合っていただいたおかげで、スタートラインに立てました。

 ここのステップが1番大事で、本当にやってよかったと思っています。「評価制度をつくってほしい!」とリクエストされた担当者さんには是非ともオススメです。!

1. 情報収集

 まずはとにかく情報収集!と書籍やセミナーから漁りまくったり、先輩人事さまやコンサル会社さんに教えてもらいました。そもそも評価制度って何のためにあるのか、世の中にはどんな評価手法があるのか、どんな会社にどんな手法があってるのか、などなど調べ尽くしました。もちろんOKRやノーレイティングなどの新しめの仕組みも調べました。

 とにかくここで気をつけていたのは、プラスクラスグループは何のために評価制度を導入したいんだっけ?という目的を忘れないことでした。本来情報収集の段階はフラットに受け止めることが大事だと思うのですが、大量の情報に向き合っていると、「あれも良さそう!」「これも面白そう!」と感情や知的好奇心が働いてしまって、手段の目的化が起きやすいです。

2.(1と並行しながら)要件定義

 本来は要件定義をしてから情報収集とした方が、上記でも懸念していた手段の目的化が起きづらいのですが、同時並行で進めました。

 プラスクラスグループではスタンダードと呼ばれる、他社さんでいう行動指針/バリューに近い考え方がありました。スタンダードという言葉の由来は男子バスケットボールアメリカ代表が、アテネでの敗戦から北京オリンピックでの金メダル奪還までの物語を綴った「ゴールドスタンダード 世界一のチームを作ったコーチKの哲学」という書籍からとのことです。(良書ですので興味がある方は→ Amazon からどうぞ)

 私たちのスタンダードは「進化」。

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進化 - 私たちは常に思考し、常に学び、進化し続ける - 

 進化することを大切に働く組織であれば、進化したことを評価する組織である必要があります。そして、進化した人を称賛し、認め、正当に給与がある組織にしたかった。そこで、進化に焦点を置いた評価制度にしよう、と決まりました。

 次にぶち当たった壁は「進化ってなんだ?」ということ。ここも議論を重ね、プラスクラスグループで言う、進化は「学習・思考・実行」の3つの行動により起こることであると定義しました。どれかひとつでもダメで、3つ伴ってこその進化です。

3. グレード(等級)づくり

 これらの「学習・思考・実行」は経験やスキル、役割によって異なります。当たり前ですが、新卒入社した社員の学習する内容とベテラン社員が学習する内容は違うように、です。なので、物差しとなるようなグレード(等級)を作る必要がありました。

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 グレードの名称は「平地が考える成長人財」について考えをまとめた個人ブログはあり(今は残念ながら非公開)、そのワーディングを使いました。細かいですが、こういうところから形だけの評価制度ではないと感じてほしかったのです。

 グレードごとにどんな人物がそれに当たるか、定義も言語化していきました。全社にリリースした際に、個人個人でずれてほしくなかったからです。しかし、全職種・全役割に当てはまるよう言語化することは難しく、現在では少しグレード表の中身は変わっています。

 グレードが完成したら、グレードごとの給与レンジを決めていきました。

 ここまでわかりやすさを重視し、グレードと表現していますが、社内では「クラス」と呼んでいます。社名の由来「クラスをプラスにする」を踏襲し、プラスクラスグループらしさを大事にしました。

前編はここまで

 次回は、0〜3でふんわり形になった評価制度を、どう運用するか?について考えたことを書いていきたいと思っています!

 ふぅ〜!ここまで何度も下書きを直しては保存して直しては保存して、公開までなかなか難産でした😓

 追記:後編も公開しました!


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