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[特集]人とペットと東長寺

血縁や家制度に縛られない東長寺の個人墓。自分らしく自分で選ぶ、個人の生前墓というかたちは縁の会発足当時、世の中からは常識外と驚きの声が上がりました。
25年以上の月日を経て多くの方の支持をいただいており現代を生きる人々では、常識とされるものもしなやかに変化していると感じます。結の会ではこの度、新たにペット共葬を始めることとなりました。当初より多くの方に賛同をいただいたことに、新たな時代の息吹を見出しております。今回の特集では、開始に至った背景や仕組みをご案内いたします。

住職に聞く 「誰かのために生きる喜び」 とは

施す喜び、幸せを感じる方の、その気持ちを応援したい。
東長寺住職 瀧澤 遥風

心を尽くすことが「生きがい」となる瞬間

「施したい」という気持ち。これは誰しもあるものです。誰かに施して、必要とされたいと願うのは人の本性、人の生きる理由であると思います。自分のためだけに生きようとする人生は、実は張りがない。そして、人生は生きがいが減りやすい設計にあるものです。また、そのような「生きがい」を、お寺が提案するということが「寺のある暮らし」の本質です。

東長寺のこども食堂もその視点からスタートしています。一見、こどもたちだけのための活動に見えるかもしれませんが、それは違います。たとえばある人が子供の時、両親から教わった料理があるとしましょう。それを直接血縁がなかったとしても、こども食堂ではみんなに振る舞うことができる。それは、料理の作り手の「施す喜び」となるでしょう。そんな生きがいとなってほしいからこそ、東長寺ではこども食堂も同好会も開いています。ペットの存在は、個人の生きがいをつくるという点で、こども食堂の活動ととても似ていると感じています。

ペットが気づかせてくれる、わたし

これから、結の会でペット共葬が始まります。これは、単にペットを特別扱いするためのものやペット霊園ではありません。

東長寺の個人墓は、現代における個人の生き方、個人の選択にふさわしいかたちは何か、との模索から生まれたものです。「わたしはこうやって生きてきた」という現れとして、家や家族に縛られず選べる生前墓です。いわばお墓も人生の選択肢、構成要素ということです。また結の会は、文由閣納骨堂と地方寺の樹林葬による両墓制。最終的には、大地に還るというお墓です。それは、自然という広く大きな「世界の一員」になるということ。ペット共葬は、ペットを生きがいとする現代人の生き方に示す選択肢のひとつなのです。

人生の大切なパートナーとしてペットと暮らす方に、また「施す喜び」や誰かのために生きる幸せを感じている方に、この選択肢が安心をもたらすものになってほしいと願っています。同時に、ペットが今いない方も、東長寺のペット共葬があることで「それなら、飼いたい」と思えたならば幸いです。(談)

現代人の生き方にペット共葬という選択を

現在、結の会事務局ではペット共葬をご希望される方へ、お申し込みの受
け付けとご説明を行っております。すでにご契約がお済みの結の会会員様もお申し込みいただけます。

また、縁の会会員様でペット共葬を望まれる方に向けて、契約変更のプラ
ンもご用意いたしました。
大切なペットと共に眠りたい、亡くなったペット
のお骨を手元に残してあり離れがたい、などペット共葬にご興味をお持ち
でしたら、まずはお気軽にご相談ください。ご相談、お申し込みは結の会事
務局にてお受けいたします。お電話のほか、文由閣1階へのお立ち寄りもお
待ちしております。

< ご準備のながれ >


■ 「結の会」未入会の方
■ 「結の会」会員様

ペット共葬をご希望の方はお申し込みをお願いいたします。お申し込みは、結の会事務局にて承ります。

■ 「縁の会」会員様
ペット共葬をご希望の方は結の会への契約変更によりお申し込みいただけます。契約変更・お申し込みは、結の会事務局にて承ります。
※ご位牌の作り替えなど手数料を申し受けます。

< 納骨・埋葬について >

お申し込み時にご確認させていただくこと
①分骨先をお選びください。
 宮城県気仙沼の「清凉院」または 千葉県袖ヶ浦の「真光寺」
 ※東長寺多宝塔の選択はできません。
②共葬するペットの状態(存命である、すでにお骨がある  など)
③共葬するペットの種類、数をお聞かせください。

〚本骨:東長寺 文由閣 龍樹堂にて〛
・会員様の骨壷にペットのお骨の一部を収めます。ペットのお骨は「副葬品」として扱われるため、ペット専用の位牌や骨壷のご用意はありません。
・33回忌以降は、お申し込み時に選択いただいた分骨先にて合葬となります。

〚分骨:清凉院または真光寺にて〛
・会員様の個別区画に、ペットのお骨(文由閣に納骨したお骨を除く
全て)を埋葬します。
※ 1回の埋葬ごとにお布施のご志納をお願いします。

補足
・ペットが先に亡くなった場合、東長寺にてお骨をお預かりすることも可能です。ご相談ください。
・会員様のご納骨まで手元にペットのお骨を保管されても構いません。

ペット共葬にまつわるQ&A

< 結の会会員様 >
Q.ペット名義で結の会への入会はできますか?
A.ペットのみの入会はできません。
ペット共葬はあくまで個人墓が基本であり、「ペット霊園」ではありません。したがって、ペットのみの入会はできません。

Q. いつごろから申し込みやペット共葬ができますか?
ーA.お申し込み、ご相談は受付中です。

ペット共葬の開始は本年4月末頃を予定しております。

Q. 今はペットを飼っていませんが、将来飼うかもしれません。後からの申し込みは可能ですか?
ーA.はい。可能です。
ペット共葬の場合、分骨先が宮城県気仙沼の「清凉院」または千葉
県袖ヶ浦の「真光寺」いずれかとなります。東長寺多宝塔を選択済み
の場合、分骨先の変更をお願いいたします。

Q. 様々な種類のペットを、複数飼っています。みんな一緒に共葬できますか?
ーA. 原則、共葬するペットの数や種類に制限はありません。
いきものの種類、頭数に関わらず、会員様と共葬できます。ただし牛
や馬などの大型動物はお受けできない場合がございます。また、ペット
を個別に埋葬される場合は、1回の埋葬ごとにお布施のご志納をお願
いします。

Q. 過去に亡くなったペットのお骨があります。自分と共葬にしたいのですが。
ーA.会員様のご納骨時にペットのお骨もお受けします。
ペット共葬へのお申し込みをお願いいたします。

< 縁の会会員様 >
Q. すでに縁の会の生前契約をしています。今からペット共葬にしたいのですが?
ーA.契約変更により、可能です。
縁の会会員様は、結の会への契約変更によりペット共葬が可能となり
ます。詳しくは結の会事務局にてご説明いたしますので、ぜひお問い
合わせください。

『萬亀』No.141(2023年3月号)より


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曹洞宗萬亀山東長寺(新宿区四谷四丁目)の納骨堂にて、新区画として「ペットと入れるお墓」の受付を開始するとともに、全国の保護施設で亡くなった動物たちの遺骨の受け入れ、供養・埋葬を実施いたします。 
by PRTIMES


<お問い合わせ連絡先>
東長寺結の会事務局 
電話:03-5315-4015(9:30~17:00)
メール:toiawase@tochoji.org