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集まることが最高の治療? Netflix映画『ホワイト・ノイズ』


「死の気配は日常にあふれている」は観終わってみるとすごくいいフレーズだと思います。

こんな人にオススメ

・しばらく会えていない家族がいる人
・オカルト好きな人
・名スピーチが聴きたい人

あらすじだけ読んでもどんな映画なのか想像がつかず、観終わった後も「これはこういう映画だ!」と自信をもって断言することが出来ない少し変わった映画だったと思います。風刺が大量にあり、それが笑い所にもなっているんですが、全て理解できたとは思えません;;

あらすじ(解説)

化学物質の流出事故に見舞われ、死を恐れるあまり錯乱してしまった大学教授が、家族とともに命を守るため逃走する。現代アメリカに生きる家族が死を身近に感じる環境に置かれたことで、愛や幸福といった普遍的な問題に向き合っていく姿を描く。

アダム・ドライバー(中年の姿)

 

主演のアダム・ドライバーは『スター・ウォーズ』のカイロ・レン役で覚えていたんですが、この作品では超リアルな中年男性を演じています... なかなかに主張の激しいお腹など、老け方(メイクの力もあると思います)は見るのが少し嫌になるぐらい質感がありました笑 
見た目だけでなくキャラクターとしても等身大の夫、父親だったと思います。ヒーローのような現実離れしたキャラクターではなく、ただの家族持ち男性であるからこそ、各場面の感情がダイレクトに感じられました。

ハートフルディザスターコメディムービー?

 

ごちゃごちゃな題ですがこの3つの要素は確実に含んだ映画だと思います笑 それでいてサイトの紹介では人間ドラマとなっているあたり、観る人によってこの映画全体の感じ方は異なってきそうです。私はディザスタームービーとしての印象が比較的強いです…
ここまでたくさんの要素があるとどこか悪目立ちしてしまいそうですが、困難に立ち向かう家族が笑えると同時に大切なことも思い出させてくれる、絶妙なバランスでできていました^^

ここから映画『ホワイト・ノイズ』のネタバレを含みます。ご注意下さい。 
 



ホワイト・ノイズ

 

汚染物質に曝されたことによって死を強く意識し始める主人公ですが、いつ死ぬのか分からないということは普通に生きていて当たり前のことだと思います。さらに、死を極端に恐れる妻は死ぬことをいくら恐れてもどうしようもないと思わせてくれました。

絶対に逃れられない死に対する恐怖は、消し去るのではなく誰かと集まってかき消すしかないという、意外に楽観的かつ現実的な解決策を提案しているように観えました。これを超シリアスなディザスタームービーでやられてしまったら恐らくびっくりすると思うんですが、今作はコメディタッチなので違和感がありません^^ 楽し気なラストも皆が集まって死の恐怖をかき消していると考えると、見た目以上の面白さがあります。

最後に

その気になればいくらでも考えを巡らせることができてしまう死というテーマと、風刺がたっぷり詰め込まれた2時間です。登場人物たちの騒がしさの中に隠れた本当の面白さに気付くため、しっかり集中して観たい作品でした;;

最後まで読んでいただきありがとうございました!!

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