【映画感想】危うすぎる恋 映画『LEON』
言わずと知れた名作であると同時に、今週公開で私も観に行く予定の『ソー・ラブアンドサンダー』に出演する若き日のナタリー・ポートマンが出ていたので観賞しました。暗殺者が登場するおすすめ映画と言われて、アクション大好きな私は『ジョン・ウィック』シリーズを思い浮かべます。ただ、アクションを重視しないのであれば間違いなくこの作品を推します。
この記事は映画『LEON』のネタバレを含みます。ご注意下さい。
あらすじ
家族を殺され、隣室に住む殺し屋レオンのもとに転がり込んだ12才の少女マチルダは、家族を殺した相手への復讐を決心する。
レオン（演：ジャン・レノ）
レオンには暗殺者の顔とマチルダに接する時の優しい顔という2つの顔があります。この演じ分けが印象的でした。目つきも大きな差だと思うのですが、観ていて一番違いを感じたのはレオンの口です。暗殺の仕事をしている時はキッと結んで緩めないのですが、オフの時は半開きでどこか抜けているように見えます。
暗殺者としてのかっこよさや強さと、どこか抜けているような愛らしさを兼ね備えた稀なキャラクターだと感じました。
マチルダ（演：ナタリー・ポートマン）
マチルダも子供らしく泣いたり笑ったりするのですが、時折見せる表情が子供離れしています。特に同年代の男の子たちを説き伏せる場面が印象的でした。
子供の無邪気な一面と子供離れした一面をもつキャラクターだと思います。
アクションシーン
超派手なアクションシーンが連続するわけではないですが、レオンの身のこなしや銃の扱い方などロマン溢れるシーンがしっかり用意されいていました。レオンがのぞき穴越しに捜査官を狙うシーンがお気に入りです。
最初こそ暗殺者といった隠れながらのアクションでしたが、終盤は敵もグレネードや機関銃など明らかにオーバーパワーな兵器を使っていて少し笑ってしまいましたｗ それだけレオンが強いということでしょう。
互いへの影響
レオンはマチルダのおかげで文字を覚え、彼女の機転に助けられます。マチルダはレオンに殺しの技術を教わり、家族を失った悲しみも埋めてもらいます。映画俳優の真似をするゲームでは、レオンの楽しい一面が観れて思わず笑顔になりました。序盤はほとんどの人が親子のようだと感じるはずです。
見た目によるミスリード
過去のトラウマから心を閉ざした殺し屋と、家族の仇を討ちたい少女というのが一見した時の構図です。このことから、途中まではマチルダが子供特有の背伸びでレオンに「愛している」と言っていると思いました。しかし、愛か死か選ぶロシアンルーレット（後述）でその考えが変わりました。マチルダの内面は強かで立派な女性だったのではないでしょうか。
レオンはいい大人なので、言いよるマチルダをどう扱ったらいいか分からないだけなのだと思っていました。ところが、終盤に自分は幼いまま大人になってしまったとマチルダに告白します。単に扱いが分からなかったからぶっきらぼうな態度をとっていたのではなく、照れていたということがここから分かります。レオンの内面はまだまだうぶな少年だったのではないでしょうか。
外見だけ見れば親と子の愛情、内面を見れば同じくらいの歳の男女の愛情です。これらの外見と内面の乖離が2人の愛情を解釈し辛くしている（観客にゆだねている）のだと思います。
愛か死のロシアンルーレット
マチルダは自分を愛するか見殺しにするかレオンに迫るため、ロシアンルーレットを行います。『ペルソナ５』、『グラブル』を通ってきたゲーム脳からすると、愛、死、そしてアップのマチルダがつける太陽のチョーカーを見ると大アルカナを想像せずにはいられません。専門家ではないので詳細な意味は書けませんが、”死”が実はマチルダにとって新しい世界への旅立ちだったのではないか、マチルダの”太陽”のチョーカーは彼女の快活さを表しているのではないかと思いました。（正位置、逆位置とかは完全に無視しています；；）
恋人（愛）
死
太陽
ラストシーン
レオンを失ったマチルダは学校に戻り、彼が大事にしていた植木を校庭に植えます。彼女はレオンと話していたように”根を張って”生きることを決意したのだと思います。
最後に
アクション映画であり恋愛映画でもあるように感じました。エンディング曲も仕事以外不器用なレオンを表しているようで、最後まで切ない気持ちにさせられました。
最後まで読んで頂きありがとうございました！！
画像の出典
レオン（1994） : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)
20以上の無料大アルカナ&タロット画像 (pixabay.com)
中毒要注意！！傑作映画「レオン 完全版」は何度観ても新しい！ (netflix-fan.jp)
壁紙 - レオン （leon) 映画 Wiki* (wikiwiki.jp)
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