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【映画感想】過去に逆らう美徳 映画『華麗なるギャツビー』

 お手本のようなセレブの生活をじっくり観せてくれました。非日常を味わいたい人にもおすすめです。内容をほとんど知らずに観たのですが、今まで観たどの映画とも違う印象を受けました。

この記事は映画『華麗なるギャツビー』のネタバレを含みます。ご注意下さい。

 

あらすじ

1920年代の米ニューヨーク、ロングアイランド。宮殿のような豪邸に暮らし、素性も仕事も謎めいた大富豪のジェイ・ギャツビーは、毎夜のように豪華絢爛なパーティを開いていた。そんなある日、ギャツビーは、隣人の青年ニックに自らの生い立ちを語り始めるが、あまりにできすぎた物語に、ニックはギャツビーが何か隠し事をしていると直感する。やがてギャツビーは上流階級の令嬢デイジーに心ひかれていくが……。

https://eiga.com/movie/57190/

リアリティよりもファンタジー

 この映画ではまず演出に驚かされました。リアリティは二の次ファンタジーと言ってもいいほど現実離れした景色や場面転換を見せてくれます。

人々のファッションも魅力の一つです。

 歌のないミュージカル映画というのが一番近いかもしれません。ともすればクサい演出ととられてしまいそうなところを1920年代のNY上流階級という私達にとってファンタジーのような舞台で採用することで上手く落とし込んでいると思いました。個人的には城のようなギャツビー邸鮮やかな色使いのアパートなど、この映画でしか観られない素晴らしいシーンになっていたと思います。

レオナルド・ディカプリオ(ジェイ・ギャツビー)

 観終わってみるとギャツビー役は彼しか考えられないです。どの場面でも華になりますし、ニックと初めて顔を合わせた時の笑顔は誇張表現なしで”生涯にそうはみられない極上の笑顔”だと思います…
 ギャツビーがデイジーについてまとめたスクラップブックを見せるシーンがありますが、ストーカー並みに集めていて驚きました。彼の容姿でなければ成り立たないシーンな気がします。

お茶会

 

 ギャツビーとデイジーのお茶会はかなり印象に残っています。準備のために他人の家の庭まで手入れするセレブ具合と、反面デイジーの前では挙動不審になってしまう様子が面白かったですw ギャツビーも完璧超人ではないことが分かるので特にお気に入りのシーンです。

「過去は変えられない」

 終盤にかけて出てくる言葉です。デイジーがトムを愛していなかったと認められないシーンも勿論この言葉に則ったものですが、”生まれ”にまで遡る言葉なのではないでしょうか。

何度も上流階級とそうでない人々が描かれます。

 ギャツビーは貧しい家の生まれであってもデイジーと結ばれるため、密造酒に手を出し、誤解され、殺されてしまいます。
 反対にデイジー達上流階級は、ラストにもあったように思いやりが少なく自分のことしか考えていません。生まれ=過去が違った時点でそれを変えることはできず、二人が結ばれないことは神に決められていたのではないでしょうか。

最後に

 過去=生まれに逆らって進み続けたからこそ”華麗なる”ギャツビーなのだと思います。最後にニックが言う言葉からも、過去に押し戻されながら進み続けることの難しさと”華麗さ”が伺えます。

最後まで読んで頂きありがとうございました!!

画像の出典
華麗なるギャツビー : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

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