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2024年6月13日パウエルスピーチのまとめと感想

6月12日21時30分に発表のあった5月の消費者物価指数(CPI)の結果から、パウエルのスピーチ後に下落に転じると判断してプットをロング、コールは決済して先物もショートした。しかし株価はそこまで崩さず、今後どうなるかを予想したい。

結論として、そこまで値は崩さないのではないか。まだ日銀金融政策決定会合が残っているが、ここを皮切りに値を下げる様な展開は想像しにくい。最終判断は、来週の機関投資家が開示するオプション建玉表で、各社(機関投資家)の方向性を確かめた上で総合判断したい。

現段階で、甲乙つけるのはやや早計に思う。

パウエルは、ハト派?タカ派?

今回のスピーチを受けて、「ややタカ派」と判断。ただ中立寄りのタカ派かな~と思う。10段階で言えば6段階かな。ギリギリタカ派

急いで作ったから雑な画像だけどww

タカ派とハト派の説明

中央銀行や政府の金融政策に対する姿勢を表す用語で、タカ派は株価に対してはネガティブ(マイナス材料)で、ハト派はポジティブ(プラス材料)になることが多い。いずれも短期的な場合が多い。

◆タカ派
タカ派は、インフレ抑制や経済の過熱を防ぐために、積極的な利上げや金融引き締め政策を支持する立場を指す。

タカ派的な政策は、金利が上昇しやすくなるため、借り入れコストが上がり、企業の利益が圧迫されることがある。その結果、株価が下落することが多いです。但し、インフレが制御されることで、長期的にはプラス材料に転じることが多い。

◆ハト派
ハト派は、経済成長や雇用の拡大を重視し、緩やかな金融政策を支持する立場を指す。利下げや量的緩和を推進しやすい。

ハト派的な政策は、金利が低く抑えられるため、借り入れコストが低下し、企業の投資や消費が促進されやすくなる。その結果、株価が上昇しやすい。が、インフレリスクが高まって、将来的にはマイナスに傾くことが多い。

◆タカ派
短期的には下落、長期的には上昇
◆ハト派
短期的には上昇、長期的には下落
面倒な人は、これで覚えるといいかも。

パウエルの姿勢

中立寄りのタカ派。ほぼ中立で、経済への影響をひどく怯えた様子が伺える。年内の利下げ回数を3回から1回に変えているのも大統領選挙を意識したことで、年末まで利下げは無さそうか。中立と判断した要素としては以下の通り。

ハト派の要素

  • 「インフレは大幅に緩和したが、依然として高すぎる」

  • 「労働市場は比較的タイトだが過熱していない」

  • 「インフレに対する信頼を高めるには、より良いデータが必要」

  • 「予測にはあまり自信がない」

  • 「インフレ率の良好な数値がいくつあるかは明らかにない」

タカ派の要素

  • 「FRBは需要と供給の引き締め姿勢を維持」

  • 「経済活動は堅調なペースで拡大」

  • 「政策はデータ次第で、データ全体に依存する」

  • 「第1四半期のインフレは停滞しており、利下げには時間がかかる」

経済視点

パウエルは、経済活動の拡大と雇用の堅調さを強調したが、インフレに対する懸念も見えた。つまり、

  1. 経済活動は順調に拡大している

  2. 雇用の伸びは、堅調だが第1四半期からは鈍化してきた

  3. インフレは、やや緩和状態だ

と、している。

株価への影響

ポジティブ材料(プラス要素)

  • 経済活動と雇用の堅調さを認識している。この状況下で下落は懐疑的だ。

  • 政策はデータに基づいて柔軟に対応する姿勢を示している。過去の状況と照らし合わせてみても、この状況下で爆下げはなかなか無い。

ネガティブ材料(マイナス要素)

  • インフレに対する懸念が依然として強い。インフレ関係の発言は特に言葉選びが慎重で、何かに怯えている様子も伺えた。(狙われてるのか?w)

  • 利下げには時間がかかると明言。「時間が掛かる」と、ハッキリ発言している以上、来月のFOMCも据え置きが濃厚。大統領選挙を考えると、11月か12月のどちらかで利下げをする様に見える。

総合評価(結論)

パウエルのコメントは、ややタカ派寄りと判断(どちらかと言えばね)。明確なタカ派的措置を取る準備はまだ整っていないように見える。株価に対しては、一時的なボラが発生する可能性があるけど、暴落に繋がる様な材料は出ていない。長期的にはデータ次第で柔軟な政策運営が期待される為、市場にとっては安心材料となるかもしれない。

先ずは週明けの機関投資家(各社)の建玉と、今後の重要経済指標を交えて総合的に評価したい。先ずは、週末の日銀会合を待ちたい。

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