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2022-011【カレー好きは鈍感】ラジオドラマ脚本1213


登場人物 青 ハナ(アオハナ)17歳  青 タカシ(アオタカシ)18歳


焼きチーズカレー 

ハナ 「アニキ、部屋にいるの?」
タカオ(無言)
ハナ 「なんだよ、返事…」
タカオ「…うるさいぞ!」
ハナ 「入るよ!」
タカオ「ちょっ!」
ハナ 「今に隠したの?えっちなやつだ!」
タカオ「お前なあ、いくら兄弟でも、俺たちは、血の繋がりはないんだぞ」
ハナ 「夕飯だよ?」
タカオ「お前に作れるのか?」
ハナ 「あのねえ、お母さんに頼まれただけ」
タカオ「ほんとかよ」
ハナ 「はっきり決めてよ!何が食べたいの?」
タカオ「ん、別に」
ハナ 「嫌われるよ、優柔不断な…」
タカオ「お前の得意料理でいいよ?味、確かめてやるよ、彼氏のか わ り に」ハナ 「得意料理って言われても?」
タカオ「正直にいえよ、作れないってさあ」
ハナ 「エナから聞いたよ…」
タカオ「No Rain No Rainbow」
ハナ 「雨で、別れ道が見えないってさ」
タカオ「雨が降ってもさあ、虹が出ない方が多いんだぜ、気象的には」
ハナ 「雨上がりに、毎回、見えない虹が見えた時の気持ちだよ」
タカオ「ずっと友がいいんだよ、エナとはさあ」
ハナ 「こんな人のどこがいいんだろう?」
タカオ「カレー!そうだ、誰からも好かれることが多いカレー作れよ」
ハナ 「バカにしてる?」
タカオ「大好きな妹のカレーだぜ」
ハナ 「文句なんて、言わせないよ」
タカオ「未来の彼氏のために、ちゃんと文句言うよ、覚悟しろよ」
ハナ 「バカ!」
タカシ「なんだよ、バカって」
ハナ 「絶対、美味しいって言わせてやる!」

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