見出し画像

【読後想】『やってはいけない健康診断 早期発見・早期治療の「罠」』★★★★★

夏休みの宿題で読書感想文が苦手だったけれど、感想でも書評でもなく、想ったことを勝手に書き留めるだけなら出来そうだということで記録する読後想。

画像3

毎年、会社の指定健診センターで受ける健康診断。
30代後半から、バリウムを飲む度に頭痛がするようになって、そのことを健診センターの医師や別の病院の医師に聞いたりもしたが、あまり聞いたことがない事例のようで、はっきりした答えが得られなかった。

何年かは頭痛に耐えながら健診を受けていたが、40代になってから思い切って胃カメラに切り替えてバリウムを飲むのをやめた。会社指定の胃の検査はバリウムであるため、胃カメラ費用は自費で行っている。

画像2

まあまあ健康体であると自認していた私だったが、毎年の健診では百点満点とはならず、何かしら注意点がつく結果となっていた。周囲を聞くと大体皆何らかの指摘をされていて、私はまだ軽い方だ。

今年の健診で血圧を測定した際に、160/100という、いままで見たことの無い値に我ながらびっくりした。
過去にも血圧高めと指摘されたことがあって、確か140/90くらいだった。その時には自宅用に血圧計を買って毎日測定していたが、そのうちに下がって、ここ2年間は正常値になっていたので計らなくなっていた。

今回血圧が高くなった要因は恐らく運動不足だろうと踏んで、少し体を動かすようにしたら、少しずつ血圧が下がってきた。

画像1

そんななか、私が選んだのは、これ。

近藤 誠 (著), 和田 秀樹 (著)、『やってはいけない健康診断 早期発見・早期治療の「罠」』(SB新書)

前回に引き続き、世の中の医師の間では「近藤教」と言われるほど異端児である近藤医師の本である。私自身は近藤教の信者であるつもりは、今のところない。

そこには、私が何となく抱いていた疑問に対する答えが書かれていた。

つまり、なぜ多くの人が健診で100点満点を取れないのか、そもそもなぜ健診が必要なのか、なぜ生活習慣を改善しろというのか。メタボ健診はなぜ行われるようになったのか、高血圧はどうなのか、糖尿病は、ガンの早期発見はどうなのか。処方された薬は飲んだ方が良いのか。飲んで大丈夫なのか。私は重大な病なのではないか。

健診は、われわれの健康に役立っているのか。

この本に書いてあることの全てが事実と鵜吞みにしてはいけないと思いつつも、いろいろと憤りを感じずにはいられなくなって、再び私の血圧は上昇気味だ。

という訳で、私の評は★★★★★、星5つ、満点だ。

何だかんだ言って私は健康不安症的なところがあって、ちょっと体調が悪いと重大な病なのではないかと不安になってしまいがち。ましてや健診で指摘されようものなら、あちこちの病院を回って不安な半年間を過ごすことになる。そんな人には是非読んで欲しい本だ。心の平安が得られるかもしれない。
健診好きの人も健診嫌いの人も、是非読んで欲しい。
健診について深く考えたことのない医師の方々にも読んで欲しい。

健診についてよくよく理解している医師や、厚労省の方々、その他医療業界・医療産業の方々は既にご承知のことしか書かれていないと思われるので読む必要はなさそうだ。

会社員にとって毎年行われる健康診断は法的義務であると言われると受診拒否をして会社にいらない迷惑を掛ける訳にもいかないと思いつつ、どういう理由付けをすれば良いか考え始めている。

おわり

この記事が参加している募集

#読書感想文

189,937件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?