見出し画像

観戦記 第二回 Apex Legends note creator's cup

 安定感が増した、、、、、、、

 配信が終わった時にまず感じたのが、大会としての成長だ。
個人が主催するeスポーツの大会が、二回目にしてこれ程までに成長できるのだと言うことに驚いた。
 最初から最後まで安心して見ていられた。


 第一回目の前回は配信中に明らかに舞い上がってしまっていた主催者のHYS(ひす)さんも今回は落ち着きが感じられた。
 前回はバタバタだった段取りも、ほぼほぼ滞りなく、見ている側が心配になるような事はなかった。冒頭の音量バランスを除いて。

 このような安定した大会が開催出来たということは、事前に非常に良く準備されていたんだと思う。
 前回の経験を元に何を準備しておく必要があるかという学びがあって、それをひとつひとつ丁寧に実現させた結果だろう。
 そこにはHYSさんの仕事力が滲み出ていたように感じた。

 プロが参戦してプロが中継する配信では無いのだから、観戦者もプロのクオリティーを求めてはいけない。
 草eスポーツ大会において、配信者だけがプロ仕様であったらむしろおかしいだろう。
 そういった観点で今大会を振り返ってみたい。

良かった点

段取り
これは間違いなく前回から改善されたことだ。
主催者チーム内での当日段取りと役割が明確に共有出来ていたのだと思う。だがこれは言うは易し。思っていた通りにはなかなか行かないものだ。
広報担当のえんさんの支えも大きかったのでは。

通信状況
前回は急遽配信用のURLアドレスが変わったり、途中で途切れたりということがあったが、今回は無かった。簡単な事だと思いがちだが、個人配信とは違って関係者が複数いるのでトラブルがあってもおかしくはないが、トラブルなく出来たのは素晴らしい事だと思う。

ビジュアルアート
言うまでもなく、ちらしずしさんのキービジュアルアートに癒やされた。戦いを過大に殺伐とさせない為の効果があっのでは。絵心のない私にはちらしさんの才能に嫉妬しかない。
ランキング表示画面も洗練された印象だった。

採点
これは参戦者も各自の配信で口々に言っていたが、とにかく採点集計が速かった(らしい)。
私は大会参加経験が無いので正直分からないが、スゲェー速かったようだ。
これは裏方で頑張ったあざまろさんの為せる技か。とにかくスゲェー。

実況
実況も素晴らしかった。限られた環境下で、かつ、即席チームの参加の大会で、よくこんなにスラスラと実況できるものだと感心した。よっぴさん凄い!
そしてその陰では、「配信担当の人に戦闘が起こってる場所を伝える担当」をしたあらごしだいこん。さんの存在が大きかったのでは。


いまひとつだった点

機材や人員のリソースが限られているためだと思うが、いまひとつだったと私が思った点も見ておこう。

中継中の地点変更の度にマップが表示されるのは見づらかった
マップを使って表示地点を選択する仕様なのだと思うが、意図せずマップが表示されている時間が長過ぎることがあった。敢えてマップを見ながら解説を加えることでごまかせるかも知れない。

音声が聞きづらかった
各人のマイクの違いやマイク音量の違いが意外と気になった。同じマイクを揃えるのは難しいと思うが、配信ソフト側で予め調整する余地があるのであれば、なるべく揃えておいた方が聞き心地が良い。

誰が喋っているのか分からない
そもそも声を知らないせいか、私の歳のせいか、主催者の皆さんの声が同じように聞こえてしまった。誰が喋っているのか分からないというのは意外と頭が混乱する。でもこれは私だけの問題だろう。

フィールド上の参戦者が追えない
参戦者と観戦者を繋ぐものとしてnoteがあり、HYSさんの参加者紹介noteがあったり、配信の中でも紹介コーナーがあって出来る限りの紹介がされているが、何せ初めて聞くチーム名のチームがそれなりの数いて、こちらの記憶力も限られているのでチーム名とそのメンバーが頭に入っていない。
その状態で試合中の画面を見ていると、ただの混沌でしかない。
実況のアナウンスにもついて行けず、チーム名が告げられる度に誰がいるチームだったっけと、noteの画面と行き来する事になる。
結果、観戦者もかなりの予習が要求される。


観戦の実際

ここで、私がどうやって観戦していたか紹介しよう。
私のメインPCは3画面構成。中央のモニターに大会公式配信、左右のモニターには参戦者自身の配信を複数名表示。
公式配信の音声を最大にして、配信者のは微かに聞こえる程度に絞っておいた。
試合開始前は各配信者を回りながら雑談を聞く。各チーム寛ぎながらも独特の緊張感が伝わってくる。

試合が始まると、見ているこちらも参戦者以上に忙しい。
公式配信の実況を聞きメイン画面を見ながらも、ときどき参戦配信者の画面を見ながら音量を上げ下げする。配信者の音量を下げ忘れたままにした日にはヘッドフォンの中で大騒ぎだ。実況の声もかき消される。

こうやって観戦していて面白かったのは、参戦者チームが内輪で、そっちに敵がいるかもと喋っている方に実は誰もいないとか、その逆とか、こちらは神視点で見ながら声も聞ける点だ。
ただしこの観戦法はおすすめしない。なぜなら見る画面が多すぎると頭の理解が追い付かず結局何が起こっているのか分からなくなってしまうからだ。

また、最終試合が終わったあと負けたチームの悔しがる声を聞いた時には、いかに皆が真剣に向き合っていたのかが分かり、部外者ながら嬉しかったりした。

公式配信が終わったあと、クールダウンのためかおもむろにカジュアルで戦い始めたチームがいたが、彼らの中でeスポーツに対して新たな何かが芽生えたかのよう思えた。


こうしたら

最後に、今後の展開があるとしたら、こうしたらどうだろうというのを残しておきたいと思う。

観戦者の楽しみ方ガイダンス
私の場合、試合に参加しないし運営にも関わっていないにも関わらず、勝手に大会noteに投稿したりしていたので、この大会に半分参加している気持ちで本配信を見ていた。
そのせいか私なりに楽しめたりしていたのだが、本配信の視聴者数は多いとは言えなかったのが事実だろう。
つまり、参戦する人々が盛り上がる大会であるのは間違い無いが、通りがかりで観戦する人にとっては、もしかしたら面白くも何ともない大会かもしれないと思った。
この大会は、「Apex Legendsという土俵の上で戦うこと」は手段であって目的ではない。かつ、もうひとつの手段として「noteに記事を投稿すること」を課している。これらの手段を利用して達成されるはずの目的はなんだろうか。
それは仲間と協力してひとつの目標に向かって同じ時を過ごすこと、そして、その過程を文章によってつまびらかにすることによって、同じチーム以外の人々とも同じプロセスを共有することにあるのではないだろうか。
同じチーム以外の人々というのは、普通の大会であれば敵に当たるはずだが、本大会では敵でありながら、みんな仲間という独特の共有意識が生まれるところに特徴がある。
少なくとも私の経験から言えば、この共有感は、観戦者にも当てはまる。
つまり、観戦者にもnote投稿を勧めることで、もっと大きな一体感を提供できる場になりそうな気がするのだ。

プロ仕様の配信を目指さなくても
本配信を見る限り、冒頭の感想の通り安定感がアップしたことは間違いない。
ただ、ここで私は、どこかプロ大会でやっているような配信を目指しているように思った。プロ大会の配信はスタッフも機材も掛かっている費用も全く違っていて、それは素人が目指すべきものでもないし、真似できるものではないだろう。
高校野球の地方予選のローカル放送だって、キー局の本大会放送とは違った趣があるくらいで、草野球に至っては放送すらされていない。
配信しなければいけない理由は、eスポーツの場合は野球と違ってスタンドで観戦する形式を取りようがなく、配信を介してでないと観戦出来ないためだ。
そう考えれば、今回の配信は必要十分であって、むしろ出来すぎなくらいだ。
あえて逆説的なことを言えば、第一回のバタバタ、ハラハラは私にとってはそれはそれで楽しめた(関係者は楽しめることではないだろうが)。
なので、目指すべき配信の仕様がどんなものか考えてみるのも良いと思った。

個人開催も凄いが組織化した方が
この大会はHYSさんの思いつきで始まり、HYSさんの努力によって達成された他に例を見ない素晴らしい大会だと思う。
今回は運営もある程度役割分担がはっきりして、HYSさんがディレクター的な立場に一歩下がったようにも見えた。これはHYSさんにとっても大会にとっても良いことだと思う。
こういった大会には当然ながら各種の批判もあるだろうから、個人で負うには重すぎる場合があると思う。
出来うれば、HYSさんはディレクターからもう一歩下がって(上がって?)、プロデューサー的な位置に行くのもありではないかと思ったりした。

個人が大会を開く為のパッケージを
ここまでの開催で、個人で大会を開催するノウハウが相当蓄積されたと思う。
個人でちょっとした大会を開くための方法論は、ローカルな草大会を開くためには非常に貴重なもので、これからのeスポーツの発展には欠かせないキーとなるナレッジである可能性があると思う。
このマニュアル本を見れば草eスポーツ大会が開催出来ますよというノウハウ本というような形でパッケージ化出来れば、きっと草の根eスポーツが普及する足がかりになるだろう。
おそらく現状では、ノウハウのパッケージ化をするにはもう一歩足りない何かがあると思うが、今後そういった方向を見据えても面白いかもしれない。
そうなったとすると、HYSさんは将来、草eスポーツの開祖と崇められるかもしれない。

とはいえ

なんだかんだ色々書いたが、とはいえ、草eスポーツの大会である。
参加する方も見る方も気軽な気持ちで臨んで良い。
気軽に参加できることに価値がある。
前回、今回と個人的には十分に楽しめたが、そんななか凄く残念だったのが、本配信の視聴者数がとても少なかったことだ。
少ないと言ったらおこがましいのかも知れないが、せめて3桁に乗ってほしいなと勝手に思いながら見ていた。

とはいえ、とっても良い大会だった。
こんな大会はきっと世界でこれひとつだと思う。
eスポーツとnoteの相乗効果によるコミュニティ体験が出来るのはここだけだ。
HYSさん、大いに誇っていいですよ!

皆さん、お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。


あ、でも、試合は終わったけれど、大会は終わっていないですよ。
12月10日まで、みんな頑張ってnote投稿お願いしますよ。
大会から10日後の心境の変化まで。
待ってますよ!

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?