⑪ 具体的なカリキュラムの方向性

先のマガジン『カリキュラムマネジメントの在り方Ⅰ』では、志木市立宗岡第四小学校の実際の各学年のカリキュラムの具体を示しました。

3年生のカリキュラムマネジメントの実際|小次郎|note
1・2・4・5・6年生のカリキュラムマネジメントの実際|小次郎|note

各学校の教育課程をより充実させていくためのカリキュラムマネジメントにおいては、本マガジンで今まで述べてきたことが最重要となります。

つまり、まずは全クラスに「国語コーナー」を設け、「『全ての教科の目標』を達成させるための言語活動を支えている」10個の「論理的思考・表現の在り方」を系統的に明示していくことが大切です。
そして、その「国語コーナー」を実際の教育課程に反映させて行く必要があります。

例えば、4年生においては『アップとルーズで伝える』では4個目 「『なか』を対比的にする」ことを学習し、『世界にほこる和紙』では5個目「『まとめ』の抽象度を変える」ことを学習することになります。

㉑ 10個のまとめ|小次郎|note

よって、4年生のカリキュラムは次の記事⑫で示したもののようになってきます。

「国語コーナー」があるのですから、国語科の下に位置付けられた「学習の基盤としての資質能力」の説明は不要です。10個の中の何番かという番号だけを示せばよいことになります。
ここで大切なことは、例えば5番という番号が示されたら「これ以降は、どの教科においても、何が何でも5番と関連させていく」ということではないということです。
「これ以降は、1番から5番までの論理的思考・表現ができる」ということなのです。ですから、その教科、その単元の目標達成のためには「どのような言語活動が適切か」を考え、「その言語活動には何番の論理的思考・表現が基盤として働いているのか」を明らかにし、その番号を具体的に示していくことが大切になってくるのです。

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