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販売の教育の全貌

先に言います。少し長いです。お時間ある時に読んで頂ければ幸いです。

洋服屋さんや靴さんなどの対面で接客されるお店に足を運んで嫌な想いをした人は誰しも経験したことがあると思います。
美容室よりも書店よりもコンビニよりもお客様が嫌な想いをする可能性はかなり高いです。
僕も働いていますが、本当に多いと思います。

こんなことは何百回も聞いたことだと思います。

『良かったら試着してください』→知ってるよ!

『今日は何か探しですか?』→探したらダメなの?

『小さくても着ているうちに伸びますから大丈夫ですよ!』 →ここまできたらもう嘘です。

卑屈に考えがちな方もいると思いますが、対面販売の販売トークはいちいち心の中突っ込が止まらないことだらけです。

本当にどんな教育しているのか気になるという方や現販売をしている方も届くといいなと想いますし、当てはまっていたら考えて方がいいかもしれません。

販売店員はプロであり、専門職であることを意識

僕がしている仕事は専門職であるにも関わらず、殆ど教育されません。
他の企業では考えられないことですが実際の話です。

その他の業界の販売では考えられないです。
例えば、大学の友人から聞いた教育の話ですが、保険のセールスマンは実に様々な試験などを必ず行いお客様にご満足頂ける提案が出来る状態になってから現場に出ることが許されています。

また、美容師さんは多くの勉強を積み資格を取り、アシスタント時代経験を経てから初めてお客様の髪にハサミを入れることがようやくできます。

多くの専門職や専門的であるから教育体制をしっかりシステム化されています。
つまり、 無知のままお客様に提案をしてり、何らかのサービスするということが絶対に無いように管理され、教育されています。

しかし、販売員はそうではありせん。
これを読んでいるアパレル販売員の皆さんももう一度考えてみてください。
あなたがお店に出る前に会社や店長さんは教育をしてくれました?
答えはNoです。多分、レジの打ち方、商品の配置ぐらいしか教えてもらっていないと思います。
もしそうではなく、「ブランドの意向」「今季の傾向」「トレンド」「素材」「縫製」「デザイン」など基礎知識を叩き込まれてからお店に出たという人は、環境に恵まれていますし、運です。

現状ほとんどのお店やアパレル会社はロクな教育を施さないまま、新人をお店に出し、それ以降も基本的には野放しか、かなり古いいつの時代かわからない教育がされますが、現場では全く使うことができない教育です。

専門職と捉えると全く違ってきます。 

こう考えると伝わりやすいと思います。
例えば、GUCCIなどのラグジュアリーブランドだと接客のレベルが全く違います。
見た目にはメンズファッションなんて分からなそうな人と思える様な若い女性の店員さんが、驚くほどメンズのブランドやファッションについて知識を持っていたり、またそれらを踏まえた上で的確なアドバイスもしてくれますし、もちろん押し売りなどは一切してきません。(ここが超重要)


「今日は試着だけしに来たんですよね、すみません。」と伝えてもニコニコと対応してくれます。なんだったら、試着して服の品番等を全部名刺に書いてくれます。(もちろん例外もあるからそこは注意)

ラグジュアリーブランドは研修や教育に多くの時間を費やし丁寧にブランドの顔となるべく販売員を大切に育ていっています。(雇用環境が整っているところも多く離職率が低いことも見逃すことはできないて点です。)

一般の洋服屋さんでも教育は行われていますがその多くは”お辞儀の角度”や”声出し”など「サービス業の基本」を学ぶことがほとんど。
今の会社に入ってすぐに意味のない、考えたらわかることを学びました。(時間の無駄)

教育熱心な会社でもよくやっても販売方法とセールストークくらいが限界になります。

肝心要の知識に関してはほとんど教えないです。

何の為に教育があるのか?

そもそも販売員やスタッフは何のためにいるかをもう一度考えしょう。
僕が仕事にしているのは、お客様とブランド側の情報の不完全性を埋めるために販売の仕事をしています。(本気です。)
自分のワードローブ(持っているモノ)に何が足りないのか足りないのか、それもも、おしゃれになりたいけど、どうしていいか分からない、新しい自分を発見したい。などなど人によって様々です

そういった想いのあるお客様に対して、それらを熟知したプロ・専門家である販売員やスタッフが的確なアドバイスを行うわけ。そのために存在してます。(僕はこの思いで、仕事をしています。)

ですが、現状はどう感じていますか?販売員やスタッフはどうでしょうか?

そういった専門職として知らなければいけないことは教育されずに店頭で、自分たちの都合である売上向上などに向けたセールストークの強化しています。
結果はどうやったら販売目標を達成できるかなどばかりを教育しているのです。
お客さんの気持ち、目線から一脱して自分たちの都合しか考えていないのが現状です。
そんな事業に本当に未来はあるのでしょか?
僕はないと思っています。

顧客が望むものがサービスとして社会に生まれ成り立っています。
社会が望むものだけがサービスとして残り、望まないものは消えていくのが普通のことです。

もう少し分かりやすく例えると、ラーメン屋さんが味を追求せずに

内装と器に徹底的にこだわっている状態で。
そんなラーメン屋さんは今後生き残ることは可能でしょう?器も内装も綺麗だけど不味いラーメンしか出さない店なんて潰れていくんがのが当たり前ですよね。

販売員に置き換えると知識を深めずに、セールストークやお辞儀の仕方ばかりを教育されている状況は器や内装が綺麗だけど、不味いラーメンを出しているのと同じことです。
逆に分かりにくくなったらごめん。

ラーメン屋さんが味にこだわらなかったら、販売員がファッション知識を深めなかったら、
誰がお店に足を運ぶでしょう?(もちろんそれ以外の要素もあります。)

しかしながら、お客様にとって販売員は自分たちの都合を押し付ける邪魔な存在にしかなりません。だからこそ通販のシェアが伸び続け、店舗販売は閉店ラッシュが続いているのが現状です。
この流れは今年・来年にかけて更に強くなるでしょう。


改めないといけいロープレなんてしている時間はないのでは?

このことは以前にも記事にしていますが、もう少し違う角度から見てみていきます。

ロープレとはロールプレイングのことです。
実際の接客を模し販売員同士が練習し合う場でロープレでおこなう、主なことはニーズの聞き出し、話掛けるタイミングなどが評価されています。
ニーズの聞き出し方やタイミングを精査する前に知識を各販売員に叩き込んでいく必要があるのではないでしょうか?(座学でテストするようなことではない違う違うやり方で)

仮に知識などを学び専門職として意識の高い販売員が店頭に立っていても、会社の姿勢やシステムが整っていないと無価値にされます。
多くの会社は個人売上や日々の予算目標などで評価されます。
それらが達成できない時は当然上官から、なぜできないのか?と矛先が販売員に向けてしまいます。

そうなれば知識などを学ぶより来たお客様にいかにして多くの商品を売りつけるか?という探求にシフトするのは必然なことですね。
その結果どうなったかは今の現状です。
高い客単価のお客様はでてくるかもしれませんが、不快に思うお客様がそれ以上に多くなりその方々おのずと通販や他店へ行きます。
長い目で見ればジリ貧で自分の首を占めています。


通販で困るのは何を選べば良いのか正解が分かりにくいことです。
自分の持っている知識では、ブランドも分からない、サイズも分かりにくい、何がトレンドかも分からない・・・でも店舗に行くと押し売りだれるのがいやだ。

意味をずらして価値を作ることです。

通販にシェアがとられがちで実店舗の売上が急速に減退しますます加速していくことが明白です。
求められることはプロフェッショナルの育成です。
個人売上や1日の予算目標など、目先のニンジンばかり追いかけていれば通販への顧客流出は止めことなどはできずに、加速していきます。
店舗には店舗にしか出来ないことがあります


もう時間はなんて無いはずです。

それでは〜

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