10代向け『半沢直樹』の痛快さと危うさ ー映画『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』
『新米記者トロッ子』という映画を観てきた。この作品には、「藤吉夏鈴の初主演映画」という枠を超えて、観るべき価値がある。そんな思いに駆られて、この記事を書いている。
この作品は、いわば「10代のための『半沢直樹』」だ。
人気ドラマ『半沢直樹』は、銀行員が上司に「倍返し」をし、組織の不祥事を暴く物語である。映画『新米記者トロッ子』は、高校の新聞部員が理事長の不祥事を暴く物語である。
どちらの物語も、観た人に「気に食わない目上の人を倒した気になってスカッとする」作用をもたらす。『