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読みたい人がいるのかどうか分からない、なれそめの話・第2話

どんな風に続きを書こうか…と思っているうちに日数が過ぎてしまいました(笑)。子供に付き合ってヒーローものの動画を観たりする時間が多かったというのもありますが…


さて、続きです。


年賀状が来て、なんかまだ脈があるように感じた私は、「とりあえずもう1回誘ってみる」ことにしようと思いました。

神戸のお店などまったくと言っていいほど知らなかったのですが、ちょうど「食べログ」が台頭してきた頃で、いま程ではないですが、ある程度は調べることが可能になっていました。


そこでカシャカシャと三宮~神戸駅周辺のお洒落っぽい&あんまり高くないダイニングバーを調べつつ、ここかな、という一軒を見つけ。


ミクシィからメッセージを入れました。


「明けましておめでとうございます。

 お正月が明けたら、良かったら

 神戸で前から行って見たかったお店があるので ←大ウソ(笑)

 ○日の夜に、一緒にどうですか?」


すると、

「すみません。その日は新大阪で会社の年頭式があるんです。

 新大阪で良かったらいけますけど、どうでしょう?」


おお。


新大阪なら、ある程度分かるぞ。

御堂筋線の地下鉄改札で待ち合わせをして、過去に行ったことのある、そこそこ雰囲気もあり、水槽でクラゲが泳ぐ、リーズナブルなダイニングバーに行きました。


そして、他愛ない話をしていたのですが・・・


「こないだ読んだ恋愛の本では、相手を笑わせてくだけた空気にすることが大切だと書いてあった。ここで笑わそう!


多少の酔いも手伝って、私は、独特の笑わせる作戦に出たのです。


それは・・・


「外国語のインチキものまね」をすること。かつてのタモリさんがやっていたような、アレです。


そして気合を入れて、

数十秒怪しい外国人になりきった私。熱演だったと思います。しかし・・・


彼女の空気が明らかに「引いていく」のを感じました。そして、ぼそっと言ったのです。


「あの。

 女性と一緒にいる席で、そういうのはちょっとどうかと思うんですけど…」


やべっ。

これで終わりか。


一瞬目の前が暗転しました。ただ、ここで、心の声が聞こえたのです。


「何もなかったフリをしろ


ここで自分も、悪かったとかごめんとか、そういう感じを出すと、もう恋愛と言うような空気ではなくなる。何も無かったかのようにふるまって、話題を変えろ。


私の第六感がそう伝えてきて、実際にそうしました。


そしてこの日は互いに帰路につくことになり、新大阪駅で別れました。


ですが、私は別れる寸前に、普通の人ではやらないことをやってしまったのです!


(続く)





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