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子供のミライ:親でも子供の事は理解できない前提でいたい

今年3月に公開された映画「朝が来る」を見て大事な事に気付かされた。(記事内で一部ネタバレあり)

子供に恵まれない夫婦が養子を受ける話。

とにかく主役(中学生で子供を産み子供を養子に出すことを強いられる)の蒔田彩珠の演技が自然で素晴らしかった。

この映画は、14歳で子供を作り周りから非難される、家出をして苦しい生活を過ごす、裏社会と関わりを持つ、実の子と再開しても複雑な心境になりどうにもできなくなる、と辛い生き方が描かれる。その中でこの可哀想な主役をそうさせた原因は何にあるのか、と終始考えさせられる映画だった。

結論的にはこれは主役のひかりちゃんのお母さん、中島ひろ子さん演じる母親がその原因なんじゃないかと感じた。このポイントは、自分の見ている世界の常識、知識、価値観だけで物事を判断する事が必ずしもベストではないと理解する事が大切だという事。

こう感じた印象的なシーン、ひかりと母親の二人が病院で妊娠検査の結果を先生に告げられる場面がある。

子供が子供を産んでどうするんですか!!

そう母親が泣きながら先生に怒鳴る。これは確かに大変そうだなと思う反面、これは経済的な負担よりも、いわゆる世間体が気になりパニックに陥った結果なんじゃないかと思った。

今後自分の生活の中でも思いもよらぬ事態が起きる事が多々あると思う。今までの30年間よりも今後30年間のほうが人間の住む世界のアップデートは早まる一方になる。そうなるとマジョリティの価値観や文化、法律やルールの内容もどんどん変わるはずだ。

その中で自分の子供が一番幸せな選択をするにはどの様な情報が必要で、判断基準をどう持つべきか、常に過去の自分の体験だけをベースに考える事だけは避けたいと思う。


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