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僕の彼女は障害者#7

転職まで数日のころ

彼女は仕事へ全く行けなくなっていたが、転職予定先へ実習へ行くことだけは出来ていた。
週に1度のペースで行っていた。
実習がある日だけは、彼女の母に「実習があるからマンションに泊まるよ」と言って出掛けていた。
彼女の母からは「いつになったら引っ越すのよ?」と何度も聞かれていたそうだが、明確に答えないままだった。
「母には心配をかけたくない」
彼女の優しさだ
辛い状況だったのに母にも相談が出来ないなんて、、、、

僕へのSOS

彼女はこの頃、平日は転職先の実習がなければ自宅で過ごす日々が続いていた。過ごすと言っても「仕事に行きたいけどいけない」状態だ。
ただ、両親にはそのことを言っていなかった。
両親ともに9時ごろに仕事で家を出るので、その後に出勤する彼女が仕事に行っていなくても分からない。
父がお昼ご飯を食べに12時ごろに自宅に戻るので、その頃までに出ていればよかった。
しかし、自宅を出ても行く場所がなかった。
そして僕へSOSだ。
「仕事を早退して私を助けて!」
「私より仕事を優先するの!?」
「*+>?*””+*`?>+`*!!!!!!!!!」

もう正直にこの頃はどんなやりとりをしたのか思い出せない。

思考回路が正常ではない判断

仕事中に毎日SOSの電話がかかってくる

着信

なだめる

落ち着く or 泣き出す

泣き出して電話を切るとLINEのドクロスタンプが「999+」状態。
スマホの電源を切ると、夜には「自殺する」と電話がくる。
「海に行くから!」と電話を切られて救出しに行く。
こんなことの繰り返しで私の思考回路は正常ではなかった。

今なら一人で抱え込む対応はしないだろう。
「彼女の母親に相談する」
「医療機関へ深く相談する」
「場合によっては警察へ相談する」
などなど様々な方法がある。

しかし、僕は正常な判断が出来なかったから、
「彼女のために仕事を早退してサポートする」
ことを選んだ。


間違ったサポート

僕は2週間ほど、頻繁に仕事を午後半日休み彼女のサポートにあたった。職場へは「家族の体調不良」と伝えていた。
半日休みで彼女を行きたい場所へ連れ出した。
するとその日は満足して帰宅してくれる。
夜も少しは落ち着いて過ごしてくれる。
寝落ち待ち電話も早く終わる。
僕はこの方法でサポートを続けた。

後1週間しのげば、転職先へ行くから大丈夫。
転職先への実習へ行けているんだから大丈夫。
医師も転職を勧めているから大丈夫。
大丈夫、大丈夫。

しかし、彼女は転職を迎える3日前にパンクした。
一緒にファミレスで夕食食べている時に
「転職先へいけない・・・・」
「もうどうしたら良いか分からない・・・」
「仕事はしたいけど、やり方が分からない・・・・」
「ねえ、どうしたら良い??????」
と泣き出してしまった。

こう言うしかなかった。
「仕事はしなくて良いよ」
「ごめんなさいって謝罪して、辞退しよう」

鬱病での転職に失敗した彼女
サポートで正常な判断ができなかった僕
鬱病のサポートには多くの信頼できる連携が必要なんだと今なら言える

#失敗は成功のもと
#書きながら泣きそうになる

毎日note継続7日目
障害者手帳を取得した彼女との経験を綴っていきます
ご覧いただきありがとうございました!

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