知的障害児・者とウェルビーイング01:「卒業後に暮らしてみたい部屋をデザインしよう:菱真衣さん」―【ウェルビーイング教育・支援実践】より
note執筆者:
西村健一(島根県立大学人間文化学部保育教育学科・教授)
水内豊和(島根県立大学人間文化学部保育教育学科・准教授)
『新時代を生きる力を育む 知的・発達障害のある子のウェルビーイング教育・支援実践』
2023年8月末に、『新時代を生きる力を育む 知的・発達障害のある子のウェルビーイング教育・支援実践』が出版されました。
「ウェルビーイングってなに?」については以下のnote記事をご覧ください。
本書では、知的・発達障害のある人のウェルビーイングの実現のために、学校段階だけでなく、生涯発達の観点から、乳幼児期から卒後の生活を見据えた学校・家庭・地域など社会システムの連携が重要であると考えています。
本書より、第2部・第3部に収録した34の事例から、いくつかの概要をご紹介します。ぜひそれぞれの社会システムに関わる方が、本書を読んでいただき、相互に理解を深め連携が広がることを期待しています。
転載にあたっては、出版元のジアース教育新社さまより許可を得ています。
実践事例紹介01「卒業後に暮らしてみたい部屋をデザインしよう」
第2部・事例13 卒業後に暮らしてみたい部屋をデザインしよう
東京都立あきる野学園(元東京都青峰学園)教諭 菱 真衣さん
菱先生は、さまざまなICT機器を学習活動に取り入れ、障害のある子どもの今とこれからの生きる力を育む特別支援教育のスペシャリストです。
この分野では知らない人はいない、Microsoft Innovative Educators Expert(MIEE)、そしてApple Distinguished Educator(ADE)でもあります。
菱先生のX(旧twitter)はこちら。
またYouTubeでもステキな教育活動を発信しておられます。
本事例は、肢体不自由特別支援学校に在籍する知的障害を併せ有する生徒の教育課程の、高等部1年生1名に対して情報の時間に取り組んだ実践です。
まず、スマート家電を活用した暮らし方を体感するため、MESHというプログラミングツールの人感センターを用いて保護者に帰宅連絡するIoTによるプログラムを作りました。
次にどんな家に住みたいか、卒業後の暮らしについて考えました。
そしてアプリRoomleを用いて、前時に考えた計画に沿って部屋のデザインを行います。
こうした実践の結果、対象生徒はどのような夢の住まいの設計図を考え、さらにはこうした学びや経験と工夫を取り入れて、今とこれからのウェルビーイングにつながっていったのでしょうか。
本書では取り組みとその成果がたくさんの写真とともに具体的に記述されています。
続きはぜひ本書をご覧ください。
オンラインイベント「特別支援教育とウェルビーイング」のご紹介
本書の編著者の一人、水内が、特別支援教育分野におけるICT活用の超スペシャリストである海老沢穣さんと、オンラインでのトークイベントを行います!
本書の見どころのほか、参加者のみなさんの「幸せ度テスト」も行います。
参加は無料。ぜひご参加ください。
2023年9月24日(日)16:00-17:00
本イベントの主催者である、特別支援教育分野におけるICT活用のスーパースペシャリストである海老沢穣さんの最新刊はこちら
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