【Vol.6】私が公務員による公務員のためのイベントをやる理由
このシリーズもいよいよ6回目。
ステキなフライヤーもできた。デザインはVol.1に引き続きhashigo designさん。感謝。
PDFデータを置いておくので、プリントアウトして配ってくれる神様のような方の降臨を願う。
ちなみに、現状(1/19 14:30時点)での申し込み状況は下記のような形である。
さて今回は、このプログラム自体が目指すビジョンと、そのモチベーションについて少し書いてみたいと思う。
私は今、新潟県で自治体職員として働いているが、その前は、東京で10年間メディア関連の企業で働いており、4年前に民間採用枠で公務員になった。
民間から公務員になって驚いたことは様々あるのだが、一番驚いたことは…
組織独自の"理屈"が、意思決定において信じられないほどの力を持っている
ということだった。本当に、強烈に。
例を挙げればキリはないし、あまり具体的なことを書くわけにもいかないのだが、ニュースになるような行政内部の問題の多くは、この"独自の理屈”が大きな原因の一つであることが多いのではないかと思う。
もう一つ、当たり前のことかもしれないが、私が改めて驚いたことは、
その独自の理屈は、職員一人一人の人間性に起因するものではない
ということだ。
もっと言えば、基本的には職員個人の人間性(良くも悪くも)が、組織の意思決定を左右できる幅は極めて少ない。
その代わり、前例踏襲主義や、紙にハンコをもらう決裁システム、チャレンジではなく失敗しないことを求められる評価システムなど、個人としてステイクホルダーと向き合えない仕組みが、いわゆる"お役所仕事"を生み出していることが、組織の中にいるとよく分かる。
そして、その仕組みを一気に変えようと思ったら、選挙にでも出て首長になるしかない。いや、首長になったところで、様々な利害関係が絡み合い、よほどの覚悟と思い切り、超人的な能力がないことには仕組みを変えるのは難しいだろう。
しかし、組織そのもののあり方ではなく、"1%でもいいから、行政職員個人のマインドを変える"ということなら、私にでもできるかもしれない。
そのことに社会的にどれほどの価値があるかはともかく、自分がこの組織にいるうちに、この組織の中にいないとできないチャレンジをしたい、というのが、Vol.1から私が継続してこのプログラムに取り組んでいるモチベーションだ。
だから、NPO法人を立ち上げることも、副業解禁の受け皿を作ることも、問題発見力や課題解決力を高めてもらうことも、私にとってはあくまで手段である。
それらを通じて、参加者が"個人として"地域課題やステイクホルダー、仲間と向き合い、やりたいことに一歩を踏み出す、その後押しをしたいと思っている。
そして、一歩を踏み出した職員同士を、あるいはこの取り組みに共感してくれるゲストの方々を、民間の、学生の参加者を横軸でつなぎ、この新潟県から新しいチャレンジを起こせるコミュニティが生まれること、それこそが、私がこのプログラムを通じて実現したいビジョンである。
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