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武士の精神と商人の能力を兼ね備える

今回は『現代語訳 論語と算盤』について書いていこうと思います。
よろしくお願いいたします。

本書の渋沢栄一は日本の資本主義の父と呼ばれ、日本で初めて株式会社を設立しました。
みずほ銀行やアサヒビール、サッポロビール、東京海上、東京ガスなど多くの会社の設立にかかわっています。
江戸時代から明治にかけて活躍した偉人で、予定では2024年に福沢諭吉に代わり、新たに1万円札の顔に採用されます。
 

■論語と算盤

論語とは道徳で、算盤とは経済や金儲けを表しています。
道徳と金儲けとは相反するもののように思われますが、渋沢はかけ離れているように見えて、実は近いものと言っています。
渋沢は「士魂商才」、武士の精神(道徳)と、商人の能力を合わせ持てと提唱しています。
どちらかに偏ってはだめで両方持ち合わせなければなりません。
道徳に偏ると金儲けができず破産し、金儲けに偏ると人間関係が崩壊します。
 
また、人を判断する場合は「視観察」が重要です。
人はまず外見を視て、そして行動や実績を観て、さらに人の喜びや求めているものを察知し見極めることが大切です。
 
個人的に好きな言葉は「蟹穴主義」です。
蟹は自分の甲羅に合わせた穴を掘ることから、自分の実力を見極めて、身の丈にあった行動をしなさいという意味です。
進むべき時は進み、止まるべきところは止まることが大切です。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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