01. 憑きものに関する近年の変化と問題
『憑きもの』に重点をおいて研究する者を、昨今ではほとんど見かけなくなった。
憑きもの、というと多くの日本人は管狐や犬神をまず想像するだろうが、世界各国で事例は多く、また原因となるものも様々である。
実際のところ、憑きものとは超自然的ななにかが人や家に乗り移ることだから、最小で一つの「器」に憑く「もの」(器になる資質があるのならばそこにも魂が宿っているはずではあるが、その有無は現象そのものにほぼ関係しないので、この場合それを数える必要はない)があればそれで成立するのだから